エンデヴァーとは、漫画『僕のヒーローアカデミア』の登場人物でである。
概要
『俺を見ていてくれ』
本名:轟炎司 (とどろきえんじ) 年齢:45歳 誕生日:8月8日 身長:195cm
出身:静岡県 好きなもの:葛餅
所属: エンデヴァー事務所 個性: ヘルフレイム
この項目は、ネタバレ内容を多く含んでいます。 原作未読・アニメ見視聴の方はご注意ください。 |
オールマイトに次ぐプロヒーローのNo.2であるフレイムヒーロー。管轄の街を知りつくし救助、避難、撃退の三項全てを誰より完璧にこなしている。近接格闘を得意し、炎を操る個性持ち。事件解決数は史上最多でオールマイト以上。常にストイックに仕事をこなしいかなる時も威風堂々としており民衆へ迎合しない。そのせいで近寄りがたく万人受けはしていない。
雄英高校のOBであり、卒業直後には既にトップヒーローに匹敵する実力を備えており、ヒーローとしては破竹の勢いで名を馳せてきた。
しかし、誰しもが認める最高のヒーロー・オールマイトの背を追い続ける中で、彼との間に覆しがたい大きな差を感じるようになり、徐々に精神を摩耗させていく。
非常に上昇志向の強い性格で、オールマイトに危うい程の対抗心を燃やしており、誰もがオールマイトの存在を絶対視する中で、彼一人だけがオールマイトを超えるために血のにじむような努力を続けていた。しかしそれ故に越えられない壁として立ちはだかるNo.1ヒーローのオールマイトを目の敵にしている。
一見すると近寄りがたい外見の持ち主だが、その迅速かつ的確な仕事ぶりから、バーニンたちサイドキックや管轄区域の警察からは厚い信頼を得ている。また、その苛烈な戦闘スタイルやメディアやファンに媚びないストイックな姿勢は一部の熱狂的な支持者を惹きつけている。だが、極めて強い上昇志向の持ち主であるのと同時に、他人に対しても自身と同じ厳格さを強要する一面があり、加えてコミュ障で精神的に脆い一面もある。そのため、度々周囲と衝突を起こすトラブルメーカーとなっている。
本名は轟炎司であり、轟焦凍の父親である。だが、その親子関係は正常とは言えず、誰もが認めるクソ親父である。それどころかこの男の卑屈な性根と歪んだオールマイトへの対抗意識のせいで轟家は家庭崩壊と言える状態にある。
このように、当初は威圧感があり、悪辣で嫌みのある悪役のようなヒーローとして描かれていたが、物語が進むにつれて本来の不器用で人間臭い性格が徐々に露見されるようになり、気が付けばキャラ崩壊までするようになり、暑苦しいクソ親父へと変貌していく。
個性
個性は「ヘルフレイム」。炎系統で地上最強とされる。爆炎を自在に操り圧倒的な火力と高速移動を可能にする。出力は自由に調節できる。
アニメ版で追加された戦闘描写では、炎を火の玉や槍状に変化させる、温度調節により敵の体細胞を炭化させる、靴部分の炎の温度を上げることでコンクリート壁を溶かしながら壁を駆け上がるなどの応用を見せる。
極めて高い攻撃力と長い射程距離・広い攻撃範囲を持った個性だが、超高温の炎を連続使用すると身体に熱が篭り、身体機能が低下していくという弱点がある。
必殺技
- 赫灼熱拳(かくしゃくねっけん)
氷エンデヴァーの戦闘の基礎となる技術。熱エネルギーを拳や脚などに凝縮して一気に放つことで、ただの火炎放射とは一線を画す超高熱閃を撃つことができる。
エンデヴァーにとって伝家の宝刀だが、熱を凝縮する特性上、上記の熱を溜め込むという弱点をより加速させる双刃の剣でもある。 - 赫灼熱拳ジェットバーン
肘や足裏から炎を放射して突進し、拳からも炎を放射しつつ繰り出す拳撃。 - 赫灼熱拳ヘルスパイダー
五指から炎を糸状に放射する。そのまま腕を振るえば高層ビルを微塵にするほどの炎の斬撃になる。 - プロミネンスバーン
両腕を十字にクロスした後、両手両足を大の字に開き、自身の前方一帯に強力な熱線を放射する大技。 - PLUS ULTRA プロミネンスバーン
相手に組み合い、零距離で全身から最大出力の熱線を放つ。
威力は凄まじく、相手だけでなく周囲にも技の被害を及ぼしかねないため、エンデヴァーは周囲に何もない上空などでのみ使用する。 - バニシングフィスト
右腕に炎を纏い、一撃を叩き込む。イレイザーヘッドの『抹消』で再生できないとはいえ、化け物に進化した死柄木に両膝をつけさせる程の威力を誇る。 - バニシングフィスト
炎を圧縮した矢を放つ。
コスチューム
全身に炎を纏ったようなデザイン。髭が燃えているのは「力を誇示する」ためであり、ヒーローとして人前に出る際は常に燃やしている。
ビルボードチャートJP下半期発表会からはコスチュームがリニューアルされた。大きな変更点として肩部を大きく覆う丸いアーマーが追加されており、放出する炎を抑え込むようなデザインとなっている。この新コスチュームの制作には、劇場版第1 作のヒロインとして登場したメリッサ・シールドが関わっている。
NO.1ヒーロー
神野での救出作戦後にオールマイトの限界引退という不本意な展開で新たなNO.1ヒーローに繰り上がる。このとき、オールマイトの弱り切った姿を目の当たりにした際には、誰よりも激しい怒りと動揺を見せた。それでも、市民救出をしつつもオール・フォー・ワンと戦うオールマイトの痩せこけた姿に、驚愕するも檄を飛ばす。
念願のNo.1ヒーローの座を手に入れたものの、それと同時に、オールマイトは自分の力では絶対に超えることができない存在となり、彼はこれまでの自分の全てを否定されたような、強い憤りと空虚感に苛まれることになる。これまで風評を蔑ろにしてきた彼へ向けられる世間の目も厳しいものであり、犯罪発生率の上昇と共に、『平和の象徴の不在』を強く実感するようになる。
こうした虚無感や環境の変化を通して心境にも変化が生じていき、仮免補修を受講する焦凍の見学に来ていたところで、引率に来ていたオールマイトにその苦悩を打ち明けている。
オールマイトから個性を引き継いだデクと同様、オールマイトからNO.1ヒーローの地位を受け継ぎ、泥にまみれながら困難に立ち向かう姿からヒロアカのもう1人の主人公という見方もできる。
一方、屈強な外見に似合わず頭の回転が速く、マルチタスク能力に長け、洞察力や理解力にも秀でており、無敵のパワーで何でも解決してきたオールマイトに比べてオールラウンドなヒーローという一面を持つ。
また、困難に地道に乗り越えてきた苦労が多いため、部下の悩みを聞き出したり成長させることが非常にうまく、インターンに訪れたデク、爆豪、轟を指導によって才能を開花させるなど、指導者としての適性はむしろ脳筋なオールマイトよりも高い。
家庭
『許してほしいんじゃない、償いたいんだ』
自分ではオールマイトを越えられないと悟った彼は、より強力な個性を持った子供にその役目を果たさせようと目論んだ。そのために氷を操る個性を持つ冷を親族を金で丸め込む形で娶り子供を4人作った。そのうち理想通り自分と冷の両方の個性を持って生まれた焦凍を「最高傑作」とし虐待同然の過酷な教育をしてきた。
彼が家族を持った最大の理由は、「オールマイトを超えるため」であり、家庭内でもそれ以外のことには目もくれなかった。そのため、自身の望む個性を持たない燈矢・冬美・夏雄の3人には無関心だった。そのような姿勢に対しては、家族それぞれの形で複雑な感情を抱かれている。
このような環境であるため轟家は裕福ながらも家族として満足に機能していなかった。轟家の悲劇はエンデヴァーの自己の欲望を満たすためのエゴが原因だったのだ。
焦凍に対する行き過ぎた厳しさを制止する冷にも手を上げ、挙句、精神的に追い詰められた彼女を病院に隔離させてしまう。そういった経緯から、焦凍は父を強く憎悪・否定し、母親の個性のみで結果を出す事に固執するようになった。
雄英体育祭を経て息子の成長を感じて以降は一人の人間としての焦凍の姿に目を向け始める。また、これまで蔑ろにしてきた家族に対しても、人知れず苦悩と罪悪感を募らせる姿を垣間見せる。また、焦凍も職場体験やインターンを通してれまで見ようとしなかった父親の「ヒーローとしての姿」に目を向け始める。
不本意な形だったとはいえ、NO.1ヒーローの呪縛から解放されたことで精神的な余裕も生まれ、「焦凍が胸を張って誇れるようなNo.1ヒーローになる」ことを息子に誓うのだった。
改めて自分の持てる全てを伝授するために、以前にも増して熱血指導を押し迫る親バカ親父へと変化していく。このあたりからキャラ崩壊が進むようになり、当初の威厳はどこかへ行ってしまい、息子大好きな熱血おじさんキャラになっていった。どうしてこうなった....。
家族の繋がりを守り続けてきた冬美に対しては口にはしないが感謝の念を抱いており、冷や燈矢に対する罪悪感、夏雄に対する負い目など、彼もまた家族それぞれに対する様々な顔を見せ始める。家族への償いがエンデヴァーいや轟炎司にとっての大きなテーマとなっていた。
以前は仕事最優先の生活を続けていたが、現在では休日には子供達と共に食卓を囲むようになり、妻に対しても人知れず見舞いを続けている。
夏雄は父をなかなか許すことはできず、まだ時間は必要なものの、轟家はようやく修復へと歩んでいくのだった。
しかし、ヴィラン連合の荼毘の正体が、十年前の火災事故で死んだと思われた長男・轟燈矢の成れの果てだったことが発覚。息子が敵になった事実に一度は心が折れるが、その場を訪れた家族との会話によって再度奮起し、燈矢を止めることを誓う。
エンデヴァー語録
- 『これだけは覚えておけ あれは、いずれ貴様をも超えるヒーローにする』
- 『俺の血をもって俺を超えていき、俺の野望をお前が果たせ!』
- 『俺が覇道を歩ませてやる』
- 『なんだその情けない背中は!』
- 『元ナンバー1ヒーローよ、”平和の象徴”とは…なんだ?』
- 『ならば俺も…お前が胸を張れるようなヒーローになろう』
- 『若輩にこうもあおられた以上、多くは語らん 俺を、見ていてくれ』
- 『どれほど強く激しい力であろうと、礎となるのは地道な積み重ねだ』
- 『俺を許さなくていい 許してほしいんじゃない、償いたいんだ』
- 『返ってきただけだ 俺が、かつてしてきたことが、全部…』
- 『非難も不安も、私だけに向けてほしい』
その他
5巻の隙間ページに描かれた時点で作者から"劇的にクソ親父ですが、そうなった理由もちゃんと描いてやりたいキャラです"と言われていた。後にそれなりの理由があったことが明かされたが読者からの反応は様々である。またこの初期の時点でそこまでの構想があったのかは不明、てか微妙に彼の心理描写の整合性がとれていないような気もする...。
好物が"クズモチ"であることに何か意味はあるのだろうか。
キャラ崩壊・・・もとい、人間臭い一面が見られるようになってからは読者からの人気が日増しに上昇するようになり、第8回人気投票では4位という高順位を獲得する。
関連動画
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関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 緑谷出久
- オールマイト
- 爆豪勝己
- 麗日お茶子
- 飯田天哉
- 蛙吹梅雨
- 峰田実
- 相澤消太
- 八百万百
- 切島鋭児郎
- 轟焦凍
- 死柄木弔
- 障子目蔵
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- 尾白猿夫
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- 芦戸三奈
- ミッドナイト(僕のヒーローアカデミア)
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