三井住友カード(Sumitomo Mitsui Card Company, Limited:SMCC)とは、日本のクレジットカード事業会社である。
概要
イギリスのバークレイズ社に続き、アメリカの会社以外では2番目、日本では最初に「VISA」(当時はバンク・アメリカード)と提携した会社である。
1968年から国際ブランド「VISA」がついたクレジットカードの発行を行なっている。
日本における「VISA」ブランドのカード普及を促進するため、1983年に発足した協会「VISAジャパン」→「VJA」の実質的な代表企業となっている。その為、日本におけるVISAブランドのクレジットカードの端緒といえるカード会社であり、宣伝などでも「三井住友VISAカード」の名称を使用していた。
その経緯ゆえ、同社は「VISA」の印象が強く、同時に日本では「VISAブランドのクレジットカード=三井住友VISAカード」と誤解するものも少なくない(VISAブランドのカード自体は三井住友カードをはじめとするVJA所属企業以外にも、今日では三菱UFJニコスやクレディセゾンなど様々な企業が発行を行なっている)。
なお、三井住友カード自体もVISA一辺倒という訳ではなく、1989年からはMasterCardブランド、2007年からは中国銀聯(UnionPay)ブランドのカードを発行している。
元々は旧住友銀行系の企業で、住友クレジットサービスを名乗っていたが、金融再編により、現在は持株会社の三井住友フィナンシャルグループが直接の親会社となっている。
ちなみに、三井系だった「さくら銀行」系の「さくらカード」は兄弟企業にあたり、三井住友FG発足の際に「UCカード」に関する事業を再編時に譲り受けた際に、(三井住友カードと業務がバッティングしてしまうので)グループにおけるJCBカードの発行を行うカード会社に転換した。
また信販系カードのセディナは兄弟企業にあたっており、2014年に上述したさくらカードは新規の募集をとりやめ、2016年にセディナに吸収されている。
NTTドコモが発行するクレジットカード「dカード(旧DCMXカード)」、ゆうちょ銀行が発行を行う「JP BANKカード(V/Mブランドのみ)」の与信管理事業も行なっている。またそのようなことからNTTドコモとの関係は深く、同社が開発した電子マネー「iD」のサービス提供も行なっており、NTTドコモ自体も第2位の筆頭株主である。
2022年にはソフトバンクや伊藤忠商事に独自ポイントやりたいからいらんと見捨てられたTポイントとの提携を発表。2024年にもCCCとの間に合弁会社を設立することでポイントプログラムを共通化する予定。新名称が三井住友カード側のポイントである「Vポイント」を予定してることから、両者の力関係が如実に表れた形である。親会社の格やポイントプログラムの歴史の重さを顧みれば誰でもわかるだろとか言うのは禁句
また三井住友カードは「アイドルマスター」「ラブプラス」「鷹の爪団」など、様々なアニメ・ゲームと提携したクレジットカード(痛カード)の発行を行なっていることでも知られている。
2012年3月にはドワンゴとの提携を発表。「ニコニコ三井住友VISAカード」を発行していた(現在は終了)。
平成時代のスタンダードカードは券面にパルテノン神殿が描かれていることが特徴であったが、2020年2月のフルリニューアル(カード番号などが裏面に集約されエンボスレス化)により無くなってしまった。
小ネタなど
日本でも歴史のあるカード会社である事から、その発行カードについて2chなどではさまざまな伝説(ローソンでの土下座伝説を筆頭として、「どえらいカード」とネタにされている・・・が、勿論の事だがあくまでネタである)が広められている。
が、実は最上級のクレジットカードであるブラックカードの発行は確認されていない。日本で発行されているVisaカードにはそもそもブラックカードのInfiniteの格を持つカードが一つもない(厳密には一時期あったが、その発行会社が不祥事をやらかしてクレジットカードに関しては実質的な発行停止処分を受けた)のである意味仕方がないかもしれない。Master側のブラックカードであるワールドエリートの方は、同じ三井住友系である三井住友信託銀行系(直接の子会社である三井住友トラストクラブ、及びSBIと共同出資しているSBIカード)では最上級カードとして発行されてたりするが、三井住友カードとは直接の資本関係を持たない独立した別系統である。ちなみにJCBザ・クラスや楽天ブラックカードなどの最上級カードの一部も日本国内ではブラックカードとして扱われることがあるが、審査や招待基準の厳しさはブラックカードに匹敵する所も確かにあるが、年会費自体がプラチナカードの範疇に収まることもあって一般的な認識やデータベースなどではプラチナカードとして扱われている。そして何より世界単位で見た場合の知名度がアメックス・センチュリオンやダイナースクラブ プレミアムカードといった著名なブラックカードに比べて圧倒的に下回るのも拍車をかけている。
ウリボー
三井住友カードは、利益の上がるリボルビング払いを広めるべく、「マイ・ペイすリボ」「あとからリボ」など巧みに利用者をリボ払いへ誘導する制度を多く導入している。
そんな中、リボ払いを宣伝するためのキャラクターとして、イノシシをもととした「ウリボー」というキャラクターが作られた。
中山エミリとともに、三井住友カードのCMに登場することも多い。
関連動画
関連項目
- 1
- 0pt