便所の落書き単語

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便所の落書き（べんじょのらくがき）とは、誰のものともつかぬ下卑た書き込みを比喩した言葉である。

もしかして

現代においては、公衆便所よりもネット上に多く見られるものである。だいたいは2ちゃんねるのせいである。

概要

便所とはその名の通り便所（特に公衆便所）であり、落書きとはその名の通り落書きである。公衆便所というものはあちこちにあり、しばしば若さ溢れるDQN少年たちによって「ちんこ」「○○殺す」「090-xx xx-xx xx←こいつヤリマン」などの青春の叫びがしたためられている。オッサン達はそれらを見て「ああ、若いなあ」と思ったり、「最近の若者はけしからん」と思ったりするであった。

時折「○○参上」と自分の名前を名乗っているバカ男前もいるが、ほとんどの場合は落書きに署名などしていかない。誰とも知られぬままに壁面を汚し、誰かを貶めてたりするものである。この「自分の名も名乗らずに他者を貶めていく」という性質はネット上の電子掲示板にも言えることであり、ひいてはその最大手である「2ちゃんねる」の蔑称として「便所の落書き」という言葉が使われるようになった。

とはいえ、元より外からの罵詈雑言に晒されてきた2ちゃんねらーには大して憤りを覚える言葉でもなく、むしろ的確な表現だと思っている節がある。2ちゃんねる上でも雄弁を語る賢者様に対して、「こんな便所の落書きで演説されてもなぁｗｗｗ」などと煽るネタなどとしてよく使われている。

悪名高き2ちゃんねるが有名すぎて、ほぼ固有の蔑称となっているが、そういった匿名による罵詈雑言は決して2ちゃんねるに限った事ではなく、匿名で書き込める場はどこでも（ニコニコ大百科だって）便所の落書きと言えなくもない。便所の落書きを批難するのは結構なことであるが、それこそ便所の落書きによくある「ちんこ←落書きするな←お前が落書きするなカス」といった感じのループになっていないか、よく再確認して欲しい。

昔話

最初にこの言葉を使ったとされるのは元アスキー代表の西和彦氏と言われており、西氏が非常に毛嫌いしていた2ちゃんねるを罵倒してこう呼んだと言われる。以後、「便所の落書き」は「痰壷」「肥溜め」に次ぐ2ちゃんねるに対する蔑称として定着し、むしろ一番有名な蔑称として世間一般にまで知られるようになった。後に西氏自らが新たな落書きの場（1ch.tv）を作ってしまったのは何とも皮肉である。

1999年 7月頃、当時「東芝クレーマー事件」というクレーム騒動がネット上の話題を席巻していた。それをTBSの報道番組「NEWS23」において、メインキャスターの筑紫哲也が「インターネット上の書き込みは便所の落書きに近い（大意）」と表現したことにより、「便所の落書き」の悪名が地上波デビューを果たしたとされている。当時のネットユーザーはこの表現に大いに怒りを覚えたという。ちなみに筑紫哲也はその思想や論調からネット上で大いに嫌われており、時折この発言も蒸し返されたりするが、これが嫌われる原因になったという訳ではなく、元から嫌われていただけである。

本来の便所の落書き

これらの話は「便所の落書きは下賤である」という前提の上で成り立っているが、便所の落書きにも妙に感心をしてしまうものもあったりする。その手の面白い落書きを集めている物好きも結構いるようで、まとめサイトを作っている人までいる。（例：【ポロリもあるよ】トイレのカオスな落書きや注意文をいろいろ集めてみた【問題画像】）