山賊打線とは、1975年の太平洋クラブライオンズと2018年・2019年の埼玉西武ライオンズの打線の愛称である。
概要
由来は相当古く、西武ライオンズの前身にあたる太平洋クラブライオンズ(1975年)から。江藤愼一が選手兼任監督に就き、移籍選手が中軸を担ったことと江藤の人柄もあって、山賊打線という異名をとった。この年の球団歌「君こそライオンズ」の歌詞に山賊打線という歌詞もあり、これも由来とされる。江藤が監督を解任された後、この名称は使われなくなっていた。
数年後、2008年に日本一になって以降、優勝から10年も遠ざかっていた埼玉西武ライオンズ。2018年は辻発彦監督2年目のシーズンで、10年ぶりのリーグ優勝と日本一を目指した。開幕8連勝で好スタートを切り、シーズン終了まで首位を譲ることなく10年ぶりのリーグ優勝を達成したが、その要因は打線にあった。
日本人選手による20本塁打以上4人、80打点以上4人、故障者は2人のみ、得点、安打、打点、四球の球団記録更新という強力な打線を形成した。
春先からSNSで、”相手の戦意を根こそぎ刈り取る破壊力と威圧感”から山賊打線と呼ばれるようになり、5月4日に日刊スポーツがこの名前を用いたことから、再びこの名称が使われるようになった。山賊打線以外には「エクスプレス打線」(NHK)、「獅子舞打線」(スポーツニッポン)、「獅子おどし打線」(辻監督命名)とも言われるが、スポーツ中継では山賊打線以外の呼称がほとんど使われず、当該用語が定着した。本来の山賊の意味で使われるような汚い部分は無く、相手チームからも恐れられるようになった。
2019年は何度も打順の変更をたどりながら、日本人5選手が20本塁打以上というパ・リーグ史上初の快挙を達成する。最終的には打撃タイトル5項目(首位打者:森友哉、最多安打:秋山翔吾、本塁打王:山川穂高、打点王:中村剛也、盗塁王:金子侑司)を全て独占した。
しかし、浅村栄斗や秋山翔吾ら主力がチームから抜けてしまい、2020年は打線に爆発力がなくなり、2021年はさらに厳しい現実となり渡辺久信GMは山賊打線の終結ともとれるコメントをした。今後の若獅子たちによる再建に期待したい。
布陣
2018年
スタメン
打順 | 守備 | 名前 | 打席 | 試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | タイトル・表彰 | 備考 | 応援歌 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 中 | 秋山翔吾 | 左 | 143 | .323 | 24 | 82 | 15 | 最多安打 | ||
2 | 遊 | 源田壮亮 | 左 | 143 | .278 | 4 | 57 | 34 | オールスターMVP | 遊撃手の シーズン最多補殺更新 |
|
3 | 二 | 浅村栄斗 | 右 | 143 | .310 | 32 | 127 | 4 | 打点王 | 球団日本人選手初の 3割30本塁打100打点達成 |
|
4 | 一 | 山川穂高 | 右 | 143 | .281 | 47 | 124 | 0 | 4月月間MVP 本塁打王 |
||
5 | 捕 | 森友哉 | 左 | 136 | .275 | 16 | 80 | 7 | 炭谷銀仁朗、 岡田雅利先発時は 指名打者か代打で出場 |
||
6 | 右 | 外崎修汰 | 右 | 119 | .287 | 18 | 67 | 25 | |||
7 | 指 | 栗山巧 | 左 | 114 | .256 | 8 | 52 | 1 | |||
8 | 三 | 中村剛也 | 右 | 97 | .265 | 28 | 74 | 1 | 8月月間MVP | ||
9 | 左 | 金子侑司 | 両 | 111 | .223 | 1 | 34 | 32 |
控え
守備 | 名前 | 打席 | 試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 備考 | 応援歌 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
捕 | 炭谷銀仁朗 | 右 | 47 | .248 | 0 | 9 | 0 | 菊池雄星、榎田大樹登板時に先発 | |
岡田雅利 | 右 | 52 | .272 | 3 | 7 | 0 | 十亀剣時に先発 | ||
内 | エルネスト・メヒア | 右 | 82 | .212 | 9 | 21 | 0 | ||
外 | 松井稼頭央 | 両 | 30 | .154 | 0 | 2 | 1 | 選手兼任コーチとして数年ぶりに復帰 | |
木村文紀 | 右 | 75 | .260 | 3 | 12 | 7 | |||
斉藤彰吾 | 左 | 59 | .241 | 1 | 8 | 4 |
2019年
スタメン
打順 | 守備 | 名前 | 打席 | 試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | タイトル・表彰 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 中 | 秋山翔吾 | 左 | 143 | .303 | 20 | 62 | 12 | 最多安打 | |
2 | 遊 | 源田壮亮 | 左 | 135 | .274 | 2 | 41 | 30 | ||
3 | 捕 | 森友哉 | 左 | 135 | .329 | 23 | 105 | 3 | 8月月間MVP 首位打者 |
捕手4人目の首位打者 |
4 | 三 | 中村剛也 | 右 | 135 | .286 | 30 | 123 | 0 | 打点王 | |
5 | 二 | 外崎修汰 | 右 | 143 | .274 | 26 | 90 | 22 | ||
6 | 一 | 山川穂高 | 右 | 143 | .256 | 43 | 120 | 1 | 4月月間MVP 本塁打王 |
|
7 | 指 | 栗山巧 | 左 | 123 | .252 | 7 | 54 | 0 | 左投手時はメヒア | |
8 | 右 | 木村文紀 | 右 | 130 | .220 | 10 | 38 | 16 | ||
9 | 左 | 金子侑司 | 両 | 133 | .251 | 3 | 33 | 41 | 盗塁王 |
控え
守備 | 名前 | 打席 | 試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
捕 | 岡田雅利 | 右 | 36 | .262 | 1 | 7 | 0 | |
駒月仁人 | 右 | 7 | .143 | 0 | 0 | 0 | 第3捕手 | |
内 | エルネスト・メヒア | 右 | 75 | .211 | 6 | 31 | 0 | 左投手時に指名打者で出場 |
佐藤龍世 | 右 | 52 | .220 | 2 | 7 | 0 | ||
外 | 熊代聖人 | 右 | 33 | .267 | 0 | 0 | 2 | 訓示 |
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