工業高校とは、工業や産業に関する学科が置かれている高校(高等学校)の総称である。
工業高等学校ともいう。
概要
普通科に比べて英語や数学などの一般教科の授業が少ない代わりに、専門教科の授業や実習が多いのが特徴である。
工業高校のメリットとデメリット
メリット
工業高校のメリットとしては、以下のようなことがあげられる。
- 国家資格を含めた各種資格の取得に力を入れている。業務独占資格や必置資格であれば特に強い。
- 普通科に比べて就職に強く、成績優秀者は大企業や公務員も狙える。
- マナー教育が充実しているため、礼儀正しい人間になれる…かも?
- 景気が良い地域の工業高校であれば、地元の大きな工場などを狙いやすい。
デメリット
一方で、工業高校には以下のようなデメリットも存在する。
- 専門教科や実習に興味が無いと地獄。最悪の場合、単位を落とす(留年する)危険性も…。
- 取れたら新聞に名前が載るレベルの難関資格を取れる生徒はごく一部である。
- その中には大学生でも取るのが難しいものもある。
- 一般教科の授業は卒業に必要な最低限の単位しかやらない場合が多いので、(推薦入試はともかく)一般入試だと大学受験はほぼ絶望的。
- 大企業や公務員といった待遇の良い就職先が見つかるのは成績上位者くらいで、多くの卒業生はそれほど待遇が良くない中小企業や零細企業などに就職している。離職率も決して低くはない。
- 就職しやすいさはその地域の経済状況によっても大きく左右される。
- (マナー教育がしっかりしていることの裏返しとなるが)校則が厳しいので退学者も少なくない。
主な学科
機械科
主に機械の設計や施工などについて学ぶ。金属加工や組み立て、溶接の他、製図やCADについても学ぶ。
ほとんどの工業高校に設置されており、工業高校で最もメジャーな学科の一つである。
実習では危険な作業が多いため、少しでもふざけていると冗談抜きで先生に怒られる。今でも鉄拳制裁が普通にあるという噂も…。
電気科
主に第二種電気工事士の資格取得を目指す。優秀な生徒は第一種電気工事士や第三種電気主任技術者(電験三種)といった難関国家資格も目指す。
成績優秀者であれば大手電力会社への就職も狙える。
電子科
主に電子機器の製作や情報技術について学ぶ。はんだ付けとプログラミングができないとキツいかも…。
取得を目指す主な資格としては無線従事者や工事担任者、ITパスポート、基本情報技術者などがあげられる。
土木科
主に土木の設計や施工などについて学ぶ。学校によっては建築科と統合されていることも。
取得を目指す資格としては測量士補などがあげられる。また、卒業後に実務経験を積むことで土木施工管理技士の資格も目指せる。
工業化学科
物理学重視の工業高校の中では珍しく、化学をメインに勉強する学科。他の学科はほぼ男子ばかりだが、ここは女子生徒もそこそこ多い。
自動車科
卒業すると三級自動車整備士国家試験の受験資格が得られる。ただし、設置されている高校は非常に少ない。
鉄道科
鉄道について学べる学科。日本全国にわずか2校しか存在しない。
ニコニコ大百科に個別記事がある工業高校
関連項目
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