希望の創造者とは、遊戯王OCGのカードである。ただし、公式大会での使用は不可(例外あり、後述)。
概要
「アドバンスドトーナメントパック2013 Vol.2」(2013年4月からの公認大会で配布)で登場するカード。
効果モンスター
※「Vジャンプ」2013年5月号付録小冊子「遊☆戯☆王ZEXAL かっとブック」15ページによる
星2/光属性/戦士族/ATK 500/DEF 900
このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた次の自分のターンのドローフェイズ開始時に
自分のライフポイントが相手より少ない場合、「かっとビングだ!オレ!」と宣言して発動できる。
デッキからカード1枚を選んでデッキの一番上に置く。
危機的状況での逆転のデスティニードローという、アニメの再現を可能にしたカード。
恵まれた種族や属性の設定から、「トゥルース・リインフォース」、「ジャンク・シンクロン」など、様々なカードで特殊召喚できるため、フィールドに出すのは容易。
効果は相手によって破壊され墓地へ送られないと発動できないが、相手の高攻撃力モンスターに自爆特攻してもかまわないので、そこまで条件を満たすのは難しくない。自爆特攻ならライフが減るので、ライフが相手より少ないという条件も満たしやすくなる。
どんなカードも間接的にサーチできるが、手札に加えるわけではないので「ライオウ」などに妨害されないのも魅力。
「奇跡の創造者」の特殊勝利の条件に指定されている。この特殊勝利を狙う場合、このカードでサーチするのは「勝利の方程式」、「奇跡の創造者」の内の足りないほうがよいだろう。
しかし、現実はアニメと違って非情であるので、ドロー直後に「強烈なはたき落とし」を使われてしまう危険性がある。
また、破壊されて墓地へ送られないといけないので、手札に戻させる「時械神メタイオン」や、ダメージを肩代わりさせるだけの「No.92 偽骸神龍 Heart-eartH Dragon」(効果で攻撃力が上がった後なら自爆特攻で条件を満たせるが)、墓地へ送られなくなる「マクロコスモス」など、障害も多い。
また、最大の欠点として、シャイニングドローができないということがある。最強決闘者ではない我々には、シャイニングドローは不可能。「希望の創造者」という名前ではあるものの、デッキに最初から状況を打破できるカードが入っていないと、結局希望は見えてこない。
シャイニングドロー(に準ずるもの)を行うには、背中に竜の痣を浮かべるか、異世界からの使者と一体化する必要があるため、凡庸な決闘者では一生かかってもその境地にはたどり着けない。
Vジャンプではシャイニングドローを決めようと書かれているが、(原義での)シャイニングドローは不可能。ちょっとでも再現したいならZW(ゼアル・ウェポン)をデッキに入れてそれをサーチするとよい。
もうひとつ、注意点として、このカードは「かっとビング」の精神を持たなければその力を発揮できない。
こちらは、どんな時でもあきらめない心と不滅のチャレンジスピリットさえあれば問題ないと思われる。ただ、テキストに忠実に従うと、キャットビングやドッグビング、カシコマリングやカイトビングといった紛い物では代用不可能。終わったビングなど問題外。純粋な「かっとビング」を体得していなければならない[1]。
「かっとビング」の精神は九十九遊馬を中心に急速に人々の心の中に広まっており、世界中に広がる日も遠くないと目されているが、広まる過程でさまざまに形を変えているため、意外とこのカードを使いこなせる決闘者は少ない。
デュエルとは関係ないが、「かっとビングだ!オレ!」と叫ぶことで、社会のライフポイントが減少する危険性もある(ただし、プレイヤーの年齢レベル次第ではライフポイントが減らない可能性もある)。社会のライフポイントが減少すると、「白い目」で精神のライフポイントが削られる。
一応テキストでは宣言するとしかされていないので、相手に聞こえれば小さな声でぼそっと言ってもルール上は問題ないと思われるが、それではとてもかっとビングの精神を体得しているとは言い難い。社会のライフポイント減少を恐れて及び腰になっていては、かっとべないということだろうか。
このようなお遊びに近い効果をもったカードとして、ほかに「友情 YU-JYO」が存在するが、向こうは公式大会での使用が可能。向こうはあまり実用的な効果ではないのでバランスを崩さないが、こちらは万能サーチであり、環境に影響を与えてしまう恐れがあるからだろうか。
海外版では、公式大会使用不可なカードとして、マッチキルを行うカードが世界大会の賞品として登場しているほか、「Get Your Game On!」や「The Seal of Orichalcos」(公式使用可能な「オレイカルコスの結界」とは別物)などのお遊び効果のカードが存在する。
原則として公式デュエルでは使用できないが、毎月第4日曜日の「遊☆戯☆王の日」のイベントにおいてのみ、例外的に使用可能とされている。
このカード以降、遊☆戯☆王の日でのみ使用可能なカードがいくつか登場している。
このカードを含めたZEXALモチーフのシリーズや2013年以降の世界大会の賞品(のレプリカ)が該当するほか、パワーバランスの問題で「遺言の札」も同じ措置が取られた。
公式デュエル使用不可という都合上、かつては効果に関する裁定を返してもらえなかったが、遊☆戯☆王の日で使用可能になったためか、現在は質問すれば裁定を返してくれる。
また、公式使用不可である以上、公式デュエルでなくとも使用前に相手に許可を取るのが望ましい。
公式デュエルで使用できない旨の記述は、テキスト欄外の左下に書かれている。
ちなみに、「かっとビング・チャレンジ」なるカードも存在するが、そちらはアニメ出身のカードであり、問題なく公式使用可能。公式大会でかっとビング分を補いたい場合は「かっとビング・チャレンジ」や、かっとビングカウンターを乗せられる「希望郷-オノマトピア-」を使おう。
参考:ディープ・ダイバーとの比較
類似効果を持つカードに「ディープ・ダイバー」が存在する。主な相違点は以下。
- 発動の条件とタイミング
こちらは「相手によって破壊され墓地へ送られた次の自分のターンのドローフェイズ開始時に自分のライフポイントが相手より少ない場合、『かっとビングだ!オレ!』と宣言」すること。
向こうは「戦闘によって破壊され墓地へ送られたバトルフェイズ終了時」。
条件については、戦闘で破壊される場合はほぼ間違いなく相手によって破壊される(「マジック・ランプ」、「コンフュージョン・チャフ」によって自分のモンスター同士が戦闘する場合など、わずかに例外もあるが)ため、こちらのほうが範囲が広いが、ライフの制限が付いていることや、「かっとビング」の精神が必要であることなど、難点もある。
タイミングについては、こちらのほうが相手の妨害を受けにくい。 - サーチの範囲
こちらは「カード1枚」。向こうは「モンスター1体」(モンスターカード1枚)。
種別を問わないサーチであるこちらのほうが使用しやすい。また、こちらはカードの種類を問わないのに対し、向こうはカードの種類をモンスターに限定している。そのため、向こうはサーチの際に相手にカードを見せて、それがモンスターである(ルール違反ではない)ことを証明する必要があり、デッキトップに持ってくるカードがばれてしまうという欠点もある。
「RUM-七皇の剣」をデッキトップに持ってくることができるのもこちらの利点。 - 強制効果か任意効果か
こちらは任意効果。向こうは強制効果。
多くの場合は大して差はないと思われるが……。 - 種族や属性などのステータス
向こうはレベル3、水属性・水族、ATK/1000、DEF/1100。
向こうとこちらでは受けられるサポートカードがまるで違ってくるので、これは一概には比べにくい。向こうは「サルベージ」などで使いまわし可能。 - 公式デュエルでの使用の可否
こちらは原則不可。向こうは可能。
恐らくは最大の違い。そのため、結局こちらは目を向けられない。
関連動画
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関連項目
脚注
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