『BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を超えて)』（ビヨンド・ザ・タイム めびうすのそらをこえて）とは、TM NETWORKが1988年に発表した楽曲。13thシングルのタイトル曲である。作詞は小室みつ子、作曲・編曲は小室哲哉。
概要
コンサートツアー「Tour '87～'88 Kiss Japan」の終了から間もない1988年3月5日に発売し、直後に行われた「ARENA TOUR KISS JAPAN DANCING DYNA-MIX」でライブ初披露された。映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』のテーマソングに起用された関係もあって、ガンダムファンの間では人気が高い一方、1994年の解散前までは演奏された回数が極端に少なかった。このため不遇な曲として「埋もれた名曲」の一つに数えられていたが、2011年以降はライブの曲目に入ることも多い。
作詞を担当した小室みつ子は「アニメはあんまり見ない」こともあり、作詞にあたって「関係者から貸してもらったアニメ版ガンダムのビデオを参考にした」という[1]。ここでは「イギリスで書いた覚えがない」とも記してあるが、渡英した（アルバム『CAROL』のレコーディングセッションのため）のは同年の6月であることから、時系列的には正しいと思われる。曲のテーマは「人は罪を繰り返していく」こと、「結局人間は大々的な名目より、パーソナルに大切な人物のために戦う」ことの2点であり、曲中でもしっかりと歌われている。
アルバム『CAROL』には「Expanded Version」と銘打たれたバージョン違いのものが収録。青山純のドラムを中心に楽器ミックスの変更が行われ、どちらかといえば空間的な広がりは強い。なお、"Expanded"は英語で「拡張、拡大」などを表し、バージョン違いの曲に用いられる"Extended"とも似たような意味合いを持つ。なぜ"Extended"じゃないのかは説明されていないが、尺がシングルバージョンと変わらないため「延長」の意味合いが強いこちらをあえて使わなかったのかもしれない。
なお、SP盤（レコード盤）に収録されたものは後奏がフェードアウトされて尺が短くなっているが、CDシングル盤に収録されたものはカットアウトでそのまま曲が終了する（EP盤でもカップリングのインストはCDと同じ仕様）。前述「Expanded Version」もSPと同じアレンジで収録されたことから、このカットアウトバージョンはCDシングル盤とベストアルバム『TIME CAPSULE』のみにしか収録されていない。このことから一時期はかなり入手の難しい音源ではあったものの、現在は各種配信サイトでの販売やサブスクリプションでの配信もあるため、聞くのは比較的容易となった。
Gundam GQuuuuuuXでは…
2025年に放送された『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』では、第11話の挿入歌(エンディングテーマ)としてテレビ版編集されたバージョンが使用された。フルバージョンも今回の使用に際して音響の再調整が行われ、それぞれ「-2025 Short Edit-」「-2025 Version-」として配信されている。
先述の通り、往年のガノタであればまず間違いなく知っている知名度と、そもそもガンダム知らなくても一発で曲に引き込まれるイントロと歌唱力、そして作中の状況に絶妙にマッチしたようなしていないような歌詞の力が組み合わさり、放送終了後に大反響を巻き起こした。itunesの日本配信ランキングではあっという間に1位を獲得し、オリコンデイリーでもTOP3を原曲・2025Ver・2025Shortが独占する快挙を成し遂げている。
更に近年では「Get Wildのバンド」としてのみ有名で、若い世代への知名度が薄れつつあったTM NETWORK自体の再注目にも繋がり、往年のTNファンたちは一斉に布教活動を開始していた。
ニコニコ動画では2008年に投稿されていた、本曲に合わせて編集された逆シャアMADがアニメカテゴリランキング1位を獲得。結果、バンダイナムコフィルムワークス公式に捕捉され、17年の時を経て権利者削除と相成った。本編映像をふんだんに使っていたので仕方ないね。
カバー曲
ガンダムシリーズ関連のコンピレーションや声優CD企画でちょくちょくカバーされている。
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のテレビ放送版『前夜 赤い彗星』では、主題歌プロデュースを担当したSUGIZOの母体・LUNA SEAがカバーしたバージョンが第3オープニングに使用されている。
関連動画
関連項目
脚注
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- なし
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