CQBとは、
概要
「閉所戦闘」と訳される場合があるが、厳密に言うとこれは「close」と「closed」を混同したことからくる誤訳である。とネット界隈(主にミリタリーマニア間)でもっともらしく語られているがそもそも自衛隊では以前から「Close Combat」を「近接戦闘」と訳しているので誤訳ではなく区別するために近接戦闘よりもさらに接近して行われる戦闘を表す言葉として新しく作ったというのが真相だろう。
比較的近距離において、歩兵(特に軽歩兵)によって行なわれる戦闘の様相、およびその技術を言う。従来の軍事行動における、野戦(ある程度の距離を保ち、火砲など重火器に主軸を置いた戦闘)に対比される概念である。従来は特殊部隊、特に対テロ部隊で重視されてきた技術であるが、冷戦の終結に伴い、近年では一般の歩兵部隊でも重視されつつある。
屋内での取り回しに優れた小型の銃火器(カービン・短機関銃・拳銃)、ガレキや埃・落下物などへの対策としての肘/膝パッド・ヘルメット・ゴーグルなど、通常の野戦部隊とは異なる装備が必要とされることが多い。人質事件や立てこもり事件などで使用される音響閃光手榴弾(フラッシュバン/スタングレネード)などは屋内でのCQBのために開発された装備である。
沿革
現代のCQBに通ずるような戦術概念の発達は第一次世界大戦頃には見られる。連合軍の塹壕陣地に浸透する任務を負ったドイツの突撃部隊は、狭い塹壕内での戦闘に対応するためライフルに代えて手榴弾、拳銃、短機関銃、火炎放射器、そしてスコップと言った装備とともに敵陣に突入した。
また第二次世界大戦の時代において、欧州ではスターリングラード戦を初めとする種々の市街戦(MOUT)が生起した。建造物が密集し、強固な遮蔽物となる市街地では重火器や車両の運用が制限され、結果として歩兵が建物を一つ一つ奪取していくような戦闘形態を強いられることになった。この過程で従来の野戦軍向けの戦術や装備の問題が明らかになっていく。
そして第二次世界大戦が終結し冷戦時代に突入すると、正規軍同士の大規模な衝突が生起しなくなった代わりに、旧植民地の独立運動、地域紛争、そして対テロリズムを初めとする治安任務等に軍隊が投入されるようになった。こうした任務に投入される比較的軽装備の部隊、特に英SASなどの特殊部隊は近接戦闘技術を洗練させ、現代的なCQBの技術を確立していくことになる。
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