『To Have and Have Not』とは、1937年にアーネスト・ヘミングウェイによって発表された小説である。
"To Have and Have Not"
...持つと、持たぬと―――
概要
「老人と海」「誰がために鐘が鳴る」「武器よさらば」などの小説が評価されたヘミングウェイの一作。『キリマンジャロの雪』と同じ年に発表されている。
- 「持てるもの持たざるもの」-『現代アメリカ小説全集 1』に収録(高木秀夫訳、三笠書房、1940年刊)
- 『持つことと持たざること』(中田耕治訳、荒地出版社、1954年刊)
- 『持てるもの持たざるもの』(中田耕治訳、河出書房、1956年刊)
- 「持つと持たぬと」-『ヘミングウェイ全集 6』に収録(佐伯彰一訳、三笠書房、1957年刊)
アメリカ大恐慌時代のフロリダ州キーウェストを舞台にし、貧しさゆえに犯罪に手を染める船長ハリー・モーガンが主人公だが、各章で視点と登場人物は移り変わっていく。これは小説の一部が、ヘミングウェイが以前に発表した短編『One Trip Across(ある渡航)』と『The Tradesman's Return(密輸業者の帰還)』を元にしていることも原因のひとつである。
映画化
この作品は何度か映像化されており、最も有名なのが1944年にハワード・ホークス監督、ハンフリー・ボガートとローレン・バコール主演で公開された冒険映画『脱出』である('45年公開という資料もあり)。
第二次大戦下ヴィシーフランス領の西インド諸島を舞台にしたロマンティックスリラーとなっており、原作での評価が今ひとつだった貧富の差と階級社会を描く試みは削除されている。映画の英語原題は小説と同じだが内容と乖離しており、邦題が変更されたのも宜なるかなといったところ。
余談
かつてAmazon.co.jpの商品ページには、発表年が古い洋書の一部で刊行日がプラス100年されてしまうバグがあった。2007年のWayback Machineアーカイブには、2037年6月に刊行された『To Have and Have Not』(Macmillan Pub Co刊)の商品詳細が残されている(当ニコ百記事初版作成日の2008年12月から見ても発売まで10000日を軽く超える計算になる)。
また、ブラジルのAmazonサイトでは2025年に至っても未だにバグが修正されていない。
関連項目
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