○本の住人とは (マルホンノジュウニンとは) [単語記事]

○本の住人
ジャンル	ギャグ
漫画
作者	kashmir
出版社	芳文社
連載誌	まんがタイムきららMAX
連載期間	2004年 11月号-

○本の住人とは、kashmirによる4コマ漫画作品である。
まんがタイムきららMAXに掲載、既刊5巻。

概要

作者の他の漫画と比べると、登場人物が小学生と社会人中心になっているのが特徴。
絵柄は可愛らしいが、オタクネタと奇人変人、珍妙なテンションで繰り広げられる説明が難儀で奇妙な4コマ漫画である。
結構内容が濃いのでじっくり楽しむことを勧める。
ちなみに、コミックス版は表紙・裏表紙からおまけページまで非常に凝っているのでお得。
巻によっては帯にもネタが仕込まれていたりするので新品を購入したいところである。

登場人物（括弧内は作中での主な呼び名）

蓼科のり子（のり子）: 小学四年生の本作の主人公。
丸いレンズのメガネが特徴の女の子である。
基本的には控えめな性格だが周囲の人物が奇人変人揃いなので常識人な部類の彼女はツッコミ役に回ることが多い。
両親は死別、祖父母はアメリカへの長期旅行中で長いこと家を留守にしているため、家事をひと通り担当している。
浪費家な兄に代わり家計をやりくりしているしっかり者だが、兄に収入を使い込まれて兄弟揃って困窮することも少なくないのだった…。
蓼科いずみ（お兄ちゃん・お兄さん）: のり子の兄、22歳。
この作品のもう一人の主人公と言える人物。
本名が出ることはほとんど無い。
妹ののり子に比べると小さめの丸眼鏡をいつもかけているが、妹と違い瞳が隠れており素顔は基本的に見えない。
プロの童話作家だが、癖が強く毒のある変わった作風のためアンチが非常に多い。
苦情に比べてファンの数は少なく、海外で出版しても発禁になってしまい売れっ子とは言い難い。
食費に困ることが多い生活を見る限り印税はそこまで多くはない模様。
そこまで遅筆というわけではないが、仕事をサボることが多く〆切を破りかけることが多いのでよく担当から怒られている。
非常にテンションが高い人物で、自身の持論を作中で展開することが非常に多いが、概ね聞き流されている。
美少女や萌えフィギュアには目がなく購入のためには出費を惜しまないが、家計を圧迫することが多いのでのりこにはよく注意されている。
趣味が高じてか、粘土などで萌えキャラを自作する技術も持っており妹や担当を驚かせたこともある。
戸隠みか（みかちゃん）: のり子の友達。おさげが特徴的な同級生の女の子。
パッと見は普通の女の子だが、巧みな立ち回りで保身を行なっていたり、揉め事を避けてあまり表に出過ぎないようにしていたりと要領がよくちゃっかりしている子。
クトゥルフ神話が好きだったりする変わった一面も。
本名は霧島・T(ティルトウェイト)・さくら（ちーちゃん）: のりこの同級生のハーフ友達。脳が。
金髪の美少女だが、テンションが作中トップクラスと言えるほど高く、いつも叫んでいたり、ありえない身体能力を持っていたり往年の漫画・ゲームのパロディが混ざったセリフを口走ったり、感性が常人とは明らかにズレていたりと読者に強烈なインパクトを残す女の子。
日本語は達者だが時折痛烈なセリフを飛ばすこともあり、意味がわかっているのかわかってやっているのか怪しいところである。そんな彼女だが、高熱が出ると普段とは打って変わって『天使』と称される清楚な美少女になるという一面も持っている。（感性そのものは変わらないが）
家族は今のところは祖父と従姉妹が登場しているが、祖父は時折物騒な日本語を使って警察に連行されたり、従姉妹はちーちゃんがそのまま小さくなった感じの子だったりと、ちーちゃんに負けず劣らず変わり者である。
乗鞍ひさこ（ひさちゃん）: のり子のクラスメイトで、おっとりした長身の女の子。
母親の趣味でコスプレを行なっており、即売会などのイベントにも顔を出している。
のり子の兄のいずみに恋心を抱いている変わった女の子。
穂高みつる（穂高くん）: のり子のクラスメイト。
見た目は美少年だが、自身を被写体に収めることが大好きで、ノートパソコンに自分の壁紙を使ったりする極度のナルシストであり変わり者。
メイド服・猫耳などの女装も平然とこなすが本人は至って冷静なので、ある意味恐ろしい少年と言える。
鳥海けんじ（鳥海くん）: のり子のクラスメイト。
見た目は普通の少年だが、萌え系の深夜アニメが好きだったり衣装を欲しがったりする変わった一面がある。
とはいえ、そんな趣味を持つ自分に恥じらうこともあり周囲に比べると感性は普通なので、この作品では割りと普通な部類の子である。
榛名さなえ（さなえちゃん）: のりこの担任、24歳。
やさしくのんびりした性格の人物で、目を閉じていることが多い。
年齢に反比例した可愛らしくおっとりした佇まいとドジなところがある普段の姿から『先生』と呼ばれることは少なく、児童からも教員からも『さなえちゃん』と呼ばれている。
眠くなることが多く、授業中には教師である彼女が眠ってしまうことも少なくない。
そのおっとりした性格と語り口調によって「さなえ時空」と呼ばれる空間を展開することが出来、暖かい春先に彼女の周囲にいる人達は眠りに引き込まれてしまう模様。
のり子の兄の担当である神室ようことは幼馴染で、今も付き合いが続いていて非常に仲がいい。
伊吹先生: いつもジャージ姿な新任の体育教師。
ちーちゃんと徒競走をして辛くも勝利したことから、『体育』というあだ名をつけられてしまった女性。
神室ようこ（ようこさん）: 蓼科いずみの担当編集者を務めている女性。25歳。
いずみの担当期間は非常に長く、のり子からも信頼されている。
何かとサボりがちないずみの手綱を抑えたり、作品の翻訳を行ったりと非常に優秀な人物だが、自社の出版物を見ても何の疑問も抱かないあたり、彼女もいずみに負けず劣らず変わった感性を持っていると言えるだろう。