グフ重装型(MS-07C-3)とは、メカニックデザイン企画『MSV』に登場するモビルスーツである。
多様化する戦局で、陸戦用主力機のMS-06J「ザクⅡJ型」では対応が困難な状況下にあった。
現状を踏まえた結果MS-07B-3「グフ・カスタム」は、“非固定武装化による柔軟な運用”を可能としたオールラウンダーな機体特性を持たされた。
一方その対案とも言えるグフC型は、投入する戦場を限定して個体ごとに固定武装のバリエーションを変更し、戦術的選択肢の幅を広げる、という発想のもとに開発された機体。“徹底的な局地戦用化”を目標に、尖った特性が付与されたのである。
| Gouf Heavy Arms Type グフ重装型 |
|
|---|---|
| 型番 | MS-07C-3 |
| 頭頂高 | 17.7m |
| 重量 | 64.2t |
| 兵装 | 85mm5連装フィンガーバ ルカン×2 |
| バルカン | |
装甲を増強する代わりにシールドやヒート・ロッドを廃し、両腕部を計10門の5連装85mmフィンガー・バルカン(口径肥大型)に統一。腰部にバルカンの予備マガジンを装備するなど火力増強が図られた。
アンテナはロッドアンテナへと変更され、肩部スパイクもザクⅡと同様の物になっている。
開発コンセプトは「直接協同砲兵」の役割を担う“機動力を持つ装甲砲”。主用途は対機動兵器というわけではなく歩兵部隊に対する直接支援、進行線上の火点や障害物の破壊、攻撃の阻止である。そのため多少機動力が低下しても大した痛手とはならなかったようだ。
ヨーロッパ方面の歩兵大隊に優先的に配備され、作戦に従事したと言われているが、それを記した小隊日誌は戦後の混乱で失われてしまった(一部でヨーロッパ戦線用グフと呼ばれている)。
また、ザクレディをシンボルマークにした第29機甲中隊(ブリッツ中隊)にも配備されていた。
書籍「戦略戦術大図鑑」では、ジャブロー攻略戦において本機が2機ほど投入されるも成果は芳しく無く、量産が見送られたと記されている。ただこの記述を信用していいかは微妙なところ。
OVA『機動戦士ガンダムUC』にも登場。U.C.0096のトリントン基地襲撃作戦において古城に秘匿されていた機体がカークス隊の要請で参加したとされるが、なぜか機体が登場したのは出撃シーンのみで、その後の戦闘では姿が確認されていない。
それもその筈。何を隠そう搭乗者はトリントン基地の場所が分からず、迷子になっていたのだから。
以下、ガンダムトライエイジのフレーバーテキスト(公式では「証言」と呼称)より。
ガンダムUC ep5イベント上映にて配布「PR-105 ユニコーンガンダム(D)」より
「そういや、すこし前に上空が騒がしくてな。巨大な飛行機のまわりで戦闘があったみたいだ。その中に赤い光を帯びたモビルスーツがいたんだが、もしかするとそいつかもしれない。それよりもこっちが聞きたいんだが……トリントンはこの方角であっているのかい?え、ちがう!?」 (グフ重装型に乗ったパイロット)ガンダムUC ep6イベント上映にて配布「ZPR-025 バンシィ・ノルン(U)」より
――宇宙と地球と『旅人と』
「んー……そういや確か、シャトルの発着場近くを通りかかった。1機の黒いモビルスーツを打ち上げるのに、えらく物々しい雰囲気が流れていたんだが、もしかするとそいつのことかもしれない。そんなことよりこっちが聞きたいんだが……トリントンはこの方角で……え、やっぱちがう!?」 (グフ重装型に乗ったパイロット)ガンダムUC ep7イベント上映にて配布「BPR-044 ユニコーンガンダム(覚醒)」より
――虹の彼方に『叶った』
「何をしてるって……偶然立ち寄ったこの街の復旧を手伝ってるのさ。少し前、空が虹色に輝いてな。その美しさに……ふくしゅうなんて、どうでもよくなったんだ。 ここは居心地が良く、人々も温かい。世話になった分、最後まで恩返しさせてもらうよ。それよりこっちが聞きたいんだが……えっ、ここがトリントン!?」 (グフ重装型に乗ったパイロット)
各地でさんざん迷子になった挙げ句、最終的に襲撃予定だったはずのトリントン基地で復興を手伝っている。トライエイジを信用するなら単なる間抜けじゃないか。
とは言えサイコフレームの光を見て復讐を諦めた結果、現在はグフ重装型と共にトリントンで平穏な生活を送れている模様。
そして、映画『機動戦士ガンダム NT』の入場者特典で配られたカードのフレーバーテキストで再び登場。
「OPR-037 ナラティブガンダム(A装備)」より
NT神話の行き着く先『々』に
「先の事件から皆の生活もずいぶんと落ち着いただろう? 私も息抜きとばかりにこいつに乗って旅に出ていたんだが……ある晩、青い光を追いかける別の光が夜空を描いたように感じた。まさかそいつが関係してるんじゃないのか? そんなことよりこっちが聞きたいんだが……トリントンへの帰り道はこの方角で……え、またちがう!?」(グフ重装型に乗ったパイロット)
トリントンの復興が一段落し、息抜きにとグフ重装型に乗り旅をしていたところで、NTの1シーンと思われるものを目撃している。そして案の定、帰り道が分からず迷子になっていた。
なおこのフレーバーテキストは、トライエイジのテキスト担当である関西リョウジ氏が、ガンダムUCの著者である福井晴敏氏とグフ重装型について談笑した際に生まれたもの。つまり公認の設定となっている。
MS-07は柔軟な仕様変更が可能な機種。グフC型と呼ばれるマイナーチェンジは5種類ほど製造された。
掲示板
76 ななしのよっしん
2024/05/02(木) 01:12:06 ID: ga0hoKdccD
流石にフィンガーバルカンで90年代のMSとやりあうとはとて思えないだろうし
道中も珍しいホビーモビルスーツで旅行する旅人ぐらいに認識されてそう。
バンシィ打ち上げてる基地近くを通っても怪しまれない当たり
戦後に非武装のMS乗り回してるやつ結構いるんだろうな
77 ななしのよっしん
2024/10/16(水) 18:15:16 ID: O5BUFbWXj/
MSV企画当時に小田雅弘氏が大河原先生にヒートロッドの無いグフをリクエストしたらコレが出てきたって話はマジなんすかね?
78 ななしのよっしん
2025/11/01(土) 20:51:05 ID: gGR9S+jfHm
対MS用の機体でないのは確かだな。
ぶっ壊れて剣士の動きができなくなったグフを無理矢理修復して、ハリボテでもいいから戦車よりは強くて安く歩いてくれるリサイクル機。
そんなとこだろう。
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最終更新:2025/12/05(金) 22:00
最終更新:2025/12/05(金) 22:00
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