ニセ勇者一行とは、「DRAGON QUEST -ダイの大冒険-」に登場する架空の団体である。
ニセ勇者でろりん、ニセ僧侶ずるぼん、ニセ魔法使いまぞっほ、ニセ戦士へろへろの4名で結成されている偽者のパーティ。
全員ドラゴンクエストIIIに準拠した衣装や容姿になっており、名前が平仮名4文字なのも、FC版ドラゴンクエストIIIの設定にある程度準拠した為である。(FC版DQIIIは平仮名入力のみ。また、「゜」や「゛」も一文字としてカウントされる。)
初登場は読みきり短編の「デルパ!イルイル!」。本作に登場する悪役第1号でもある。
ロモス王家伝来の「覇者の冠」を入手する為に、デルムリン島に住む「幻の珍獣」ゴメちゃんを誘拐するべく島へ来訪。勇者に憧れていたダイをあっさり騙してゴメちゃんの誘拐に成功している。
後にゴメちゃん奪還の為にロモス王国に乗り込んできたダイ達と交戦。戦況が二転三転するも、ずるぼんがスライムたちを人質にとった事で優位に立っている。
しかし、黄金の魔法の筒の力によりスライムたちがキングスライムに合体。ずるぼんが下敷きにされた隙を突かれて、でろりんが魔法の筒に封印された事で決着している。
後に登場するパプニカ家臣テムジンやバロンのように短編のみ登場のキャラクターで終わるかと思いきや、3巻でまさかの再登場を果たしている。
この時はダイ達にやられた経験がある為か、ダイを見た瞬間に恐れるなど、初登場時の悪党ぶりはなりを潜めている。
また、ロモス王家に捕縛はされなかったようで、事件以後は格下のモンスター(アニメではスライムだった)を退治して小金を稼いだり、火事場泥棒に精を出すなど、すっかり小悪党になっていた。
以後もチョイ役で登場することがあり、鬼岩城編では改心したようで、「本物」になるべくパプニカを目指していたが、丁度鬼岩城がパプニカに上陸する所に出くわした為に、パプニカ上陸をあっさり諦めて避難。以後は壊滅したオーザムに上陸して細々と暮らしていた。
物語終盤にもやっぱりチョイ役で登場。既に壊滅した国である為オーザムは攻撃されない、と思っていた彼らだったが、彼らの住居の付近にバーンパレスのピラァ・オブ・バーンが投下。爆風に吹っ飛ばされ以後行方不明になる。
散々な目に遭い続けている彼らだが、クライマックス付近の36巻で思いもよらぬ扱いを受ける事になるのである。
「デルパ!イルイル!」登場時はボスキャラ的な扱いを受けていた為か、かなり強いキャラとして描かれており、メラ1発で複数のモンスターを戦闘不能に追い込んだり、中級呪文のイオラを1度だけだが使ったことがある。
パーティーのリーダー格だったが、後半はずるぼんにその座を明け渡す形になっている。
小心者である為か、自分より強い敵とは決して戦おうとはせず、クロコダイン編などでも魔王軍と戦った、という記述は無い。ダイにやられてからは多少改心した様子が見られ、少なくとも誘拐などの悪事は働かなかったようである。
ちなみに、普段はダイのことを「怪物小僧」と呼んでいるが、36巻登場時に初めて「ダイ」と呼んでいる。
ニセ勇者一行の紅一点で、パーティのムードメーカー兼影のリーダー。
本作の女性キャラでは唯一ギャグキャラとして扱われ、作中でもダイに捕まり大アリクイに足裏を嘗め回されたり、スライムがキングスライムになった時には、もはやギャグ漫画の域に達するほど表情が変化していた。
悪知恵がよく働く性格で、「デルパ!イルイル!」では監視役のスライムを色仕掛けで捕縄を緩めさせ、その隙を突いてスライムを捕らえた事がある。
作中の経緯を見る限りでは、「本物の勇者一行」を目指す事を発案したのは彼女だった様である。
偽者とはいえ、僧侶だけあってホイミを使えるが、あまり効かないらしく、本編中で彼女が使用した事はない。
他にバギも1度だけだが使ったことがある。
一度は本物を志して修行をしていたが、修行途中に夜逃げして、以後も逃げ続けて落ちぶれた経歴を持つ。
魔法使いだけあって不思議なおどりに弱く、ダイが魔法の筒から呼び出したパペットマンの前に無力化させられた上に、魔界のモンスター相手には、もはや赤子同然といった状態になっている。
序盤のポップに似ている点が多く、作中でも「まるで若い頃の自分を見ているよう」とポップに語っている。
「第二の自分」になるかも知れなかったポップに助言を与え、精神的に成長するきっかけを作った。
そして、救国の英雄の一人として称えられたポップを見て、人知れずエールを送っている。
実はマトリフの弟弟子であった事が判明しており、ポップは実質上マトリフ・まぞっほの兄弟弟子それぞれから教えられていた事になる。なお、マトリフとの年齢差が30歳もある事から、実の兄弟であるかどうかは定かではない。
吉本興業の芸人のように兄弟子を「兄さん」と呼ぶ慣習でもあったのではないか、と見る説がある。
ゴリラのような顔立ちを持つ巨漢だが、温厚な性格で、食わせ者の多いニセ勇者一行のメンバーでは一番損をさせられている。宝石などの金品類に目が無く、作中でもおどる宝石に誘き出された所をゴールドマンの一撃でKOされていた。
基本的には「いい人」である所為なのか、パーティ内では最も影が薄い人物である。
ピラァ・オブ・バーンの爆風に吹き飛ばされ、以後消息が判らなくなっていた彼らだったが、ダイの願いにより世界が消滅の危機に瀕している事を知るや、まさかの伏兵として登場している。
これまで悪役としてスポットライトを浴びた事はあれど、ここに来て初めて正義役としてスポットライトを浴びる事になった。これは、もはや大出世といって過言ではなかろう。
とはいえ、小心なのは相変わらずで、核晶の凍結を防ぐべく見張っていた魔界のモンスター(DQVIのジャミラスに似たモンスター)を見るや、「明らかに勝てそうにないモンスター」とただ怯えるだけだった。
直後に現れたマトリフのメドローアにより窮地を脱したが、逆にマトリフの魔法力が切れてしまい、弟弟子のまぞっほに全てを託すことになった。
そして、爆発まで残り僅かとなった時、まぞっほ、でろりん、ずるぼんの3名が全力を注いだヒャド系呪文により、黒の核晶の凍結に成功。「ニセ勇者一行」が「偽者のニセ勇者一行」になった瞬間であった。
しかし、英雄として称えられる事は無く、マトリフに今まで盗んでいた金品を巻き上げられるなど、散々な生活は変わらないままであった。
ちなみに、2020年版のアニメでは、マトリフが彼らから金品を差し出させるシーンに台詞が追加されている。このシーンでマトリフは「盗んだもんは全部返してこい!」と言っており、決して金品を自分のものにするためではなかったことが分かる。
掲示板
49 ななしのよっしん
2023/10/07(土) 06:59:37 ID: TLdFg9iyhf
ロモスの火事場のシーンを久々に読んで思ったんだが
まぞっほの水晶玉、ありえないほどのチートじゃね?
ザボエラでさえ悪魔の目玉経由じゃなきゃできない遠見の技を、なんの事前準備もなしに軽くやってる
覚醒したメルル以上の力と言っても過言じゃないわ
ゴメちゃん攫ったときに、ドサクサに紛れてロモス城に悪魔の目玉的なアイテムでも仕掛けてたのかもしれんが
50 ななしのよっしん
2024/01/01(月) 16:03:35 ID: TDF9LslGGI
>>49
そりゃ若い頃は後に「大魔道士」になる男に目を掛けられていた人だからな
まぞっほは自分に才能がないと卑下していたけど、「勇気」さえあったらポップと並ぶ実力者に成長していたかもしれないな
51 ななしのよっしん
2024/01/03(水) 08:57:18 ID: SeFNTrJFsx
最後の最後でダイがゴメちゃん経由での祈りに対して黒の核晶を凍結させる展開、間接的にゴメちゃん誘拐に対する贖罪になってるのも胸熱
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最終更新:2024/04/19(金) 09:00
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