ルパン三世 燃えよ斬鉄剣とは、1994年7月29日に放送されたTVスペシャル第6作である。
ルパン三世長編アニメシリーズとしては、山田康雄最終主演作。視聴率は24.9%で、TVスペシャルシリーズでは歴代1位を記録している。前年の『ルパン暗殺指令』に続き、第一シリーズをイメージした比較的ハードで大人向けを意識した路線が功を奏したと言われる。
作画も、第一シリーズとほぼ同じデザインとなり、ファンの夢であった第一シリーズデザインで原作衣装の赤ルパンが本作でようやく実現した形となる。
敵役の陳も第一及び第二シリーズで対決したコミッショナーことミスターXをイメージしたデザインに同じ配役としており、山田ルパン最期の作品に相応しい因縁の対決となっている。
冒頭でいきなり斬鉄剣を狙う忍者に襲われる五右ェ門やUFOキャッチャーに夢中のルパンといった秀逸な導入部から始まり、ルパン一世が唯一盗みに失敗したタイタニック号の龍の置物が本作のキーアイテムとなる。
但しタイトルどおり、物語のメインを据えるのは五ェ門の方で、かつての同門との再会、斬鉄剣に纏わる龍との因縁などが盛り込まれる。近年のスペシャルではすっかりギャグキャラ化している五ェ門も、この作品に限っては第一シリーズ同様の寡黙で愛想の少ない武士的イメージでの描写が目立つ(若干色仕掛けには遭ってるが・・・)。
初代石川五右衛門没後400年の歌舞伎を鑑賞するため、日本を訪れていたルパン一味。
当の五ェ門以外は関心もなく、ルパンにいたっては自分の人形を手に入れるためにUFOキャッチャーに3000円もつぎ込む始末。次元もクロスワードパズルにハマッて終始やる気は無い。
しかし、突如斬鉄剣を狙う忍者集団がルパン一味を奇襲。なんとか忍者を蹴散らしたのもつかの間、今度は銭形警部にルパンキャッチャーなる珍妙な兵器で捕まってしまう。あっさり抜け出し、五ェ門に真相を問いただすが、相手にしてもらえず。その影でルパンたちを香港マフィアの首領陳珍忠が監視していた。
陳のパーティに潜入したルパンはそこで陳の狙いがアルセーヌ・ルパンが予告状を出しつつも唯一盗めなかったタイタニックの龍の置物であることを突き止める。この事実にルパンは陳の潜水艇を盗んでタイタニックに向かい、苦難の末に龍を手に入れる。
しかし竜の置物と斬鉄剣との間には恐るべき秘密が隠されていた…。
ラストシーンはルパンが世界中の危機を救い、不二子を抱きしめ嬉しそうな顔で銭形を窘めると、相棒次元と五ェ門とともに飛行機で何処かに逃走して文字通り永遠に山田ルパンが我々視聴者の前から姿を消すところで終わっている。また、直後に流れるテーマソングも「想い出があなたを離さない」という曲名である。
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最終更新:2024/12/27(金) 04:00
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