大岡越前とは (オオオカエチゼンとは) [単語記事]

大岡越前とは、以下のことを表す。

江戸時代の奉行、大岡越前守忠相（大岡忠相）のこと。
大岡忠相を主人公とした時代劇。
2.の中でも加藤剛主演のテレビ時代劇シリーズ。本項で説明。
3のテレビシリーズを元に、NHKが2013年に制作したテレビ時代劇シリーズ。主演は東山紀之。

概要

本作は過去に何回かテレビドラマ化されているが、特に1970年から1999年まで｢ナショナル劇場｣（TBS)で放映された、同名の時代劇テレビドラマシリーズが最も有名。通常『時代劇の大岡越前』と言う場合これを指す場合が多い。
『水戸黄門』、『江戸を斬る』などと交互に放映され、『時代劇のナショナル劇場』の名を確立させた名作となった。

しかし、記念すべき第1部第1話は現在地上波では放送が不可となっている。作中に「白痴狂人」、「気違いを通り越して手のつけようのない馬鹿」という現在の放送コードでは放送自粛される表現を含んでいるためである。

ニコニコ動画では、大岡越前のテーマ（作曲：山下毅雄）が使われることが多い。

第1部	1970年 3月16日～1970年 9月21日	全28話
第2部	1971年 5月17日～1971年 11月22日	全28話
第3部	1972年 6月12日～1973年 1月15日	全31話
第4部	1974年 10月7日～1975年 3月24日	全25話
第5部	1978年 2月6日～1978年 7月31日	全26話
第6部	1982年 3月8日～1982年 10月11日	全32話
第7部	1983年 4月18日～1983年 10月24日	全27話
第8部	1984年 7月16日～1985年 1月21日	全26話

第9部	1985年 10月28日～1986年 4月21日	全26話
第10部	1988年 2月29日～1988年 9月5日	全27話
第11部	1990年 4月23日～1990年 10月15日	全26話
第12部	1991年 10月14日～1992年 3月30日	全24話
第13部	1992年 11月16日～1993年 5月10日	全26話
第14部	1996年 6月17日～1996年 12月2日	全24話
第15部	1998年 8月24日～1999年 3月15日	全26話
SP	2006年 3月20日

全15部＋スペシャルの合計話数は403話。

登場人物

大岡忠相演：加藤剛: 主人公。江戸南町奉行所奉行。真面目で法を重んじる正義漢だが、弱者には情状を酌量するなど情け深い面もある。悪人に対しては容赦せず、断固として重い裁きを下す。
榊原伊織演：竹脇無我: 忠相の幼馴染。医者。一本気な性格で、特に医術のこととなると暴走することもしばしば。第6部と第14部以外のシリーズに登場（第14部は最終回のみ登場）。
結城新三郎演：西郷輝彦: 第6部と第14～15部に登場した医者で通称「おらんだ先生」（第15部は最終回のみ登場）。第6部では西郷主演の『江戸を斬る』で見せた江戸っ子のようなキャラであった（第6部は『江戸を斬るⅥ』の7ヶ月後に放送）が、第14部と第15部では落ち着いたキャラとなっている。
雪絵演：宇津宮雅代→酒井和歌子→平淑恵: 忠相の妻。第7部より酒井和歌子、第10部より平淑恵が演じている。オープニングでは「大岡雪絵」もしくは「雪絵」と表示されている。
村上源次郎演：大坂志郎: 忠相を支えるベテランの同心の初代「おやじさん」。第9部まで登場。通称「源さん」。仏と言われる柔和な性格と確かな手腕で、忠相はじめ周りからの信頼も厚い。ちなみに、1978年 9月20日から放送された、下記の風間駿介を主人公としたスピンオフ作品『疾風同心』『八丁堀暴れ軍団』にも登場している。
佐橋孫兵衛演：佐野浅夫: 第10～13部まで登場した源さんの後任となる2代目「おやじさん」のベテラン同心。演じた佐野浅夫が『水戸黄門』の3代目黄門に抜擢されたため、第13部途中で旅に出るという形で降板する。通称「孫さん」。
赤垣伝兵衛演：小松政夫: 第12～15部まで登場した孫さんの後任となる3代目「おやじさん」のベテラン同心だが、第13部初期までは北町奉行所同心であり、コミカルな嫌われ者というポジションだった。第13部で北町をクビになり南町へ異動になってからは、それまでとは正反対の真面目な堅物にシフトチェンジしていった。
すっとびの辰三演：高橋元太郎: 忠相以外で唯一、全15部＋2時間スペシャルに同一役・同一役者でレギュラー登場した岡っ引き。過去に源さんに救われたことがあり、そのことを深く感謝している。迂闊な言動が多いが、涙もろく情に厚い。スピンオフ作品『疾風同心』『八丁堀暴れ軍団』にも登場している。
徳川吉宗演：山口崇: 江戸幕府第八代将軍。市中徘徊するのは『暴れん坊将軍』の上様と同じだが、こちらは徘徊しては忠相や配下達がその尻ぬぐいをするハメになる、まさにトラブルメーカーと呼ぶに相応しい人物。
猿の三次演：松山英太郎、松山省二（現・松山政路。第5部のみ）: 第2部から登場した忠相の密偵。普段は「たぬき」という小料理屋の主人をやっている。演じた松山英太郎が、第11部終了後に亡くなったため、第12部第1話で殉職という形で降板する。ちなみに「猿」とかいて「ましら」と読む。

風間駿介演：和田浩治: 第4～9部まで登場した初代熱血同心。第9部終了後に演じた和田浩治が亡くなったため降板。ちなみに彼を主人公とした『疾風同心』『八丁堀暴れ軍団』というスピンオフ作品が存在する。
蕪木平助演：森田健作: 第8～12部まで登場した2代目熱血同心。演じた森田健作がスケジュールの都合により、第12部第1話で殉職という形で降板する。
立花喬之助演：佐藤祐介: 第9～14部まで姉・千鶴（演：舟倉由佑子）と共に登場した同心。登場当初からどこか頼りない若輩者という感じであったが、第14部では赤垣に次ぐ立場になる。
筧甚八演：原田大次郎: 第12～13部まで登場した同心。ちなみに演じた原田大次郎は、第3部では池田大助という与力を演じていた。
夏目甚八演：てらそま昌紀（現・てらそままさき）: 第14～15部まで登場した3代目熱血同心。