宮田征典とは (ミヤタユキノリとは) [単語記事]

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宮田征典（みやたゆきのり）とは、「8時半の男」と呼ばれた元プロ野球選手である。故人。

概要

OB
宮田征典
基本情報
国籍	日本
出身地	群馬県前橋市
生年月日	1939年 11月4日
没年月日	2006年 7月13日
身長体重	173 cm 70kg
選手情報
投球･打撃	右投右打
守備位置	投手
プロ入り	1962年
引退	1969年
経歴
選手歴群馬県立前橋高等学校日本大学読売ジャイアンツ(1962年-1969年) 監督・コーチ歴読売ジャイアンツ(1975年-1976年) 日本ハムファイターズ(1977年-1982年) 西武ライオンズ(1985年-1986年) 読売ジャイアンツ(1987年-1996年) 中日ドラゴンズ(1998年) 読売ジャイアンツ(1999年-2001年)
プロ野球選手テンプレート

1939年 11月4日生まれ。群馬県前橋市出身。小学生時代は水泳部に所属し、中学時代から本格的に野球を始めた。

県立前橋高等学校に進学。1年時からエースとして活躍し、練習試合で王貞治擁する早稲田実業相手に完封勝利を収めるなど注目を集めていた。しかし、2年時に体調不良で病院に掛かると白血病と診断される。宮田はショックを受けたが後にこれが誤診であり、寄生虫による症状だと判明。ただ、寄生虫を殺すために何度も絶食を繰り返し、体重が27キロ落ちたこともあった。治療の成果もあり寄生虫由来の症状は改善、復帰することもできたが、この頃から神経性の心臓強迫症が出るようになってしまった。

卒業後、日本大学へ進学。在学中に3度の優勝を経験し、2年秋と4年春に最高殊勲選手に選出。全日本大学野球選手権大会でも東都大学リーグ勢初の優勝にも大きく貢献し、プロ球団から注目を浴びた。

大学卒業後の進路として、宮田の父親は日立製作所に入社させた上で修行してもらい、実家の鉄工所を継いでもらうつもりでいたのだが、宮田は父親に黙って日立に断りを入れ、持ち出したハンコで巨人と勝手に契約した。

初年度の1962年には6月頃に一軍に昇格し、主にリリーフとして28試合に登板。だが、オフに心臓疾患が発覚、長いイニングを投げることができなくなってしまった。この自体を知った川上哲治監督は、当時としては珍しいリリーフ専門の投手として起用することに決めた。

1963年、46試合にリリーフ登板し、6勝4敗、防御率1.88をマーク。接戦や勝ち試合のピンチの場面での登板が中心であり、それまで負けゲームでの登板がほとんどであったリリーフ投手の役割に新たな風を吹き込んだ。

1964年、リリーフとして登板を重ねていったが、5月に右肩を亜脱臼し戦線を離脱。この離脱期間に懸命にリハビリを重ね、トレーニングを積み、自身の投球を見直したことで制球力が強化された。

1965年、故障が完全に癒えリリーフとして獅子奮迅の活躍を見せる。前半戦で17勝2敗という抜群の成績を残し、オールスターゲームには村山実や金田正一らを押しのけてファン投票 1位で選出。夏場以降はやや調子を落としたが、V9のスタートとなる優勝に大きく貢献。日本シリーズでも2勝を挙げ、日本シリーズ最優秀選手投手賞にも選出された。最終的には69試合に登板し、ほぼリリーフながら164回2/3を投げ、20勝5敗、防御率2.07の成績をマーク。また、現行のルールに照らし合わせると、これに22セーブが上積みされるという圧巻の投球内容であった。