1907年(明治40年)に大阪市で『森田火防協会』として個人創業し、『森田ポンプ株式会社』を経て消防車の艤装をはじめ、関連機器の開発、販売を手掛け続けた結果、消防業界では日本トップと云われる。
| 企業名 | 業務内容 | 備考 |
| モリタホールディングス | グループ持株会社 | |
| モリタテクノス | 消防車両の整備、改修 イベコ・マギルス販売代理店 |
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| モリタ宮田工業 | 消火器、建物用自衛消火設備、 福祉器具販売 |
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| モリタエコノス | ゴミ収集車、バキュームカー、 福祉車両製造 |
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| モリタ環境テック | 清掃工場用破砕機、選別機製造 |
1980年代に登場したモリタ製はしご消防車のブランドであり、後述するMHの様に専用シャーシに艤装したはしご消防車を指すのではない。
『ジャイロ』とははしごの基部(梯子の根本を乗せた旋回、起倒、操作を行う部分)に備わったジャイロターンテーブルの事を指し、これにより強風や設定以上の負荷を掛けない限りはバランスを崩すことなく安定してはしご上での消火、救助作業が出来、上方だけでなく下方にもはしごを伸ばす事が可能になった事でボートが接近できない状況で水難救助にも使用できるようになった。
はしごの長さは15mから54.7mとなる。これは日本製はしご車としては最長となる。
また、以下のオプションが用意されている。
| オプション | 機能 |
| バスケット | はしごの先に装備する事で各種作業スペースとして用いる。 初期は使用時のみはしごへ取付けていたが後に常時取付け方式に 改良され、現場側への出入り口も1つから2つに増えた。 また、搭乗人員も成人2名程度から最大5名もしくは車椅子搭乗 車+2名まで対応できるようになった。 |
| リフター | 1960年代からはしご車に装備されるようになったエレベーター 装置。これにより自力ではしごを乗り降りせず迅速に人員の 乗り降りを行う。 当初はバスケットとの同時運用ができなかったが改良により、 同時運用が可能になった。 |
| 制振制御装置 | バランスを崩す振動を抑える装置。 |
| 放水銃、送水管 | 高所火災消火に必須な装備。放水銃はバスケットもしくは はしご先端に装備されている。 送水管ははしご全体に装備する伸縮型とはしご最終段のみに 装備する単管型がある。 |
| 先端屈折機構 | 2000年代前半から登場した機構。字の通り、『はしご(最終段) の先端が屈折する』オプションである。 この機構により、屋上フェンスを越えてはしごを掛けたり、 前述の下方への対処がし易くなった。 ちなみにこの機構を備えた『スーパージャイロラダー』の場合、 はしごの最終段が収納時に下段より突き出た外観になる。 |
1990年代から登場したはしご消防車用シャーシ。日野自動車との共同開発によるものである。
1970年代からの都市化、建物高層化によりはしご消防車の需要が高まった際に基本のトラックシャーシでは『大型のはしごを備えると車高が高くて車庫へ入れられない、重心が高い』、『狭い場所に入れられない』という要望からクレーン車用のシャーシを改造したはしご消防車が登場していたが、『キャブ(乗車席)のスペースが不足していて補助席が必要』、『緊急走行を想定していないのでエンジンが出力不足』といった不満を解消するため開発された。
キャブは新規開発で最大6名に対応、4WS機構により狭い場所へも停車がし易くなり収納スペースも多く設けられている。
とりわけそのヒロイックなデザインから1991年度のグッドデザイン賞を受賞している。
また、2000年代にモデルチェンジが実施されよりヒロイックになっている。
なお、初代にははしご車だけでなく、屈折はしご車仕様、大型化学消防車仕様も存在した。
1990年代後半から登場した屈折はしご車。従来型の屈折はしご車は『く』の字型に複数のアームを上方へ曲げている方式だったがアームの長さが固定されているためアームの長さで艤装シャーシが決まってしまい、20mを越えると20tクラスの大型シャーシを使っていたが1980年代後半に『伸縮式アームを採用する事でシャーシを小型化し、更にアームを増やして屈折部を多くし障害を避けやすくする』方式を採用した『Σ式屈折はしご車』を日本機械工業が開発し、この対抗馬として開発された。
『Σ式』との相違は伸縮アームこそ採用したがアーム数は2本とし、バスケットは格納時にキャブ上に置かず、荷台部に置いた。さらに従来型屈折はしご車が出来なかった下方への作業も可能となった。
アームの長さは当初20mだったが後に25mに一本化されている。
2010年代に開発された屈折はしご付消防ポンプ車。
外観こそ普通のシャッター収納式消防ポンプ車に見えるが、荷台部の真中にバスケット付伸縮式アーム(13.7m)を収納しその周囲にはポンプ、900Ⅼ水槽、資機材収納スペースを設けている。
従来型のはしご消防車がはしご基部周辺に機材収納部を基本設けていなかったのに対し、MVFははしご基部のターンテーブルを小型化することで基部にも収納スペースを設けて搭載資機材を増量し、アームもキャブに乗せず、荷台部の高さを削ることで車高を上げることなく収納できるようにした。
その後、アームを21mに延伸・車いす対応バスケットを装備した型が登場したがこちらはアームの収納をMSCと同様とし、固定ジャッキも従来の垂直下降のみから側面展開式となった結果、収納スペースの減少・狭隘地での運用制限が増えたもののポンプ+水槽は維持されて多用途性と火災への即応性は保たれている。
2000年代に開発した消防車+救急車兼任車両。
救急需要の増大と少子高齢化に伴う消防官減少の対応策として開発された。
| 分類 | 概説 | 備考 |
| サイドドア型 | ポンプを後部に配置し 左側に跳ね上げ式の サイドドアを設けて 傷病者を搬入する型。 |
初期型 |
| 放水能力削減型 | ポンプを出力の劣る 小型にするのと引き 換えに通常の救急車 と同様に後部から 傷病者を搬入。 |
京都市消防局 のみに配備。 |
| バックドア型 | ポンプは通常通りだが 操作部は左のみとして 傷病者スペースを後方 設けた。 |
この型を以て 生産終了。 |
| 他任務転用 | 傷病者用スペースを 活用して指揮車兼任 水難救助車兼任ポンプ車 として運用。 |
因みに戦時中の空襲対策の一環として他メーカーで消防車兼救急車が製造された前例はある。
北九州市消防局で運用されていた消救車ベースの水難救助車兼ポンプ車。
MH-1の成功に基づいて1990年代にに製造した小型ポンプ車専用シャーシ。
前者は三菱、後者は日野をベースとしてキャブをオリジナル仕様とし荷台部を全てシャッターで防護する方式とした。
しかし通常型ポンプ車より割高な事や数を求められる種類の為、MH程のロングヒットにならなかった。
詳細は項目参照
陸上自衛隊が採用した川崎重工製『MULE』をベースにした車両。
基本的に装輪車両だが必要に応じて履帯に換装して道路が破壊された災害現場での運用が可能になっている。
更に荷台部に設定済みコンテナを積載・換装できる機能に加え車体に排土板の追加、リアにトレーラーを牽引できる機能も付いている為様々な災害対応に使用可能とされる。
その反面、運転には大型特殊免許必須、車体規模から長距離・高速道路の走行が不可の為換装用コンテナを併載できる運搬車の設定がある。
2000年代に開発された消防ポンプ車、救助工作車へのオプションパーツ。
近年、災害の多発と複雑化からキャブの屋根を高くして車内の居住性を上げると共に緊急消防援助隊出動に必要な消防士の生活用品やセンサー系の資機材の収納場所として活用される『ハイルーフ式消防車』が増えた。なお、モリタ以外のメーカー製のハイルーフも対応している。
| 製品名 | 概要 | 対応車両 |
| αキャブ |
従来、室内空間が狭かった小型 ポンプ車に装備する事で居住性 +装備品の収納を両立させた。 後に『レッドアーマーα』 に移行。 |
ポンプ車 (小型) 消救車 |
| レッドアーマー |
αキャブで対応していなかった 中型車両に対応し且つ視認性 の向上を実現した。 なお、αキャブでは日野といすゞ に対応していたがこれ以降は日野 一強となった。 |
ポンプ車 (小型・中型) 救助工作車 指揮車 |
| インテリジェントアタッカー | レッドアーマーの発展型として 本来の運転席部分の後方に乗車 室を増設した型。 |
救助工作車 |
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