英米紅茶論争または米英紅茶論争とは、2024年に米国の科学者が発表した「完璧な紅茶の入れ方」に関する英米間の応酬である。イギリスとアメリカが紅茶で揉めるのはボストン茶会事件 (1773年) 以来251年ぶりとなる。
2024年1月24日、アメリカはブリンマー大学の化学教授ミシェル・フランクルは、完璧な紅茶の入れ方として『Steeped: The Chemistry of Tea』という著書を執筆した。この中でフランクルはティーバッグよりも茶葉を使用するべきこと、濃すぎる場合は塩を入れること、ミルクは先に温めておいて、茶の後にいれるべきこと、電子レンジで湯を沸騰させたときにできる白い膜を取り除くレモンの使用などを主張した。
フランクルいわく塩を入れるのは8世紀の中国の写本にまでさかのぼる対処法だというが、最高の紅茶の入れ方を知っていると自認する英国人たちはこの上から目線のアドバイスに憤慨した。中国やインド、スリランカの方が紅茶の飲み方詳しいと思うけどなあ…… これに焦りを感じたのが、ロンドンの在英米国大使館。フランクル教授の発言は「両国の絆を熱湯に突っ込むもの」として言語道断、トラブルのもとだと批判したのであった。そして、以下のようにメッセージを発表したのだ。
Today’s media reports of an American professor’s recipe for the ‘perfect’ cup of tea has landed our special bond with the United Kingdom in hot water.
Tea is the elixir of camaraderie, a sacred bond that unites our nations. We cannot stand idly by as such an outrageous proposal threatens the very foundation of our Special Relationship.
Therefore we want to ensure the good people of the UK that the unthinkable notion of adding salt to Britain’s national drink is not official United States policy. And never will be.
Let us unite in our steeped solidarity and show the world that when it comes to tea, we stand as one.
The US Embassy will continue to make tea in the proper way — by microwaving it.
米国大学教授の「完璧な紅茶の入れ方」という本日のメディア報道は我々と英国の素晴らしい絆を熱湯に突っ込むものです。
紅茶は同志の秘薬であり、両国を結ぶ神聖な絆です。このような馬鹿げた提案は両国の素晴らしい絆の根幹を脅かすものであり、我々は黙って見過ごすわけにはいきません。
したがって、我々は善良な英国国民の皆様に、英国の国民的飲料に塩を入れるという考えは、米国の公式政策ではなく、また今後も一切そうするつもりがないことを保証したいと考えています。
確固たる絆で団結し、紅茶に関して我々が団結していることを世界に示しましょう。
米国大使館はこれからも適切な方法で紅茶を入れ続けます――電子レンジで。
U.S. Embassy London (@USAinUK) 2024年1月24日のTweet
より, 邦訳は初版投稿者による, 2024/05/15閲覧
批難したというものの、最後の最後に「適切な方法」と称して「紅茶を電子レンジで淹れ続ける」と締めたのであった。これに対して英内閣府は以下のように回答した。
In response, to the statement put out by the US Embassy in the UK:
We appreciate our Special Relationship, however, we must disagree wholeheartedly...
Tea can only be made using a kettle.
両国の素晴らしい絆に感謝しています、しかし我々には心より絶対に認められない点があります……
Cabinet Office (@cabinetofficeuk) 2024年1月24日のTweet
より, 邦訳は初版投稿者による, 2024/05/15閲覧
英米の絆は紅茶で崩壊してしまうのだろうか。ボストン茶会事件の時みたいに。
なおフランクルいわく、紅茶の入れ方について研究を始めたきっかけは研究者仲間がティーバッグの形状が重要かどうかを知りたがったことからだという。自身も騒動後に「英国人が紅茶を大切にしていることがわかった」とし、「アメリカの高級レストランよりもアイルランドのガソリンスタンドの紅茶のほうが美味しかった」とも語っている。
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4 ななしのよっしん
2024/09/22(日) 20:40:37 ID: FOOP8klEEe
緑茶自体は中国にもあるけど
緑茶文化までいくと日本独自だなあ
中国は茶という文化が幅広いけどメインは温めて飲むものなのに
日本人はガンガン冷やしてペットボトルで売っちゃう
この辺は日本と中国の明確な違いよね
5 ななしのよっしん
2025/03/08(土) 19:54:56 ID: tKyECH+x2b
実は国際規格ISOにはお茶の標準的な淹れ方と言うのがある(ISO3103)
ただしこれは飲料に供する茶の淹れ方ではなく品質や衛生等の試験や検査に使用するお茶を用意する場合の規格だが
6 ななしのよっしん
2025/03/08(土) 20:04:21 ID: 0LPSd5RUER
>>4
話は逸れるけど日本人は飲み物を冷やすの好きよね
お茶もコーヒーも冷やすしビールだってあんなキンキンに冷やすのは世界的にも珍しいらしい
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最終更新:2025/12/05(金) 19:00
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