薬師丸ひろ子とは、女優、歌手である。最たる代表作は女優、歌手共に「セーラー服と機関銃」。
1978年に「野生の証明」でデビュー。初主演作「翔んだカップル」がヒットした後、「セーラー服と機関銃」で大成功を収める。
その後も「探偵物語」や「Wの悲劇」と主演作品をヒットさせ角川ヒロインのポジションを確立させた。
角川ヒロインを卒業(独立)してからも女優・歌手として活動し続けている。
1978年に角川映画の「野生の証明」のオーディションに応募される。本人に意欲はなかったことや原作の役とは年齢が合わないにも関わらず角川春樹の目に留まり優勝。角川春樹事務所に所属となる。
野生の証明は大ヒットしたものの撮影に大幅な時間がかかったことで学業への影響もあってしばらくは小さな仕事しかこなさなかった。
1980年にキティ・フィルムから「翔んだカップル」の主演の依頼がかかる。野生の証明の主演だった高倉健のアドバイスを受け快諾。本作は原作が講談社、製作がキティ・フィルムの作品であったが角川側は薬師丸の意欲を受け快諾。当時新人だった相米慎二監督の実力と薬師丸の魅力が合わさって予想外の評価と一定のヒットを出した。これにより薬師丸は映画出演を本格的に行うようになる。
1981年夏に「ねらわれた学園」が大ヒット。冬に「セーラー服と機関銃」がキティ・フィルム製作、相米慎二監督の翔んだカップルの体制で公開される。本作は配給を東宝から東映に変え、原作の出版権を主婦と生活社から角川に移籍、更には主題歌の歌手を来生たかおから主演の薬師丸に変更させるという角川の無茶にも見える大掛かりな戦略にも関わらず特大ヒット。配給収入約23億円を記録する。
1982年は大学受験のために休業。その間に角川・東映はオーディションを開催。原田知世と渡辺典子を角川春樹事務所の所属となり、角川三人娘の体制が整う。
1983年夏に「探偵物語」が公開、配給収入28億円と自身最大のヒット作となる、同年冬の「里見八犬伝」、翌1984年夏の「メイン・テーマ」と主演映画とその主題歌でヒットが続く。
1984年冬に「Wの悲劇」が公開。原作とは別物の内容でありながら大ヒットと高い評価を得た。その一方で、女優としての活動を昇華したこともあり角川から円満独立。
1985年以降、テレビ番組からアイドルが出世する(例・夕やけニャンニャン、スケバン刑事など)という薬師丸の活動とは真逆の傾向になっていき人気が低迷する。同年公開の「野蛮人のように」は併映作品がBE-BOP-HIGHSCHOOL(第1作)ということもありヒットにはなったが、1986年公開の「紳士同盟」は配給収入が10億円を切りそれまで(休業期間を除いて)続いた薬師丸の正月映画の公開は途絶えることとなる。また、角川もその頃に原田、渡辺が離れるようになり、アイドル映画そのものの低迷と共に薬師丸の人気も衰えるようになる。
以降は女優として活躍。映画賞を何度も獲得し、テレビドラマも演じるようになる。
前述のとおり「野生の証明」の撮影が学業に大きく影響することから以降は学業を優先としてあまり仕事をこなしていない。
映画の撮影は学校の長い休み期間を利用して、数か月後に公開というスタンスだった。(春休みに撮影→夏に公開、夏休みに撮影→冬に公開。)
映画撮影は作品に大きな影響を受けることもあった。「Wの悲劇」では冬が舞台の作品を夏に撮影するという事態になるため、作品内容が原作者了承のもとでWの悲劇の舞台を演じる女優の話という全く別物となっている。この影響かどうかは分からないが後のドラマ化でもオリジナルの要素が追加されている。「紳士同盟」では共演に明石家さんまが内定していたが、スケジュールが全く嚙み合わないことから降板となっている。
音楽活動も黄金期は映画の宣伝のために1曲につき1回で大型番組(夜のヒットスタジオ、ザ・ベストテン、ザ・トップテン)でしか歌わないことが多かった。そのため、人気の割に動画数が少なかったり、当時キー局としては弱小だったテレビ朝日やテレビ東京での扱いが悪い(映像が使われない)のもそのためである。ただし、音楽番組側も事情は理解しており消極的な活動の歌手としては扱いは良かった。夜のヒットスタジオでは大学卒業の際に特集を組んだことさえある。
出世したころはポスト山口百恵という声が挙がっていたが、歌手活動を頻繁に行わないためこの評価は役者面のみであった。(それまでは松田聖子がポスト山口百恵といわれていたが、曲の方向性が違うことなどから別のアイドルが探られていた。)休業中に中森明菜が歌でヒットするようになり、彼女が歌手面で引き継いだ。
薬師丸の活動は映画を主体としていたことから映画スターとして評価されることもある。ただし、当時の時点でも映画スターのビジネスは1部の俳優でしか通用しないビジネスであったし、アイドルの追っかけに近いファンが多かったこともありアイドルと評価されることもある。黄金期はこの評価で意見が分かれることがあったとか。現在となってはアイドルとして評価されることが多い。
人物面では出世した頃からメディアにあまり露出するタイプではない。そのことから一種の神秘性のような評価を受けることが多い。また、現在でもその活動を緩めつつも引き続けていることから他のアイドルとは違って性格面などで語られることはなく、容姿と演技力と歌唱力のみ彼女の評価となっていることが多い。
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最終更新:2025/07/11(金) 19:00
最終更新:2025/07/11(金) 18:00
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