Scarlettとは (スカーレットとは) [単語記事]

注：色名として使われている『スカーレット』のスペルは『Scarlet』であり、語尾のtは1つだけなので注意。

1、日本のロックバンド。
2、2006年 5月26日に発売されたねこねこソフトのエロゲ。本項で解説。

日常と、非日常・・・
その境界線を、越えた時――。

概要

ねこねこソフト最終作として発売された、テンポの良さとストーリー性を重視した“渋め”のカッコ良さを追求したハードボイルド系ビジュアルノベル。テーマは「日常と非日常」。4章構成からなり、第3章は過去編、各章の間などにショートストーリーが入る。
絶大な権力を持ち、世界を裏で動かす高級諜報家という設定を軸に、2人の主人公の視点を入れ替えながら物語が進んでゆく。
2008年10月30日にはPS2に移植された『スカーレット～日常の境界線～』が発売された。

ストーリー

普通の高校生だった主人公の明人は、なんとなく過ぎて行く平凡な毎日を変える「何か」を求め、学校を中退して当ての無い1年間の旅に出る。
しかし彼が望むような変化は何も無く、旅の終着点として選んだ沖縄の地。そこで偶然知り合った謎の多い少女しずか。
「見せてあげようか？」
その出会いをキッカケに、今まで憧れに過ぎなかった「非日常」の世界へと、明人は足を踏み入れていく――。

主なキャラクター紹介

■大野　明人: 本作の主人公の一人。素直で大人しい性格で、非日常の世界への憧れを持つ17歳の少年。日常を生きる普通のキャラとしてプレイヤー目線に近いはずだが、色んな意味で若干普通ではない子。物語が進むにつれ主人公らしさは鳴りを潜め、脇役になってゆく。
■別当・和泉九郎・スカーレット: もう一人の主人公。と言うか殆どこちらが主人公。著名な諜報一家である別当家とスカーレット家の間に生まれた、世界に数少ない高級諜報家の一人。29歳独身。私服はいつもアロハ。幼い頃から射撃、語学、その他の英才教育を受けた何でもこなすチートキャラ。一見クールに見えて情に厚い面もある。
■別当・和泉しずか・スカーレット: メインヒロイン。生意気で意地っ張りな面もあるが兄である九朗の前ではデレデレなブラコン。ガンプラが趣味な16歳。別当家の人間として幾多の技術と知識を身に付けている。特技は乗り物全般の操縦で、自分のヘリを所有している。放浪の旅に出ていた明人と出会うことによって、自分の本当の居場所を模索し始める。
■葉山　美月: 大学時代に九朗と出会い、彼を追いかけるようになって人生が変わってしまった女性。陸上幕僚監部三佐。冷静で現実的な性格だがどこか抜けた所があり、酒癖が非情に悪い。未婚の28歳。物語中では数年の時間経過があるのでやがて三十路に・・・セーフ、ギリセーフ。
■アメリア・ウィークス: 八郎の庇護の下、スイスの片田舎で育てられた14歳の女の子。九朗によって日本に連れて来られ、しずかや明人のクラスメイトになる。数学、コンピューター関連には非常に高い能力を見せる。極度の世間知らずな上に天然であり、その言動は周りの者を度々混乱させる。縦ロール。微ポンコツ。
■別当・和泉八郎・スカーレット: 九朗としずかの父親であり別当・スカーレット家の当主。高級諜報家の「ルール」を作り上げた一人。普段は気さくなナイスガイだが仕事に関しては抜け目無く、その振る舞いは常に先を見通しているかの様。九朗に命令出来る唯一の存在。
■ナセル: アラブ系のフリーの諜報員。九朗との面識もあり仕事で協力する事も多いが、時には敵対する立場になることも。PS2版では彼にスポットを当てた追加エピソードがあり、愛妻家で2人の息子がいるという設定に。
■ニネット: 南アフリカにある小国の大統領の息女。訳あって九朗と八郎を恨んでいる。
■マザラン: フランスの伯爵で高級諜報家。同じ高級諜報家でも九朗よりは格上の存在。別当家に妹のリュシルと九朗の縁談を持ち掛ける。ナセルと同じく竜の紋章を持つ。
■レオン・ハイルマン: 過去編である3章の主人公。東西ドイツが分断していた時代の東ドイツ、フリードルフ郊外に住む町医者の1人息子。8歳の時に母親が病死して以来、父親との仲も険悪になり塞ぎ込んでいたが、3年後、父親が連れて来たエレナの影響で立ち直り、彼女の病気を治す為に医者になる事を決意。共に約束の丘へ行く事を誓う。
■エレナ・フランク: 過去編にて登場。ある日レオンの父親が連れて来て一緒に暮らす事になった少女。明るく穏やかな性格で、母親を亡くしたレオンら親子は彼女によって癒されてゆく。しかし難病を患っており、やがて治療の為に別の家に引き取られる。それから15年後、死に物狂いで勉強し名医となったレオンとの再会を果たすが・・・・。