スーパーロボット大戦64とは、NINTENDO64で発売されたゲームソフト。
スーパーロボット大戦シリーズの一つである。
概要
1999年10月29日発売。『六神合体ゴッドマーズ』、『ジャイアントロボ THE ANIMATION~地球が静止する日~』、『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』が初参戦作品。カートリッジロムなため、ボイスや図鑑は収録されていないものの当時としてはかなり速いロード&セーブが特徴。オリキャラにスポットがあてられるようになった初めての作品であり、彼らのBGMやアレンジBGMの評価は高い。
中でも本作を語る上で外すことが出来ないものは、そのストーリー性であろう。「既に外宇宙勢力の侵略に敗れ、隷属下に置かれてしまった地球」という、スパロボシリーズでも異色の舞台設定がなされており、主人公の属する勢力ははじめ地球を支配する異星人や支配者におもねる地球人を糾弾するレジスタンスとして各地を転戦、物語の進展と共に主人公らの勢力はその拠って立つ基盤をも大きく変えていくことにもなる。 本作で大きくピックアップされている「レイズナー」を手がけた高橋良輔の作品に見られるような、泥臭く重厚な雰囲気をまとったゲームと言える。
スパロボ恒例のオリジナル主人公、特にリアル系はこの雰囲気を助長するかのように作られており、リアル系男主人公は故郷を破壊しつくされ、流されるままに戦いに身を投じる少年、リアル系女主人公はレジスタンスのひとりとして硝煙の中で生きている少女(ダグラムっぽい機体に乗ってる)などと陰鬱で、作中でもそれぞれ救いの要素は少ない。特にリアル系でのみ登場する「レラ」の顛末には衝撃を感じたプレイヤーも多いのではないだろうか。
それぞれの主人公の詳細については下記の記事を参照。
参戦作品
赤太字は新規参戦作品。 黒太字はリンクバトラー経由限定。 ●は機体のみの参戦。 カッコ付きは機体が参戦しているが参戦リストにはクレジットされていない作品。
システム
ゲームシステムの部分では同時期に発売されたGBソフト「スーパーロボット大戦リンクバトラー」との連携機能を搭載しているのが最大の特徴である。これは「片方のソフトで育て上げたキャラクターをもう片方のソフトで使うことができる」という機能で、端的に言ってしまえば使用することで1話クリア後にいきなり最終決戦並のレベルに達したユニットを使うことができるというもの。 元々「F」などに比べて非常に簡単な難易度に抑えられているのだが、この機能を使うと最初から最強ユニットを繰り出して適当に蹴散らすゲームと化してしまう。
それに加え、いかなる攻撃も一定の回数無効化するが何回無効化するのか確認不能、そもそも所持しているのかも初見では不明、という「ダミー」技能や、バグで内部補正値が異常なことになっている「超能力」「聖戦士」技能など、ゲーム性の部分にはやや問題が多い。
本作で初参戦であるゴッドマーズのあまりに飛び抜けた強さなどは現在でも語り草となっているが、純粋な戦術ゲームとしての評価はさほど高くないようだ。
しかしながら、合体攻撃等の現在のスパロボでも目玉となっている要素は本作から導入されたものでもあるため、スパロボ史に残した功績は大きい。 合体攻撃導入初期とあってジェットストリームアタック、クモの巣攻撃、ガザストームなど敵陣営の合体攻撃が充実しているのも嬉しい。
また前述のリンクバトラーとの連携機能の為か敵パイロットのレベルが味方パイロットの上位数名の平均で決まるようになっており、これは開発元が同じ携帯機シリーズでも(時により少し基準が変わりつつも)最新作まで受け継がれている。
その他
余談だが本作は「F」まで制作を担当していたウィンキーソフトではなくエーアイと招布という会社が共同で制作している。エーアイは後に携帯機シリーズの制作を担当しており、携帯機シリーズには本作と似ている部分が散見される。
招布という会社は任天堂とハドソンの共同出資によって立ち上げられた会社で、既に解散しているため本作の版権管理は混乱した状態にあると推察されている。 スパロボマニアの間では人気の高い本作だが、こうした事情からか移植やリメイク、果てはOGシリーズでのキャラクターの参戦に至るまでこれまで実現していない。
2023年8月に寺田元Pが語ったところによれば64のオリキャラ・メカは契約上バンプレストが権利を完全に保有していなかったとのことであり、上記の説はほぼ間違いないとみてよいだろう。
関連動画
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- スーパーロボット大戦
- スーパーロボット大戦シリーズの一覧
- スーパーロボット大戦A
本作オリジナルメカと名称、デザインの通ずるメカが登場する。 - スーパーロボット大戦D
本作を担当したシナリオライターが本作と共通する作品群を題材にシナリオを執筆。
ごひが「ズールは悪だ!」と言う。 - ごひ
敵軍に洗脳され「ズール皇帝こそが正義だ!」と発言。
本作の中でも特にインパクトのある台詞として、現在ではよく持ち出される。
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