アル=カーイダ(アラビア語: القاعدة, Al-Qāʿidah)とは、スンナ派イスラーム原理主義組織である。
「アルカイダ」等とも。湾岸戦争あたりの時期には「アルカイーダ」と呼ばれることもあった(恐らく英語 Al-Qaeda の発音のヴァリエーションの一つ「エァルカーイーダ」(アクセントはe)が由来と想われる)が、現在ではほとんど見かけない。なおカーイダとはアラビア語の普通名詞であり「基地」「基盤」といった意味がある。
概要
イスラーム原理主義を掲げて活動し、系列傘下を標榜する原理主義勢力を世界各地に持つが、アメリカが度々名指しで批判するような纏まった組織としての実態は観測されておらず、「原理主義キャンペーンの名前に過ぎない」と考える研究者も少なくはないなど、いまだにその全貌には謎が多い。
起源は20世紀半ばに勃発した第1次アフガニスタン紛争(1978~ '89)で、政府側への支援を名目としたソ連による軍事介入に対抗すべく、アメリカとパキスタンの対外諜報機関(CIAとISI)の協力とサウジアラビアからの資金援助の下、イスラーム諸国から義勇兵(ムジャーヒディーン)を召集して軍事教育を施し、反政府勢力の戦力としたことが始まりと言われている。
以来、各地の紛争地域に義勇兵を派遣し、潤沢な資金力と大量の兵器を送り、ゲリラ戦やテロリズムのノウハウを教え込み、更にはメディアにより啓蒙や煽動を行うなどして、世界中のイスラーム原理主義組織のテロ活動を積極的に支援・誘導している。
紛争地域や欧州の貧しく若い世代に支持者が多い傾向がある一方、イスラームの多数派からはその過激な主張と活動が、否定まではされないものの批判されることは少なくない。とはいえイスラーム国のような極端な過激派とは流石に一線を引いているらしい。
組織の顔役および資金提供者として草創期からアル=カーイダを精神面で牽引してきた資産家のウサーマ・ビン・ラーディンは、アメリカ同時多発テロ事件の首謀者としてFBIに指名手配され、2011年にパキスタンで米軍の海軍特殊部隊の襲撃作戦により死亡、その後アルカイダを率いてきたアイマン・ザワヒリも2022年7月末にアフガニスタンで殺害したことをアメリカが発表している。
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- 鳩山法相が「友人の友人がアルカイダ」と発言、その後に修正 2007.10.30
- 米、ザワヒリ容疑者殺害 アルカイダ最高指導者―アフガンでドローン攻撃 2022.8.2
関連項目
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