- 超人的・超自然的な才能、能力のこと。または、それらの能力を持った人。
- 人々を率いて、時代に大きな変革をもたらす力、またはそれを持った人。
- (超自然的な能力を持っているかのように)人を惹きつける魅力、またはそれを持っている人。
以上を意味する英単語。
なお上記のCharismaと言う綴りは元はドイツ語であり、英単語として発音する場合は発音記号:kərízməとある通り、カタカナで表すならば「カリズマ」「クリズマ」「クリズマァ」と言った感じになる。英語圏でこの単語を口にする場合は「カリスマ」と言ってもあまり通じないと思われるが、日本国内ではカリスマで定着してしまっているので、今後もこの表記が直る事は無いだろう。
概要
古来より人は飛びぬけた才能を持った一人を中心に集団を形成してきており、しばしばそのような人は現人神・神の化身等と超自然的な存在と同一視されてきた。
古代ギリシャ語で「恵み」を意味する「charis」から来ている言葉で、キリスト教では古くは「天からの授かりものの能力」と言う意味合いで用いられてきた。例えば預言者の持つ予言の力などがそれに当たる。
19世紀のドイツにおいて、社会学者のマックス・ヴェーバーを中心にそれまで宗教用語でしかなかった「カリスマ」が社会学において取り入れられる。特定の人間がその他大勢を支配する理由を3つに大別し、その中の一つが「カリスマ的支配」である。
カリスマ的支配とは簡単に言うと、先述したように飛びぬけた超自然的な才能を持った特定の人に強く依存する形で大勢の人間がその人に服従するというもの。つまり「カリスマ的支配(カリスマによる支配)」とは、冒頭の1の意味でのカリスマである。
歴史上、カリスマがあるとされてきた人物はイエス・キリストやナポレオン・ボナパルト、アドルフ・ヒトラー等、良くも悪くも時代に大きな変革をもたらした人物が多いため、転じて「時代に大きな変革をもたらす能力」と言った意味合いで使われる事もある(冒頭2)。
以上がカリスマと言う言葉の原意であるが、現代社会においては大勢の人間を支配する者に限らず、単にある種不思議とも言える魅力によって絶大な支持を得るタレントや職人に対して用いられる事が多くなっている(冒頭3)。
この場合は人々を支配する立場であるかどうかと言った点は全く関係なく、ただ単に「人気者である」と言う意味合いになる。
例:カリスマ美容師、カリスマ店員
なお、創作物のキャラクターにおいて、人々を従える懐の深さ・堂々たる態度が無いと「カリスマが無い」と表現する向きがよく見られるが、これは言葉の意味からすると非常に狭く限定された意味であり、必ずしも正しいとは限らない。
カリスマが「人々を率いて時代に変革をもたらす」と言う意味になるのは、先述の通り、カリスマを持つ人をヒトラーやスターリン等と言った、一国の指導者のような人物に当てはめた場合の話である。例えば日本の首相がブレまくって言動が一定しない事に対して「カリスマが無い」と言うのはこの意味では正しいが、数人~数十人程度のグループのリーダー等に対して言うのは大げさである。
カリスマに関連する作品など
「ジョジョの奇妙な冒険」第3部ラスボスのDIOは自身の細胞で作られた「肉の芽」を相手の額に植え付けることにより、自身に対する強烈なカリスマ性を抱かせることが出来る。
3部格闘ゲーム版には影DIO(邪悪の化身)のみ「カリスマ!」という名で肉の芽を飛ばす超必殺技がある。
肉の芽を使っていない部下たち、周りの人間たちにDIOを深く心酔し慕っている者たちもおり、DIO自身のカリスマ性も非常に高い。圧倒的な存在感と、作中で長きに渡って物語に影響を及ぼしており「悪のカリスマ」と呼ぶに相応しい存在と言える。ニコニコ動画でも『ニコニコRPG』のボスの一人として登場したり、『鏡音リン』のロードローラーの元ネタになったり色々な影響を与えている。
他にカリスマキャラとして有名なのは「DRAGON BALL」のフリーザ、「DRAGON QUEST -ダイの大冒険-」の大魔王バーン、「るろうに剣心」の志々雄真実、「HELLSING」のアーカード、少佐、「東方Project」のレミリアなどが上げられる。
組織を治めるトップ、強い信念がある、威圧感のある恐ろしい存在、非常に人を惹きつける容姿をしている、堂々とした態度、などの特徴がある人気のキャラクターがカリスマ性があると言われる事が多い。
主人公と比較して圧倒的な強敵であったり、言動に一本筋が通っており、悪でありながらつい正当性を感じてしまうようなキャラクターも該当しやすいようだ。
なお圧倒的なカリスマ性を持ち、威圧感のあるキャラクターが人間臭い面を見せると親しみが湧き、ネタにされやすく好かれる傾向がある。
ニコニコ動画では各ジャンルでほかの人ができないこと(orやらないこと)をやり遂げた人物がカリスマと讃えられることがある。
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