ゴドウィン(Godwin)とは、「銀河英雄伝説」の登場人物である。
概要
地球教の大主教。帝国首都惑星オーディンの地球教団支部において支部長を務めた。
石黒監督版OVAにおいては白髪で謹厳な老人としてデザインされている。
新帝国暦1年7月のキュンメル事件において帝国軍憲兵隊に逮捕され、過酷な尋問のあげく殉教した。
キュンメル事件
逮捕
新帝国暦1年7月6日、ハインリッヒ・フォン・キュンメル男爵による皇帝ラインハルトの暗殺未遂事件が発生した。この事件は裏から地球教により手引きされたもので、ゴドウィンの率いるオーディンの地球教支部は、教団本部からの指示でこの事件の実行機関の役を担っていたようである。
しかしこの陰謀は、ヨブ・トリューニヒトの密告によりキュンメル邸における事態の進行中に帝国官憲に発覚。帝国軍において憲兵総監と帝都防衛司令官を兼ねるウルリッヒ・ケスラー上級大将は、カッセル街19番地の地球教団支部をラフト准将指揮の武装憲兵隊に急襲させる。
六階建の地球教団支部は激烈な抵抗を見せたが、武装した憲兵相手には支えきれず制圧された。地球教の信徒たちが100名近い射殺者と30名近い自殺者を出す中、支部長であったゴドウィンは服毒自殺しようとしたが、その寸前に部屋に憲兵の突入を受け、銃床の殴打によって昏倒した状態で逮捕された。
尋問
不本意にも殉教に失敗したゴドウィンは、他の逮捕者とともに憲兵隊による過酷な取り調べを受けることになった。皇帝を害そうとした狂信者たちに対し、憲兵隊の心中は忠誠心と復讐心のために激昂の至りにあり、苛烈な扱いによって報いることにいささかのためらいもなかった。Everybody expects Imperial Inquisition!だったわけである。おみゃーさんは邪教を信じたで(ry
しかし、被尋問者の健康など無視してもっとも強力な自白剤を使用してもなお、あくまで実行機関にすぎなかったオーディン支部の信徒から得られた情報はほとんどなかった。ゴドウィンも尋問を受け、舌を噛みまたも自殺を試みて失敗したのち、大量の自白剤を注射される。それでも何も語らなかった強靭な精神は医者の驚歎を受けたほどだったが、二度目の注射に及んだのち、わずかに本部からの皇帝暗殺命令がこの時機であったことについての推測を洩らした。
ゴドウィンへの自白剤の注射はさらに続けられたが、六回目の注射の際、意味不明な大声を挙げた数秒後に口・鼻・耳から血を噴いて殉教に至った。
石黒監督版OVAにおいて
石黒監督版OVAにおいては、憲兵隊の支部急襲時に自殺を試みるシーンと尋問からの死のシーンが描かれた。どちらにおいても台詞はなく、担当声優はいない。
前者では、憲兵隊の攻撃を受ける支部の中、聖堂めいた広間で祈りを捧げた後、信徒たちとともに服毒しようとしている。しかし先に毒を飲んだ信徒たちの姿に服毒を一瞬ためらううちに憲兵隊に突入されて毒薬の瓶を取り落とし、拾おうとしたところを殴打されて軽傷のままに捕縛される形となっている。
後者では拘束衣を着せられ拷問めいた取り調べを受けながらも黙して語らず、自白剤の注射を受けてなにかを口走ったのち暴れだして掴む憲兵を振り払い、目を狂信的に見開いたまま壁へと突進、頭を強く打ち付けて死亡する経過とされた。
関連動画
関連項目
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