マイチャンネルとは、
- バンダイが展開していた、映像上映筐体「VHDビデオディスク マイチャンネル」
- セイコーが販売していたポータブル液晶カラーテレビのブランド名「セイコーマイチャンネル」
- 1967年にTBS系列でテレビ放映されたバラエティ番組「マイ・チャンネル!」
など、様々な物事を指す言葉である。
本記事では上記1について記載する。
概要
かつてバンダイが全国展開していた、子供向けの映像を上映する筐体。後継機の「ニューマイチャンネル」などと合わせて、主に1980年代から1990年代初め頃に稼働していたようである。
筐体に一人だけが覗き込めるような覗き穴が付いている。そして硬貨投入口に100円を入れてから6つあるボタンのうち見たい映像に相当するボタンを押してから覗き穴を覗き込むと、アニメや特撮ヒーローの音声付き短編映像を楽しむことができた。
スーパーマーケットやデパートの屋上にあるエレメカ置き場/ゲームセンターなど、子どもが集まる場所に設置されていたようだ。当時のパンフレット画像などを見るに、「設置するための機械代金は一切不要です」などと書いてあるため、購入するのではなくリース契約であったと思われる。
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本記事下部に掲載された上映コンテンツの種類が豊富なことからも分かるように、映像ソフトを交換することでその時々に子供に人気のある新しいコンテンツに差し替えていくことができる仕組みだった。その映像ソフトには「VHD」というマイナーな規格のビデオディスクが用いられていた。
「マイチャンネル」には子供を呼び込むためにアニメ主題歌などの音声を流す機能も付いており、これはVHDとは別のカセットテープを用いるものだったようだ。「ニューマイチャンネル」ではこれが「音声合成機能」になっていたらしいが、それが具体的にどのようなものであったのかは不詳。
リース式であったために契約期間が終了するとバンダイに回収されたのだろうか、現存数は少ないようだ。ただし皆無ではないようで、宮城県仙台市を中心に活動するタレント「ワッキー貝山」氏が2018年時点で所有していたとの情報がある[1]。
また、VHDディスクや上記の呼び込み音声のカセットテープがネットオークションに出品されたこともあるようだ。[2]
後継機「ニューマイチャンネル」は「マイチャンネル」より筐体の大きさがコンパクトになっており、またVHD映像の画質も上がっていたという。ただし選べる映像ソフトは「マイチャンネル」の6種から3種に減っていたようだ。「マイチャンネル」用のディスクが「ニューマイチャンネル」で使用できたのか、つまり互換性があったのかなどについても不詳。
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1986年には左右の目に視差の有る映像を流すことで立体感のある3D映像を鑑賞することができる「3Dマイチャンネル」が、そして1988年にはディズニーの映像を上映する「ディズニーマイチャンネル」がリース開始されたという雑誌掲載情報もある。だが、こちらは「マイチャンネル」「ニューマイチャンネル」よりも格段に情報が少なく詳細不明。
なおバンダイは1996年に、「双眼鏡のような覗き口が付いていて、100円玉を投入口に入れてから4つあるボタンの一つを押すと、ボタンに対応した2分~3分程度の短い映像を見ることができる」というかなり類似した筐体「小さな映画館 みちゃ王」をリリースする。ある意味「ニューマイチャンネル」の後継機と言えよう。この「みちゃ王」の筐体内部には「プレイディア」というインタラクティブCD-ROMプレイヤーが流用されていた。
上映されたコンテンツ
パンフレットや雑誌記事、オークションに出ているディスクのラベルなどから把握できるもの。全てを網羅できているわけではなく、また「マイチャンネル」「ニューマイチャンネル」の時代のものを区別していない。
アニメ
特撮
- 宇宙刑事シリーズ三部作
- 超人機メタルダー
- 時空戦士スピルバン
- 巨獣特捜ジャスピオン
- 仮面ライダーBLACK
- 仮面ライダーBLACK RX
- 電撃戦隊チェンジマン
- 超新星フラッシュマン
- 光戦隊マスクマン
- 超獣戦隊ライブマン
特撮ヒーローではない実写もの
類似する他社製品
こういった「覗き込んで子ども向け映像を楽しむ」筐体はこのバンダイの「マイチャンネル」が元祖ではない。
フィルム映写式のものとして、関西精機製作所の「ビューボックス」[3]や、ニチゴ(日本娯楽機株式会社)の「ニチゴ子供テレビ劇場」[4]などのさらに古い前例がある。
上記「ビューボックス」の関西精機製作所は1955年には「ステレオトーキー」という「ビューボックス」の前身筐体をリリースしており、また阿機商事という企業も1970年代初めには「トピック」という「ステレオトーキー」に似た筐体をリリースしていたようだ。ただ、これらについては映写方式の詳細や映像コンテンツがどのようなものだったかについての情報が乏しい。
さらに類似品のご先祖様を探せば19世紀のキネトスコープにまで遡れるのだろうが、そちらはさすがにマイチャンネルに連続する歴史とは言えないかもしれない。
関連項目
脚注
- *【必見!】覚えてますか?バンダイ「マイチャンネル」コレクターのワッキー貝山さんとともにご紹介! より
- *幻のゲーム機 マイチャンネル専用VHDディスク バンダイ 東映(筐体、コントロールパネル)|売買されたオークション情報、yahooの商品情報をアーカイブ公開 - オークファン(aucfan.com)、非売品マイチャンネルバンダイ東映シリーズPART18 テープ 超獣戦隊ライブマン ビックリマン 聖闘士星矢 仮面ライダー ドラゴンボールの落札情報詳細 - Yahoo!オークション落札価格検索 オークフリー など
- *リリース時期不明、1975年の雑誌には既に記載がある。昔話のほか、テレビアニメ『グランプリの鷹』や『キャンディキャンディ』もコンテンツに含まれていたよう
- *第1弾の映像コンテンツが『ジャッカー電撃隊』だったとのことであるためおそらく1970年代終盤リリースか
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 1
- 0pt