Aiobahn(アイオバーン[1])とは、ハウス / J-POPなどのジャンルの音楽プロデューサーである。
概要
大韓民国出身の音楽プロデューサーで、本名は「Min-Hyuk Kim」(キム・ミンヒュク?)。1996年8月16日生まれ[2]。おそらく男性[3]。
「Aiobahn」は造語だが、特別な意味はなくTwitterのIDとするために造っただけのもの[4]らしい。とは言え一応の由来はあり、アルファベットの最初の文字だからという理由で「A」を入れて、そこに大好きな音楽プロデューサー「John Dahlbäck」の名前を混ぜ合わせたものであるとのこと[5]。
韓国のソウルと日本の東京を行き来しつつ活動しているが、制作するのが日本語曲や英語曲が中心であるためか、母国である韓国よりも日本および西欧諸国においての方が知名度が高いようだ。「Aiobahn」のWikipedia記事も日本語版・オランダ語版・ポルトガル語版はあるものの、韓国語版Wikipediaには記事が存在しない(2024年1月21日現在)。
ジャンル
Aiobahn本人が自認するところのメインの音楽ジャンルは「house」(ハウス)、「J-POP」[6]。ハウスの中でもプログレッシブ・ハウスやフューチャー・ハウスに分類されることが多いようだ。2017年には、影響を受けたアーティストについて質問されて「Swedish House Mafia(特にAxwell)とDubVision」と回答したことがある[7]。
そしてハウスの要素を取り入れた日本語タイトル/日本語詞の楽曲も制作しており、そういった楽曲のジャンルとして「J-POP」と呼称しているようだ。ハウス以外で影響を受けた音楽として1990年代のJ-POPを挙げることがあり、それらを念頭においての表現と思われる。そのため、いわゆる「日本の音楽番組で流れてる日本製のポピュラー音楽」といった意味合いで使われる「J-POP」とはいささか趣きが異なる。
こういった日本語歌詞の楽曲について、甘めの女性ボーカルやアニメ/マンガ調のイラストアートワークなどの要素からか「kawaii」の文脈で語られてしまうこともある。しかしAiobahn自身は「kawaii」と分類されることはとても苦手で、避けたいと思っているとのこと。2018年にリリースした楽曲『過ぎゆく日と君へ』は「日本語詞」「女性ボーカル」「アニメ/マンガ調のジャケットイラスト」といった要素は継承しつつもその点に留意して制作され、その結果「かわいいというよりエモい」という反応が多かったことから「これは成功だなって思いました」と語っている[8]。
活動履歴
2015年に「Aiobahn & Jh-Anu ft. Koo Read」名義で、Jh-Anuとの合作 / Koo Readの歌唱の元にリリースした『City In My Eyes』でデビュー。
日本語楽曲
2015年には「Aiobahn & Yunomi」名義で、Yunomiとの合作 / nicamoqの歌唱の元に日本語タイトル / 日本語詞の楽曲『枕元にゴースト』をリリース。このYunomi & nicamoqの二人とは、2016年には『銀河鉄道のペンギン』という楽曲もリリースした。これら2曲は2017年のYunomi & nicamoqのアルバム「ゆのもきゅ」に収録されている。
2017年には日本のレーベル「Maltine Records」から日本語タイトル / 日本語詞の楽曲4つとそのリミックスを収録したEP『Märchen EP』をリリース。
さらに同年に自主レーベル「ハナビラ文庫」を立ち上げ、第一弾として『夏の真夜中』(歌唱:アンテナガール)を、2018年には第二弾『過ぎゆく日と君へ』と第三弾『0AM』(二曲とも歌唱:nayuta)を、2019年には第四弾『ここにいる (I'm here)』(歌唱:rionos)をリリースしている。
2021年にADVゲーム『NEEDY GIRL OVERDOSE』(ゲーム発売は2022年)の主題歌『INTERNET OVERDOSE』をリリース、また同ゲームの関連楽曲として2023年に『INTERNET YAMERO』、2024年に『月虹蝶』をリリース。いずれの曲も、名義は歌唱のKOTOKOと連名の「Aiobahn feat. KOTOKO」。
英語楽曲
上記のデビュー曲『City In My Eyes』の他にも、2017年にオランダのレーベル「Fated Records」からリリースした『Electric Heart』(歌唱:PRYVT RYN)や、2018年にレーベル「Tasty」からリリースした『Islands』、2018年からカナダのレーベル「Monstercat」でリリースしている複数のシングル曲など、英語詞の楽曲も少なくない。
インストゥルメンタル楽曲
2019年には、KONAMIの音ゲー『DANCERUSH STARDOM』に書き下ろしの楽曲『Twinkle』が収録された。
2022年には、インターネット・エンジェル育成ADV『NEEDY GIRL OVERDOSE 』で自身初のサウンドトラックを制作した。
リミックス曲
これらオリジナル楽曲の他、既存楽曲のリミックスも発表している。例えばテレビアニメ『少女終末旅行』のオープニングテーマ『動く、動く』や、Porter Robinson & Madeonの『Shelter』、capsuleの『Hello』、ゲーム『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』のBGM『Unwelcome School』など、他多数。
人物像
『カードキャプターさくら』『ギャラクシーエンジェる〜ん』『プリキュアシリーズ』『アイカツシリーズ』『プリパラシリーズ』『月がきれい』などのアニメについて、ASKfmやredditでの「好きなアニメは?」「オススメのアニメは?」といった質問に答えるかたちで言及したことがある。
「アイカツを見てエモい気持ちのまま作曲をしよう!」という質問(?)に「それはいつものことです」と回答した[9]り、「音楽を創りたいのですが要領が悪いばかりに何から手をつけたらいいかわからないのでアドバイスくださいませ」という要望に「私は作りたいジャンルの楽曲をめちゃくちゃ聴いたり自分の耳でコピーしたりしました でもその前に先ずはアイカツを観ることから始めるのはどうでしょうか?」とアドバイスした[10]こともある。
上記の回答はジョーク混じりではあろうが、「ゆめロラorゆめこは」という質問に対して「劇場版アイカツスターズ!をみてください」という的確な返答を行っているところからして、本当にアイカツシリーズが好きらしい[11]。
なお視聴したアニメを楽曲制作に反映させることも確かにあるようで、楽曲『過ぎゆく日と君へ』はアニメ『月がきれい』のイメージを参考にして制作したものであるとのこと[12]。
関連動画
niconicoのアカウントを所持しており、2017年にはkzによる初音ミク楽曲『Redial』のリミックス楽曲を投稿したことがある(既にニコニコ動画からは削除されている)。
以下は、Aiobahn氏のオリジナル楽曲やAiobahn氏がリミックスした楽曲を使用した、その他のユーザーによる動画。
関連リンク
関連項目
脚注
- *ずっと気になっていたのですがAiobahnの読み方を教えて下さい | ask.fm/Aiobahn
- *本人Twitterの誕生日設定より
- *InstagramやTwitterのAiobahnのアカウントにアップロードされている、本人とおぼしき写真などからの推測
- *How did you come up with the name Aiobahn? | ask.fm/Aiobahn
- *You know, A is first letter of Alphabet so I put A, and there’s a producer name called John Dahlbäck (my favorite of all time) I mixed this 2 things. - I Am Aiobahn - AiMAi : Monstercat
- *本人Bandcamp記載のデータより
- *音楽作業に影響が大きかったアーティストがあれば誰だと思いますか? | ask.fm/Aiobahn
- *Aiobahnさんのツイート: "去年出した「過ぎゆく日と君へ」という曲について色々… "
- *アイカツを見てエモい気持ちのまま作曲をしよう! | ask.fm/Aiobahn
- *音楽を創りたいのですが要領が悪いばかりに何から手をつけたらいいかわからないのでアドバイスくださいませ (既出だったら申し訳ないです) | ask.fm/Aiobahn
- *ゆめロラorゆめこは | ask.fm/Aiobahn
- *Aiobahnさんのツイート: "去年出した「過ぎゆく日と君へ」という曲について色々… "
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