VOCALOID4とは、YAMAHAの新型歌声合成ソフトである。
概要
2014年11月20日に発表された新型の歌声合成ソフト技術。
これまでも技術の進歩と共に様々な新機能を追加しながら進化してきたVOCALOIDであるが、今回は「クロスシンセシス」「グロウル」「リアルタイムレコーディング」等のDTM初心者にもわかりやすい新機能が数多く搭載されており、 ボカロPと視聴者の両方にとって従来のソフトとの違いが明確に理解できる仕様となっている。
旧バージョンのライブラリとの互換性については、グロウル・クロスシンセシス機能を除いてVOCALOID3用ライブラリでも利用可能。複数のデータベースを持つVOCALOID3ライブラリであればクロスシンセシスも利用可能である。VOCALOID2ライブラリもライブラリインポートツール[1]を使用しVOCALOID4 Editor / V4 Editor for Cubaseで利用可能。 (※Windowsのみ)
対応ボーカルエディタ
- VOCALOID4 Editor
- VOCALOID4 Editor for Cubase
- Piapro Studio
※Piapro StudioはVer2.0よりVOCALOID4に対応。[2]なおVOCALOID3では歌声ライブラリにTiny VOCALOID Editorが付属していたがVOCALOID4では廃止された。
新機能
※グロウル以外の機能はVOCALOID3用ライブラリでも利用可能。
グロウル
声を激しく震わせ、うなるような効果が得られる。
ブルースやロックなど幅広いジャンルで効果的な、特徴のある音色を表現できるとされる。
ピッチレンダリング
ピッチやビブラートの掛かり具合が視認できるグラフを描画できる。
グラフでカーブを確認しながらエディットする事ができる。
音声のピッチに手を加える事自体は従来のソフトでも可能であったが、感覚重視のやや個性的な仕様となっており手を加えたピッチカーブが具体的にどの音程を指しているか確認するのが面倒であった。
しかしこの機能の追加によってピッチカーブを常に視認する事ができ、思い描いたピッチカーブをより手軽に実現できるのではないかと期待される。
ピッチスナップモード
これまでVOCALOIDの合成エンジンが自動的に作り出してきた自然なピッチカーブをオフにすることでロボットのようなボイス(俗にいうケロ声)を簡単に生成できる。
クロスシンセシス
2つの異なる歌声ライブラリをブレンドし、オリジナルライブラリを作ることができる。
複数のライブラリを同時に使用し声のリアリティを追及する事自体はこれまでも可能であったが、複数のトラックにそれぞれ手を加えてミックスするというとても手間のかかる作業であった。それが今後は大幅に簡易化されるのではないかと期待される。
※クロスシンセシスは同一のグループ内でのみ使用可能(詳しくは下記リンクを参照)
VOCALOID4 クロスシンセシス可能グループ一覧
リアルタイムレコーディング
キーボードなど外部MIDI楽器を演奏しながらノートを入力することができる。
これまでは一度別のソフトから出力したmidiデータをインポートするか、あるいはマウス等で全て入力する必要があったが、今後はMIDI楽器があればVOCALOID4のノートに直接入力できるものと思われる。
※現時点ではVOCALOID4 Editor for Cubaseのみ対応
関連生放送
歌声ライブラリ一覧
関連リンク
関連項目
脚注
- *http://www.vocaloid.com/support/libraryimport/
- *http://blog.sonicwire.com/2015/02/v4x-7-piapro-studio-ver2-0.html
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 6
- 0pt