Winny (ウィニー, ウイニー)
本稿では 1 について解説する。
概要
通信方式にP2P (ピアツーピア, peer-to-peer, サーバを持たず、ユーザ同士が直接接続する方式) を採用したファイル共有ソフトである。
>>47こと金子勇氏が開発し、最初のバージョンを2002年5月6日に2ちゃんねるのダウンロードソフト板上で発表した。
P2P方式 (厳密にはピュアP2P方式) を採用しているため、ネットワークを集中管理するサーバが存在せず、(すべてのユーザがWinnyの使用をやめない限り) 半永久的にネットワークが機能し続ける。
そのほか、以下のような特徴を持っている。
報道などで「Winny = 違法」といったイメージを持つ人も多いかもしれないが、Winnyに限らず、ファイル共有ソフトを利用すること自体は違法ではない。ファイル共有ソフトを悪用して違法なファイル (他者が著作権を保持しているファイルや児童ポルノ法に違反しているファイルなど) を共有することが違法なのである。
ちなみに、ニコニコ動画では割れ厨などの問題もあり、あまり歓迎される話題ではないため注意が必要である。
ファイル流出について
Winnyは、ファイル流出事件でも知られている。
一般企業の個人情報からイージス艦の機密情報まで、ありとあらゆる情報が流出している。
これは、主にキンタマウイルス (Antinny) などの暴露ウィルス
と呼ばれるコンピュータウィルスによるもので、Winny 自体に勝手に情報を流出させる仕組みが備わっているわけではない。
なお、暴露ウィルスにはキンタマウイルスの他にも山田ウイルスや、原田ウイルスなど多くの種類が存在し、それらの亜種も含めると、実に数百種類のウイルスが存在すると思われる。
また、P2P方式を採用していることや、第三者のPCにキャッシュが残されるという特性上、いったん流出したファイルをネットワーク上から完全に削除することはほぼ不可能である。Winnyをはじめとした、ファイル共有ソフトを利用する場合はそれ相応のリスクを背負うこととなることを知っておくべきである。
開発者の逮捕・起訴・裁判について
2004年5月9日 | 著作権侵害行為を幇助 (手助け, 援助) したとして、開発者の金子勇氏が逮捕される |
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5月31日 | 京都地方検察庁によって京都地裁に起訴される |
2006年12月13日 | 京都地裁が、著作権法違反幇助により罰金150万円の有罪判決 同日中に検察・被告双方が大阪高裁に控訴 |
2009年10月8日 | 大阪高裁が一審判決を破棄、無罪判決 |
10月21日 | 検察が最高裁に上告 |
2011年12月20日 | 最高裁が検察の上告を棄却 被告の無罪がほぼ確定 |
報道等で大きく報じられているため、耳にしたことがある人も多いかもしれないが、Winny開発者の金子勇氏は2004年に著作権侵害行為を幇助したとして逮捕されている。
この事件の概要はしばしば包丁を例に説明されている。
- Aさんは料理用の包丁を製造・販売していました。
- 念のため、包丁には「これで人を殺さないでください」と注意書きをしておきました。
- BさんがAさんが製造した包丁を使い人を殺しました。
- 警察がAさんの自宅にやってきて「殺人ができるようなモノを製造・販売していたあんたも似たようなもんだ」と言ってAさんも逮捕してしまいました。
関連動画
関連項目
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