チョイ・ボンゲとは (チョイボンゲとは) [単語記事]

チョイ・ボンゲ（崔稲妻、최번개）とは、SNKの格闘ゲーム『THE KING OF FIGHTERS』（KOF）シリーズの登場キャラクターでヤンス。

概要でヤンス

肉を斬り刻む感触に快感を覚える変態であり、肉屋を営むだけでは飽き足らず、夜な夜な鉄の爪を装着して通り魔行為を働いていた斬り裂き魔。

当時から常人離れした身軽さを誇っていたが、ある夜脱獄囚チャン・コーハンの捜索に向かったキム・カッファンを襲ったのが運の尽き、飛燕斬の前に一蹴されて降参し、正しい事に力を使うためチャンと共に過酷な更生修行を課されることとなる。

一人称は「アッシ」、二人称は「アンタ」で語尾に「〜でヤンス」とつける独特の口調で話す、KOFきってのキワモノ。こんなんでも妻子持ちであり、『KOFEX2』のストーリーでは家族に手紙をしたためている。

KOFへの参戦は修行のためであり、チャン共々骨折り損のくたびれ儲けだと思っているが、試合中は楽しそうに戦っている。身体能力が高いだけあってキムのテコンドーの技も幾つか習得しているが、見た目はかなり異なり真面目な修行の成果かと言えば疑問である。

チャンと違ってキムに倒されるまで収監歴は無く、裏社会との繋がりがあるとも思えない経歴だが、何故だか犯罪者に詳しい。チャン共々大物悪人を見ると取り入ろうとするが、本人ではなく部下に言伝を要求するなど小物臭い。

酒癖が悪いのか『XIV』のストーリーでは酔って暴れたせいでチャンを巻き込んで収監されている。

自作のツメや帽子は映画『エルム街の悪夢』のフレディ・クルーガーに憧れて真似をしているもので、単に元ネタというだけではなく本人が憧れていると設定されている点では珍しい例である。初期のデザインがあまりにまんまであることにスタッフが『'94』開発中のギリギリのタイミングで気付き、修正のため修羅場になったという逸話がある。初期を除いて直接フレディの名前は出していないが、デザインが変化して頭身が上がった『XIV』では服装が若干元ネタに寄せられている。

名前の「ボンゲ（번개）」は「稲妻のように素早い」を意味する韓国語で、本来漢字表記は無く「稲妻」は当て字である。韓国人のスタッフに「格好いい名前」を考えて貰ったもので、本人とのギャップを狙ったものと思われる。家族に今の状況が知られていないことから、本名では無く「電光石火のチョイ」という仇名の可能性もある。
また姓の「崔」は普通「チェ」と発音し、中国では読みを元に「蔡宝奇」と別の字が当てられている。

担当声優でヤンス

前塚あつし（前塚厚志、モンスター前塚）：各種ゲーム作品
岩田光央：『KOFG』

性能でヤンス

歩きやダッシュの速さ、ジャンプの速さや高さなど、機動力に関する要素の全てが最高クラス。多段ヒットでめくりを狙えるジャンプ強パンチを筆頭に空中技が強力で、『'96』で小・中ジャンプが追加されてジャンプが多彩になった恩恵を特に受けたキャラと言われる。

身長が低くやられ判定が小さい反面、体力も最低にされることが多いが極端に脆くもない。リーチは全体的に短めだが、パンチは爪の分だけリーチがあり、素早い歩きから遠距離立ち弱パンチを刺すだけでも相手からすれば相当鬱陶しい。

操作感が他のキャラとかなり異なり、動き方も他のキャラとは変わってくるため、自分で使うにも相手にするにもセオリーが通じづらいトリッキーなキャラである。

アーケード版『'99』では新たに登場した特殊技の「骸突き」がガードクラッシュ確定で超必殺技の「鳳凰脚」が繋がる凶悪な性能を持つ。
『2002』では見切りづらいめくりジャンプ強パンチからの連続技の火力が際立っており、立ち回りの逃げ性能の高さを含めて最強クラスの評価を受けている。MAX2の「杓死」は姿を消して画面をランダムに攻撃する技で、運要素が強いがガードでしのぐのは難しい。
『NEOWAVE』では「ヒートモード」と「MAX2モード」との相性が良く、ヒートモードで攻撃力を上げながらMAX2の発動条件まで能動的に体力を減らし、自動回復でゲージが溜まったら杓死をぶっ放すという図々しい戦法が可能。緊急回避が使えないというMAX2モードの弱点も空中戦を中心にすればほぼ問題にならない。