ファンタジックチルドレンとは (ファンタジックチルドレンとは) [単語記事]

ファンタジックチルドレンとは、2004年 10月4日から2005年 3月28日までテレビ東京系列で放送されたテレビアニメである。全26話。制作は日本アニメーション。原作、監督、キャラクターデザインはなかむらたかし、美術監督は山本二三。

柔らかく幻想的な雰囲気、なかむらキャラが醸し出す心地よい懐かしさ、登場人物の心理描写の深さが特徴的なSF ファンタジー作品である。

ストーリー

南の島で両親と暮らす11歳の少年トーマは、ある日島の遺跡でヘルガという孤児施設から逃げ出してきた少女と出会う。無口で他人に心を開こうとしない彼女だが、記憶の中にある不思議な場所の風景を絵に描いては、そこへ行きたいと願っていた。トーマはヘルガを慕う少年チットと共に彼女を施設から連れ出し、「行きたい場所」へ連れて行くことを決心する。

歴史上、数十年おきに現れる白髪と黒衣の子供たち、通称"ベフォールの子供たち"。彼らは時代を超え、急き立てられるようにティナという女性を探す。そして21世紀、彼らは東南諸島に現れた。

概要

この物語は東南諸島に位置する架空の国を舞台に、少年少女の冒険、歴史上幾度も姿を見せる"ベフォールの子供たち"、秘密裏に謎の石フラグメントとオエセルの研究を続ける"ゲド機関"が、複雑に絡み合った因果の中で遠い遠い過去の悲しい物語と向き合い、乗り越えていくSF ファンタジー冒険活劇である。
前半部分に当たる「地球編」では物語の謎が提示され、後半の「ギリシア編」でその原因となった出来事が語られる。そして、物語は500年の時を越えた結末へと繋がっていく。

歴史を超え、時間を越えて続く恋愛、野心、裏切り、悔恨。SF要素の強い幻想的な世界観と登場キャラクターの心理描写の深さ・巧みさは、今なおファンの心をひきつけて止まない。特にギリシア編以降の登場人物の情感の演出は圧巻である。

2020年現在、バンダイチャンネル、dアニメストア、U-NEXTで見放題配信中。ニコニコ動画でも、dアニメストアニコニコ支店で配信されている。

登場人物

トーマ（cv.皆川純子）
両親と共にパパン島で暮らす11歳の少年。拳法の修行をしており、その腕前は驚異的である。
ヘルガ（cv.河原木志穂）
チカオ島の孤児院で暮していた11歳の少女。記憶の中にある不思議な風景を探すために施設を抜け出す。
友人のチット以外には中々心を開かないが、ある出来事からトーマに心を開き打ち解ける。ティナ。
チット（cv.小林希唯）
ヘルガを慕う8歳の少年。ヘルガを手助けするため、共に孤児院を抜け出す。

ベフォールの子供たち

19世紀のヨーロッパや20世紀の東南諸島、そして21世紀。時を経て各地に現われる白髪碧眼の少年達。
"ティナ"という女性を探しているようだが……。
アギ（cv.浦田優）
子供たちのリーダー的存在である少年。年齢は11歳。
ソレト（cv.高口幸子）
11歳の少女。ある町で偶然出会った人物からはフローと呼ばれていた。
ヒースマ（cv.原沢勝広）
高い鼻をした11歳の少年。少々冷淡なところのある性格。
ハスモダイ（cv.松本さち）
穏やかな性格の11歳の少年。
タルラント（cv.矢口アサミ）
小柄な11歳の少年。ロボットのワンダーを友達のように大切にしている。
メル（cv.坂本真綾）
かつてメンバーだった少女。パルザの婚約者。
パルザ（cv.鈴木千尋）
かつてメンバーだった少年。メルの婚約者だったが人工転生に疲れ脱落。

その他の人物

ベン・クックス刑事（cv.辻親八）
子供の集団失踪事件を調べる刑事。20世紀に祖父が残した写真と、祖父の友人だった物理学者の残した記録から
「べフォールの子供たち」と数十年ごとに繰り返される子供の集団失踪事件との間に関連性を見出す。
アリス・ホリングワース（cv.住友優子）
連邦警察本局から派遣された監査報告員。状況報告を怠るクックスを調査するはずが、彼に協力を頼まれる。
ゲルタ博士（cv.甲斐田ゆき）
国の機密機関ファントム・ゲド研究所の所長。有能な科学者の女性。デュマに恐怖を抱いている。
デミアン(デュマ)（cv.花輪英司）
王室保安局に所属する青年。「べフォールの子供たち」に敵対視されている。彼らと同じく白髪。