ムフウエセとは、アニメ『銀河英雄伝説』(石黒監督版OVA)に登場する架空の宇宙戦艦である。
| ムフウエセ Muffuese |
|
|---|---|
| 所属 | 自由惑星同盟軍 イゼルローン要塞駐留艦隊 エル・ファシル革命予備軍 |
| 艦種 | 標準型戦艦(旗艦タイプ) |
| 司令官 | マリノ准将 |
| ナンバー | 885N |
| 全長 | 627m |
| 全高 | 145m |
| 全幅 | 89m |
| 乗員 | 720名 |
自由惑星同盟軍ヤン艦隊に所属するマリノ准将の旗艦。原作には記載のない、石黒監督版OVA『銀河英雄伝説』独自設定の艦艇である。
標準型戦艦をもとに、分艦隊旗艦を担うために改設計された艦艇。通常の標準型戦艦と比べ、指揮能力と正面戦闘能力を大きく向上させている。
最大の特徴は、艦首主砲ブロックのうち上半分を通常のものから換装し、左右に大きく拡張している点であり、ハンマーヘッド・シャークを思わせる特異な艦影となった。結果、通常の標準型戦艦では8門である前部主砲が18門という多数に達している。本来の主砲ブロック下部が4門、換装された上部の中央に2門、左右に突出する両翼部に6門ずつの構成である。
また艦体中央上部にも構体が追加され、前方から延びる傾斜部が延長されるように艦容が変化しているが、上部に2基並ぶタンク構造は通常の標準型戦艦より小さいものが置かれている。機関部にも下部左右に丸いバルジが追加されているなど、標準型戦艦との微妙な違いは数多い。
本艦の設計に関する設定は、『銀河英雄伝説DATA BOOKメカニック&声優大事典』に「宇宙の艦船 798年版現代宇宙艦船総覧」と題して収録されているものと、「フリート・ファイル・コレクション」付属リーフレット収録のものと2通りある。以下、それぞれに分けて記述する。
『メカニック&声優大事典』における設定では、アスターテ会戦の大敗後、標準型戦艦を分艦隊旗艦として使用する試みのなかで生まれた改造艦艇とされる。しかし指揮・通信設備類の増設による大型化で従来の分艦隊旗艦級[1]と変わらなくなり、改造費を考えると費用対効果も悪いことから、あまり多くは作られなかったようである。
分艦隊旗艦向けの通信機器の強化のほか、前部主砲モジュールの改造による攻撃力強化、防御フィールド発生システムの増強による防御力強化が施されている。宇宙暦797年(救国軍事会議のクーデター前後)当時、マリノ大佐の乗艦となっているという。
フリート・ファイル・コレクション(Vol.8)における設定では、ヤン艦隊におけるマリノ分艦隊のように、まさしく少数の分艦隊を指揮して敵中に突入することを想定して設計されたサブタイプとされている。このため正面の武装・防御が強化されているが、運用試験では実際に突入戦術をとるべき局面が少ないことが判明し、量産が一時保留されたとのこと。
主砲18門のうち、中央の6門(下部4門+上部中央2門)は通常の長距離砲であるが、左右に増設された12門は中距離ビーム砲である。射程の混在が懸念されたものの、そもそも設計目的が近接砲撃戦であり、問題にならないとみなされた。近接戦志向の設計思想は防御フィールドの強化にも及んでおり、特に艦首方向の強度はずっと巨大なアイアース級旗艦級戦艦と同等に達する。
同様に機関部も調整され、加速性能を強化している(機関部のバルジは追加機器を収めている)。ただし設計上、推進剤タンクのサイズが犠牲となっており、航続性能は通常の標準型戦艦より低い。
マリノは宇宙暦798年の要塞対要塞戦(第八次イゼルローン要塞攻防戦)の頃には戦艦<ヒューベリオン>艦長から外れているが、本艦の登場は宇宙暦799年のバーミリオン星域会戦からである。この戦いでは緒戦で先陣を務め、中盤には岩石を牽引する囮部隊を指揮した。
その後、同盟に戦艦の廃棄を義務づけた「バーラトの和約」に際しても解体を免れてヤン艦隊に合流し、エル・ファシル革命予備軍に所属する。宇宙暦800年の“回廊の戦い”ではその艦容にふさわしく伏兵突撃などに活躍し、マリノの「よーし、行け!」の掛け声と共に突進する姿が印象深い。この攻撃は、結果として帝国軍のカール・ロベルト・シュタインメッツ上級大将を戦死させる戦果につながっている。
その後の戦いでの登場はなかったが、マリノがイゼルローン共和政府軍の一員として本伝完結まで生存していることから、本艦もイゼルローン軍に属して戦いを生き延びたものと思われる。
掲示板
4 ななしのよっしん
2019/07/02(火) 07:27:18 ID: Qsrc0/z4T7
分艦隊の旗艦ならこの艦より通信能力が強化されてるアバイ・ゲゼルやマルドゥークの方が適してんじゃないか?
5 ななしのよっしん
2019/11/03(日) 17:30:50 ID: Sz+mTvcn7N
6 ななしのよっしん
2020/03/19(木) 11:16:56 ID: tg1TCSzQEH
>>3
マナポジョ「俺も分艦隊旗艦仲間に入れてくれよぉ(文化英雄スマイル)」。
田中先生は百科事典をめくって適当に命名なさっているにせよ、『とんがり火打ち石』は原語が冗長なので統合作戦本部的には不適切だったりするのだろうか?(トラヴィスカルパンテクートリが許されるなら、ワンチャンあるかも…)。
話題が逸れるが、日本神話(イザナミノミコト)の神産み説話と同種のプロットが存在したかと思うと感慨深い。
とんがり火打ち石は放棄により地中にまで拡散したにせよ、ヒノカグヅチがSATSUGAIされたにも関わらず火が断絶しなかったのが、今更ながら謎だが…
何れにせよ、普通にトールハンマーみたいに友軍を巻き込みそうな程、高火力みたいで強そうだと思った(神話マニア並の感想)。
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最終更新:2025/12/10(水) 12:00
最終更新:2025/12/10(水) 12:00
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