「古事記」や「日本書紀」、各地に伝わる風土記などにより伝わっている。それ以前から日本神話があったことはほぼ確実だが、それら以前の記録は乙巳の変(大化の改新)で消失してしまい現存していない。
編纂された時期は古事記が現存最古であり、日本書紀は朝廷が編纂した最古の「正史(公式の歴史)」である。
一般的に、内容は最古の古事記、読みや漢字は漢文で書かれた日本書紀がベースとなっている事が多い。
また、上述の書物から後世にできあがった派生もあると思われる。とりあえず日本神話を読む上で、日本神話(及び神道)の神の概念について述べたいと思う。
「八百万の神」と言う言葉を聞いた事があるだろうと思う。神道は多神教であり、神々の数が非常に多い事からこう言われている(実際に八百万もいる訳ではなく、数が多いことの比喩としての数字である)。日本人は古来より、様々なものに神性を見出してきた。火、水、雷、植物などの自然物、嵐、水害、飢饉、疫病などの災害災厄、過去の実力者有力者(徳川家康=東照大権現など)や逆に体制に反逆した逆賊(平将門など)も神として崇め奉っている。他にも土地を守る土地神、氏神。また長年使ってきた道具が付喪神になるとされる。さらに、神道には仏教で言う成仏の概念はなく、人間は死後、葬儀(神道における葬儀を神葬祭という)を経て家の神となり、子孫達を永遠に守っていくと教えられている。日本では神とは、常に我々ひとりひとりの隣にいる存在という訳である。
※古事記を元に書いているので、日本書紀では若干違う部分があるので悪しからず。
むかしむかし、神々が住むという高天原(たかまがはら)に五柱の神様がいました。
高御産巣日神(たかみむすびのかみ)
神産巣日神(かむむすびのかみ)
天之常立神(あめのとこたちのかみ)
彼らは別天津神(ことあまつかみ)といいます。この神たちは登場早々に隠居をカマしてしまいます。なぜかというと、別天津神は天が存在し、生命が誕生する環境の神様で、他に仕事が無いからです。(ちなみに、世界の始まりに現れた三柱の神(天之御中主神・高御産巣日神・神産巣日神)を造化三神(ぞうかのさんじん)と言います。)
次に、大地を作り、生を産み、土地を管理するために十二柱の神様が登場します。その中にかの有名な二柱
がいます。この二人は「国を作り、しっかり管理しなさい」と命ぜられ、天沼矛(あめのぬぼこ)という矛を授かりました。二人が矛を海に突き立て、かき混ぜ、引き上げた矛から滴り落ちた海水が島になりました。この島を淤能碁呂島(おのごろじま)と言います。この島は実在する島とも言われていますが、諸説様々ではっきりしません。二人はその島に降り、そこに家を建て結婚します。そして二人はひと通りイチャついた後セクロスに励みます。このセクロスが日本列島を創りだしていきました。
次に二人は日本列島に住むべき神々を生む。七柱の神・海の神・河の神・風の神・木の神・山の神・野の神・船の神・食べ物の神・火の神と合わせて17柱の神を生んだ、
その中の神がまた16柱の神を生みました。
イザナミは最後の火の神であるカグヅチを生んだ時に、アソコを火傷し病床で苦しみ、苦しみによって吐いたものは鉱山の2柱、うんkからは土の神の2柱、おしっこからは水の神・生成の神が成った。
この生成の神の子が穀物の神である豊宇気毘売神で、伊勢の外宮に祭られている。
イザナミは看病の甲斐なく、神避り(神が亡くなる事)してしまった。その時、ブチ切れたイザナギによってカグヅチは斬り殺されそこからも新たな神々が産まれた。
イザナミの遺体は現在でいう島根県と鳥取県の県境に近い比婆山に葬られた。
その後、イザナギによって多くの神が成った。(色々とあって長いので省略)
イザナギは黄泉の国に行ってしまったイザナミを連れ帰ろうと、黄泉の国の入り口である黄泉比良坂を通って黄泉の国へ行った。
しかし、たどりついた黄泉の国でイザナミは黄泉の食べ物を食べて既にそこの住人となってしまっていた。
黄泉の神に相談するので待っていて欲しい、というイザナミだが、イザナギは待ちきれずに覗き見をしてしまう。
すると、そこには腐り落ちて蛇の姿の雷神が取り巻いたショッキングな姿のイザナミがいた。
約束を破って姿を見られたイザナミは怒ってイザナギを追いかけ、黄泉の鬼である黄泉醜女(ヨモツシコメ)達にもイザナギを追わせた。
イザナギは黄泉比良坂を全力で逆走して逃げるが、その時に桃の木を見つけて、桃の実を投げつけた所、黄泉醜女たちは逃げ帰った。
*ここから桃の実には邪気を払う力が宿っていると云われている。仲間のスモモや杏も同じ力を持つらしい。
因みに、節分の際に撒く正式な豆は桃の力が宿っている。神社に行けば貰える。
そして桃の木は「オオカムヅミノミコト」という魔除けの神様になった。
最後までイザナミは追いかけたが、イザナギは岩石で出入り口を封鎖し、イザナミと永遠に別れた。
その岩越しにイザナミは「私はこれから毎日1000人ずつ殺そう」と言い、イザナギは「ならば一日に1500人産ませよう」と返した。これにより人間に寿命が産まれたという。
黄泉の国から戻ったイザナギは禊払いを行った。その時にまた多くの神が成ったが、その中でも左の目を洗った時に成ったのが天照大御神、右の目を洗った時に成ったのが月読命、鼻を洗った時に成ったのが、建速須佐之男命である。
3柱の神は分担して国を収めることになったが、スサノオはイザナギからの統治の命令に従わずに母・イザナミの国に行きたいとずっと泣いていた。
それを見て、イザナギはスサノオを国から追放した。
追放されたスサノオはお母さんのイザナミに会いに行こうとした。その前にアマテラスに報告しに行く事にした。
アマテラスはそれを察知して、荒れているスサノオに対峙するために男装をして、完全装備で待ち構えた。
「何で高天原に来たの?」「邪な気持ちではない。母の国に行きたいと泣き、頼んだらお前は国から出て行けと言って、追い出された。」
「じゃぁお前が本当に清い心かどうか、どうやって調べるか」との問いに「ならば、誓約を交わして子を産みましょう」とスサノオは言った。
なんだそれと思われるが、これは吉凶を判断する占いの一種。
誓約の結果、「心穏やかだから上品な女の子が生まれた。だから私の勝ちだ」と言い、勝ち誇って大暴れした。
しかし、アマテラスは寛大な心で庇ったが、更に悪行を繰り返したので遂にブチ切れて天の岩屋戸に引きこもった。
太陽を司るアマテラスが職場放棄したため夜の世界だけになり、幾つもの災いが起こって困り果てた八百万の神は集まって相談したが、考えがまとまらず。
知恵の神・思金神(オモイカネ)に相談した。考えた末、出てきた案は「祭り」だった。
この時に作られた鏡と玉が後の三種の神器の2つとなる。
祭りでは天宇受売命(アメノウズメ)が踊り手で、胸を露にし、服の紐を陰部の所にまで押し下げるという、とんでもない格好になっていた。これには八百万の神も大爆笑。
あまりの騒ぎにアマテラスが「何が起こっているのか?」と聞いてきたのですかさず鏡を出して、あなたより尊い神が居る。と言い、アマテラスに自分の顔を鏡で見せた。
自分と同じような神が居たのかと驚いて、気になって外をのぞこうとしたら、力が強い神に引きずり出されてしまった。
このアマテラスの引きこもりの原因はスサノオにあるとして、スサノオに罰を与え、手足の爪を引き抜いてから高天原から追放した。
追放されたスサノオは罪を償うため女神に供物を求めに出たが、供物を自らの身体の中から取り出してきたので、スサノオはわざと供物を汚したと勘違いして、提供してくれた神を殺した。
この時、殺された神から生ったものが蚕、稲、粟、小豆、麦、大豆で、これらは別天神によって地上に授けた。五穀の種の起源である。
ちっとも懲りていないスサノオだったが、ともかく旅を続けて出雲・斐伊川に降り立った。
すると、川の上流から箸が流れてきたので辿ってみると、美しい娘とその両親が3人で泣いている。
訳を尋ねると「毎年ヤマタノオロチが来て娘を1人ずつ食ってしまう。この子は最後の子だ」と父親が言った。
スサノオはその娘、クシナダに一目惚れをし「その子を私に授けてくれるか?私はアマテラスの弟だ」と言った。
父親は「ならば、ヤマタノオロチを退治してくれたら娘を差し上げよう」と言った。
そこでスサノオはまずクシナダを櫛に変えてしまって、自分の髪に刺した。
そして8度繰り返して醸造した酒「ヤシオリの酒」を用意させ、8つの穴に8つの酒樽を置いて、酒を満たして準備した。
そしてやってきたヤマタノオロチはまんまとその酒を飲んでしまって、爆睡してしまう。
その間にスサノオは「天羽々斬剣(アメノハバキリ)」でヤマタノオロチを解体。こうしてヤマタノオロチは退治され、斐伊川は真っ赤に染まった。
解体の最中に尾を切ったら、剣が硬いものに当たって欠けてしまった。
そこから出てきたのが、天叢雲剣(アメノムラクモノツルギ)。
スサノオはアマテラスにこの事を報告し、剣を献上した。これが三種の神器3つめの神器として伝わる、後の草薙剣である。
すっかり落ち着いたスサノオは出雲で新婚のための宮殿を作る場所を探し、現在、島根県雲南市大東町須賀の辺りに決めた。
「ここに来て、自分の心はすがすがしい」と言ったのが地名の由来なんだとか・・・
そして須我神社と呼ばれる、日本で初めての神社を建てた。
その後にスサノオは神大市比売と櫛名田比売 それぞれとの間で子を生んだ。
特にクシナダとの間に生まれた子の子孫、6世代後に生まれたのが大国主神、出雲大社の祭神である。
アニメ、ゲーム、漫画などで引用される場合、日本神話はストーリーのモチーフから、登場する怪物がモンスターとして登場したり、武器等の装備品、神々の名前が引用されたり多様である。
主人公が神だったりヒロインが氏神だったりする場合や大胆にロボットアニメにアレンジした作品など様々。
一番多く見られるのは「三種の神器」だろう。特にゲームに置いて、主役級のキャラクターの、一連の装備品として「天叢雲剣(草薙剣)」「八咫鏡」「八尺瓊勾玉」が登場する事が多い。
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213 ななしのよっしん
2022/01/23(日) 21:13:14 ID: oxXnR7jdmA
日本神話を題材にしたローグライトアクション『サムライブリンガー』が2022年春に発売決定。荒神スサノヲが織田信長や伊達 | ニコニコニュース
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214 ななしのよっしん
2023/04/13(木) 13:59:44 ID: /4lvR2TXJC
215 ななしのよっしん
2024/10/13(日) 02:30:37 ID: jtseCv06z+
兄宇迦斯が神武天皇を殺そうと作った押機は、日本神話に登場する唯一の機械仕掛けだが、ああいう物は弥生時代に本当にあったのだろうか、それとも後世に神話に紛れ込んだのか。
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最終更新:2024/11/08(金) 11:00
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