本稿では、ゲーム『アーマード・コア』シリーズに登場する架空の組織について記載する。
ACシリーズお馴染みの「傭兵の仲介組織」と「世界情勢に強い影響力を持つ組織」の始祖で、作中世界としてもゲームシリーズとしても、全ての始まりと評せる存在。
レイヴンズ・ネストへようこそ。
我がレイヴンズ・ネストは、レイヴンとなられた方々に、
ネットワークを通じて様々なサポートを行っています。
依頼の配信は勿論のこと、機体の修理や
弾薬の提供、最新型パーツの販売などが
その主な内容となります。
また、各自の受けた依頼に関する情報も
メールでお伝えいたします。ネストは依頼主にも、また各レイヴンに
対しても、一切干渉いたしません。
依頼主との間で何らかのトラブルが発生した場合も、
我々は関知しません。ご了承ください。申し遅れましたが、私、あなたの担当となりました「R」と申します。
おつきあいが長くなるか短くなるかは、全てあなたの腕次第ですが。
それでは、また。
「ワタリガラスの巣」。通称「ネスト」。『アーマード・コア(初代)』『アーマード・コア プロジェクトファンタズマ(PP)』『アーマード・コア マスター・オブ・アリーナ(MoA)』の3作、所謂『初代三部作』『PS三部作』における、機動兵器ACを駆る傭兵「レイヴン」を支援する組織。
最終戦争「大破壊」から半世紀。企業が全ての力を握る各地の地下シェルター都市における、唯一の例外戦力・レイヴン。報酬によってのみ所属を決定する彼らが必要とする諸作業の窓口となる組織が、このネストである。
母体となったのは、「大破壊」後の復興計画「百年計画」に参加する企業間の直接対決を抑止するため、もめ事を代行していた組織(名称不明)。これは百年計画の完遂後に解散する予定だったものの、やがて完遂前に企業間の連携が崩れ、様々な新企業や武装組織が勃興しては消えていく時代が到来する。その結果『金さえ払えばどんな内容の依頼でも受ける』という性質が各勢力にとって不可欠なものとなり、現在の地位を確立することになった。
現在の地下都市はクローム社とムラクモ・ミレニアム社、そして2社が裏から支援する様々な組織が争う「大深度戦争」の只中にあるが、ネストは地下都市の情勢に対して行動/意見することはなく、中立に徹している。
ネストは、十分な報酬が用意されているなら、依頼人やそのミッション内容を問わず申請を受理し、過去の実績から照らし合わせて適切な実力のレイヴンに依頼を斡旋する。
重要なのは、依頼人・レイヴンにはこれ以外の干渉は一切行わないこと。例え依頼人が虚偽のミッション内容で依頼を出し、受諾したレイヴンがそのために死傷したとしても一切関知しない。対立する勢力がそれぞれレイヴンを雇い、レイヴン同士が潰し合うことになってもお構いなしである(このため、レイヴン達の仲間意識は皆無)。
逆にレイヴンがミッションを途中で放棄しても、ネストからは一切のペナルティは与えられない。レイヴンが企業と専属契約を結び、その企業の依頼しか受けなくなっても問題はない。
ネスト・依頼人・レイヴン、全てのやり取りは地下都市間ネットワーク「ナーヴ(Nerve)」を介して行われる。ネストの元締めとなる人物と本部の情報は厳重に秘匿されており、実質的に「ナーヴ上のみに存在する組織」と評してしまってもいい。このためか、レイヴンが各地で合法・非合法を問わず好き放題やっていても、その元凶と言えるネストそのものを潰そうとする者はいない(そもそも潰せない)。
(必ずしも全員に付くわけではないが)レイヴンには仕事を補佐するマネージャーが付く。マネージャーはネストから派遣された者や、ネストに伝手のある在野の人材が担当する。当然ながら彼らもナーヴを介してやり取りするため、レイヴンと直接顔を合わせることはない。
各事業の手数料で運営資金を調達しているものと思われるが、ハッキリわかっている収入源として、各界の著名人向けの賭博興行として行われる「ACバトル(アリーナ)」がある。出場するには企業からの推薦を受けるか、ネストから直々に招待される必要がある。
レイヴン試験(後述)でも使用される逆関節飛行MT「シュトルヒ」を保有している。それ以外にも秘匿拠点の防衛兵器を保有しているものと思われる。
ただ、何かしらのイレギュラー(拠点にたまたま賊が入ってきたとか、資材などの取引先が襲撃を受けており見逃すとマズいとか)が発生した際には、レイヴンに直接依頼を発行することで対応している。そもそも依頼はネストから各レイヴンに斡旋される都合、ネスト以外の依頼を止めてしまい、受諾せざるを得ない状況にすることも出来る訳である。
秘匿拠点にレイヴンを入れる必要がある場合、当然ながら詳細な作戦領域名は明かされない。恐らくは逆探知不能の手段でレイヴンとACを送迎しているのだろう。
ミッションによってはAC輸送機「バラクーダ」が使用されたり、オペレーターが付くことがあるが、これらは基本的に依頼人の企業やシティ・ガードが用意したものと思われる。
新たにレイヴンを志す者には、2つの道が用意されている。
初代PSが遊べる環境とソフト一式か、プレステDL版が遊べる環境を揃えることである。
レイヴンを目指す者に対し、我々は唯一の試験を行わせてもらう。
与えられた機体で戦闘を行い、生き残る事。
その瞬間から君はレイヴンとなる。
それでは、がんばってくれたまえ。
候補生は、最低限のパーツを搭載した2脚ACを与えられ、2機のMTシュトルヒと戦闘を行う。3分間生き残るか、シュトルヒを全滅させれば合格だが、即ち失敗は候補者の死を意味する。
設定として開示されているのはこれだけである。言葉にすれば簡単だが、NEW GAMEを開始した直後に一切の説明なしで始まる上に機体性能は貧弱で、シュトルヒ自体がMTとしてはなかなか強い部類に入るため、説明書を読まなかった事前の学習を怠っていたり、他のシリーズを遊んだACの操縦経験があるからと油断した、結構な数の候補生がここで振るいにかけられる。
なお、使用したACは新規レイヴンに(少なくともゲームシステム上は)無償で贈呈される。
読んで字のごとく、ナーヴ上で在野マネージャーの接触を受けることでもレイヴンになり、ネストを利用することができる。恐らくはマネージャーの元、もしくはネストにおいてAC操縦などの訓練を受けてからレイヴン試験に臨むと思われるが、ゲーム中ではそこら辺は描かれない。
マネージャー契約によっては、レイヴンになった後もマネージャーの指示を受けて行動することになる。
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ここから先は、3部作のエンディングを 鑑賞後に閲覧することを推奨します。 |
大きすぎる…
修正が必要だ…
まだ生きていたとはな
だが それも終わりだ
わからんのか?
イレギュラーなんだよ
やりすぎたんだ お前はな!
久しぶりだ。
ランキング2位、おめでとう。
お前がここまでに成長するとは、
正直思ってもみなかった。
お前は私の思惑を遥かに超える力を身につけた。
十分すぎるほどに。
覚えているか?
いつかナインボールに会わせてやる。
私はお前にそう言ったはずだ。
今、その時が来た。
アイザックシティ近郊に、その存在すら
知る者のない一つの工場施設がある。
そこで私は待っている。
襲われる研究員。
狙われるレイヴン。
倒しても消えないアリーナのトップ。
お前は既に答えを得ているはずだ。
それを確かめに来るといい。
ネストの正体。それは、苛烈な競争社会を生み出し、それを維持することで人類の復興を促すことを使命とする、地下都市全体を管理するコンピュータ・プログラムであった。レイヴンは世界の勢力均衡を維持するためのバランサーを担わされていたのだ。
「ラナ・ニールセン」もまた、新しいレイヴンを調達するために、プログラムが作り出した仮想人格である。「R」の正体も仮想人格と思われるが、こちらは最後まで不明。
クロームとムラクモの2大企業も、ネストの「駒」に過ぎない。ネストは2社が常に拮抗するように仕向け、ネストの機密を探ろうとする者、ネストの正体に気付いて反逆しようとする者、そしてネストの意図せぬ急成長を遂げた「イレギュラー」な組織や個人には、ボス・サヴェージのような子飼いのレイヴンや、真の実働戦力である「H-1」――無人AC「ナインボール」を差し向けて「修正」する。
最悪、二大企業のどちらかが崩壊しても、その時は新たな駒となる企業を陰から支援して成長させ、新たな勢力均衡を生み出す。有名無実化した百年計画は、その実、ネストによるディストピア社会に形を変えて続いていたのである。
お前たちは何故現れる
何故、邪魔をする
企業、AC、そしてレイヴンズ・ネスト
すべては私が作り上げたもの
荒廃した世界を、人類を再生する
それが私の使命
力を持ちすぎたもの
秩序を破壊するもの
プログラムには、不要だ
私は守るために生み出された
私の使命を守り、この世界を守る
その「秩序=世界=使命」は、同時期に登場した2人のイレギュラー・レイヴンによって引導を渡される。一人は、ハスラー・ワンを殺すことだけを願い、複数のH-1を葬るまでになったアリーナランク2。もう一人は、ただひたすらに強くあり続け、遂には二大企業の崩壊を招いてしまった一介のレイヴン。
「ラナ・ニールセン=ハスラー・ワン=ネスト」はアイザック・シティ郊外のナインボール工場にランク2を誘き出し、ネスト最強の機動兵器ナインボール=セラフによって抹殺を図るが、ランク2はそれすらも打ち破り、工場を爆破した後、アリーナから姿を消す。
しばらく後、偽の依頼でネスト本部へ誘い込まれた一介のレイヴンは、強力な精鋭MT部隊と残存する2機のH-1の待ち伏せ攻撃を突破し、ネスト中枢コンピュータを破壊する。この瞬間「再生の時代」は終局を迎え、秩序を失った地下都市は「30年戦争」と呼ばれる真の最終戦争に突入してしまうのだった。
これで満足か
「秩序」を
「世界」を破壊する
それがお前の望みなのか
「我々」は必要だった
だからこそ「我々」は生まれた
「秩序」無くして人は生きてゆけん
たとえ それが偽りであってもだ
生きぬくがよいレイヴン
我らとお前
どちらがはたして正しかったのか
お前にはそれを知る権利と義務がある
『アーマード・コアⅥ ファイアーズ・オブ・ルビコン』におけるネット対戦モード「NEST」の元ネタは、言うまでもなくこのレイヴンズ・ネストである。
レイヴンズ・ネストに関するニコニコ動画の動画を紹介してください。
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最終更新:2025/12/16(火) 12:00
最終更新:2025/12/16(火) 12:00
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