「削除厨」とは、「削除」という言葉に、「中学生(中坊)のように幼稚な行いをする者」という意味のネットスラング「厨房」の略称「厨」を付けた言葉である。
なにかを「削除」する者を非難するときには広く使いうる言葉であるが、この場合「オンライン百科事典にて記事を消すことしかしない悪質なユーザー」を指すときに用いられる。
Wikipediaなどのオンライン百科事典では、様々なユーザーが書き込んで記事を作成するのだが、削除厨と呼ばれるユーザーは、自分が不要と判断した内容を削除する事しかしない。本来、消す必要性のあるものは「企業や個人等に対する暴言と言った誹謗中傷」「実在する人物に関する個人情報」等の書いてはいけない内容であるが、削除厨が削除する内容は消す必要性が感じられない内容までもを削除しようとする。
このようなユーザーは、主に自分に不都合な内容を消すために言い掛かりを付けて削除する。また書いてある情報とは別に、単に更新履歴の上からいちゃもんを付けるために巡回する事を日課としていたり、古い記述を権威と感じ新しく編集を加えられる事を記事への冒涜と感じるなどの基準によって活動する者もいる。 当然編集合戦が発動し、最悪差し戻ししたユーザーが通報されて規制を受けることも。
記事の質を高めるために削除するのではなく、自らが満たされるために削除する。それが削除厨である。
対義語に「存続厨」「復活厨」というものがある。前者は立項基準が比較的緩いニコニコ大百科やピクシブ百科事典では見かけない言葉であるが、立項基準・削除基準が定まっているWikipediaでは何でも削除に反対する人に使われることがあり、後者はピクシブ百科事典において消された内容を復元する人に使われることがあり、ピクシブ百科事典で使われることがある。
自分にとって不要な内容の文章を見つける事と、それを削除する能力は優れているが、項目・記事を作成したり他ユーザーが立てた記事に追記するといった「書く」事はまずやらない。このように削除する程の時間を有しているがそれを記事の追記・編集に使うことはほぼない。
「出典がない」「誹謗中傷」というように、記事の削除編集時のコメントや編集についての議論になると規約に反する内容の旨を主張する。
そもそもルール違反なため大抵の場合はこれが通る。しかしこれは相手を黙らせる為のマジックワードとして使われることが多く、きちんと調べた他の利用者がいれば通らないことも。
なおWikipediaでは出典のない立項は禁止されているため、削除厨で無くとも使われている。誹謗中傷(出典なき批判)に至っては見つけ次第即時削除、加筆者も即時ブロック(裁量ブロック)があり得る(過去にウィキペディア財団が実際に訴訟されたことがあるため、なるべく訴訟リスクを避けるようにする方針となっている。他の方針は「遵守」だが、これは「厳守」となっている。)ので注意。
上記の通りルール厳守を主張して削除するが、他の項目で本当に規約違反になりかねない内容の記事が存在してもその記事は無視する。その規約違反の記事を伝えても「自分には関係ない」「それはその記事の問題だからそちらで解決するべき」と主張して編集しようとしない。 結果的に問題のある記事が放置されたままとなる。
記事にはページやコメント欄等の掲示板が設置されており、そこで編集に関する相談や議論をする必要があるが、意見を求める前にすぐに削除する姿勢を持つ。 掲示板を使用するとしたら削除したことへの報告くらいである。なおWikipediaでは「対話拒否」とされ投稿ブロックへのレールが敷かれる。
話し合いをする姿勢を見せる者もいるが、基本的に相手の主張を否定して自分の意見を正当化する。自分の意見が論破されても自らの意見を曲げることは一切しない。場合によっては相手を悪者扱いして批難しだす。Wikipediaでは「いつまでも「納得」しない」とされて上に同じく。
話し合いの末に折れ、消さない方針に議決されるも、当の本人はその結果に納得せずに、隙あらば話し合いの結果を無視して削除するという姿勢を見せつける。言うまでもなくWikipediaはおろかニコニコ大百科でもブロック対象となる。
身の保全のためか、削除用のサブアカウント、いわゆる副垢に切り替えて削除する。
大抵そういったアカウントは単純な名前で、それ処かお気に入りユーザー・マイピク・投稿作品・ブックマーク作品がほぼゼロであるなどの特徴があり見分けやすい。多重アカウントの利用について厳しい制限のあるWikipediaではバレ次第即ブロック、怪しいの段階ですらコメント依頼行きである。
例え戻されても即座に消す。そして相手が諦めるまで削除し続ける。この場合編集合戦となり、差し戻したユーザー側が通報を受けて規制され、相手が管理者の権限を持つ者であればその場で規制を受ける場合があるために、削除厨に目を付けられた項目は最早諦めるしかない。Wikipediaには同一アカウントが3回同一記事を差し戻した際に短期ブロックがかかる「スリー・リバート・ルール(3RR)」というものが存在するためこの問題は発生しづらいが、場合によっては記事が保護状態になることも。また個人に粘着している場合、やはりブロック依頼に連れて行かれる。
自分が削除しても復元される場合、復元した相手を記事荒らしとして管理者に通報しブロック規制させることもある。
アニヲタWiki(仮)に多く見られるようであり、ニコニコ大百科でも相手を複数アカウントを使用していると言い掛かりを付けて規制させることもある。
MediaWikiでは記事を管理しユーザーを取り締まる管理者というシステムが存在し、管理者権限を持つユーザーは編集合戦が発生した際にはこれらを取り締まる必要があるが、ウィキサイトによっては管理者権限を乱用して自分が消した内容を復元したユーザーを議論を通さずに即座にブロック規制するという姿勢を持つ。
このような行為は逆に自分が規制されるが、ほぼ無法地帯と化したアンサイクロペディアやユアペディアでは日常茶飯事である。
上記のように他の意見を無視する・聞き入れない姿勢を見せて記事の削除を繰り返すが、当の本人はその姿勢を間違っているという自覚が一切無く、自分は正当な編集をしているという認識しかない。(勿論間違ったやり方をしているという自覚があればやっていいという意味ではない)
逆に消すことに反対する者や消した内容を復元する者を間違った考えの持ち主と認識することがある。
削除する理由の中で最も多いとされる内容。
問題のある人物や作品に対して酷評や批判される理由が具体的に書かれる事があるが、その内容を「この記事の内容は明らかに誹謗中傷になる。」「中立性の欠ける誹謗中傷になるから削除するべきである。」と言って削除する。
その姿勢が更に過激になると「○○という書籍で実際に書かれていた」というように出典が存在したとしても、誹謗中傷と見なし削除する。
ただし、批判と誹謗中傷の差はわかりにくいものであり、自分では正当な批判と思っていても他者からは誹謗中傷と見なされることがある。そのために上記のように話し合いが行われるも結局は他の意見を受け入れることは絶対にしないのである。Wikipediaではこういった内容は特に削除されやすい(理由は上述)。
Wikipediaに多く見られるケース。特に目撃情報や状況証拠を基にした記事は格好の餌となる。
とはいうものの、Wikipediaでは最も重要な方針として「検証可能性」と「独自研究は載せない」というものが存在しており、目撃情報やら状況証拠などのみを出典に加筆するとほぼ間違いなく消される。そういった内容を無理矢理に記述しようとすると加筆者の方がコメント依頼やブロック依頼を出されるので注意。出典として使えるものにもある程度の基準が存在し、「信頼できない情報源」を出典に記述した場合やはり消される。
逆に「出典が信用できない」などと難癖をつけて消そうとする削除厨もいるが、そういった利用者はやはりブロック依頼に出される。
百科事典では様々なユーザーが自分の意見や考えを出し合い、様々な内容が書き込むまれ、そして一つの項目が完成する。 しかし折角色んな人達が築き上げた内容を見辛いからという理由で削除する。実際に雑多な内容になっている場合を除く。
差し戻そうとするユーザーが現れると「記事として見辛いから整理したんだ」と自らの削除行為を正当化する。
アニヲタwikiなどではあまりに膨大になった記事は分割されることが多い。
逆に内容が少ない場合でも発生する。立てられて日の浅い記事、またはピクシブ百科事典のようにタグとして多く使用されているが未だに立てて無い為に執筆依頼を立てられた記事も存在する。しかし、そういう記事も「一行記事」「立て逃げ記事」「内容を書いてから立てろ」と強硬に主張して削除する。
内容が少なすぎることは問題であることは違いないため、あまりに長期に渡って少ないままだと本当に削除されることもある。
主にアニヲタWiki(仮)で見られるケースで、アニヲタWiki(仮)はWikipedia等のMediaWikiと同様のカテゴリタグというシステムが存在し、各記事に検索用タグを付けることができるが、ニコニコ動画よろしく実用性のためのタグよりもほぼコメント欄で書けと言わんばかりの必要性の感じられないタグが大量に付けられる記事が存在する。
そしてそのような記事に付けられているタグを他の記事に真似して付けようとすると、タグ荒らしと見なし削除する。無論「○○の記事に使われていたから」と主張しても聞き入れてもらえず、「それなら○○の記事に使われているタグを消すべきでは?」と依頼しても「その記事は自分には関係ない」「その記事内の問題だからそっちで解決するべき」と主張して取り合おうとしない。
なお、このタグ削除は先編集権というルールが設置されているYourpediaでも発生したらしく、管理者は先編集権を無視してタグ削除がされた記事を削除された状態で保護を掛けるという処置をしている。(最も、誹謗中傷が普通に書かれているYourpediaで管理者は規約を守るといった、まともを管理をしているとは言い難いが。)
ピクシブ百科事典で時々発生するケースで、ピクシブ百科事典では当初、記事を作れるのはタグとして使用されている単語のみだった。後に仕様が変更されタグが無くても自由に記事を作ることが出来るようになり、自由に専門的な記事を作成出来るようになった。 しかし削除厨はそのような記事を完成度が高くても「ピクシブ百科事典はこういう専門的な内容を書くサイトではありません」と難癖付けて削除してくる。
該当する人物や作品をまとめた一覧記事や記事によっては書かれている○○の一覧に、該当する人物や作品が追記されることがある。そのような記事に該当作品や人物が追記された場合、「この一覧に○○は当てはまりません」と主張して削除する。例えば、ヤンデレの記事で「主なヤンデレキャラ一覧」の部分に○○を追記したとき、「○○は当てはまりません」と言い削除。そして他の内容は当てはまるから消さないという姿勢を見せる。
以下は、様々なオンライン辞典サイトの「削除厨」やそれに類するものの記事。
ちなみに「ルールに基づいて削除していく」ことが比較的重視されるWikipediaには「削除厨」単体の記事はなく、「厨房 (ネット用語)」の記事
へのリダイレクトになっているのみである(2021年10月18日現時点)。
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最終更新:2025/12/11(木) 04:00
最終更新:2025/12/11(木) 03:00
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