東京モノレールとは (トウキョウモノレールとは) [単語記事]

東京モノレールとは、モノレール浜松町駅～羽田空港第2ターミナル駅を結ぶ羽田空港線を運営する鉄道会社である。モノレール羽田空港線やその電車自体を指しての呼称としても用いられる。

東京モノレール

概要

社名は東京モノレール株式会社。路線は羽田空港線の1路線のみで、モノレールの方式としては跨座式(日立アルウェーグ式)を採用している。営業路線の正式名称は「東京モノレール羽田空港線」(2010年 10月21日までは「東京モノレール羽田線」であった)であるが、一般には路線名を指す意味で単に「東京モノレール」と呼ばれているのが実状である。

1964年、日本初の本格的な空港アクセス鉄道として完成し、以来現在に至るまで羽田空港と都心部を結ぶ重要な交通手段として営業されている。
東京オリンピックに間に合わせるため突貫で工事が行われ、運河の上を走る区間が長い。開業前の乗務員訓練は愛知県の名鉄モンキーパークモノレール線(1962年開業、2008年廃止)で行われた。

当初は浜松町駅と羽田空港駅だけが存在していたが、伸び悩む運賃収入を増やすため、開業翌年に大井競馬場前駅を開設したのを皮切りに途中駅をいくつか開設し、空港に行かない沿線住民にとっての通勤通学の足としても活躍している。

1993年の空港ターミナル移設の際には空港駅も移設し、旧駅は埋め戻された。その後2004年の第二ターミナル開設に伴う延伸、2010年の再国際化に伴う国際線ターミナル駅開業など、羽田空港の発展拡大とともに歩んできた。

しかしながら、1990年代末から京浜急行が空港ターミナルビルの直下まで空港線の延伸を果たし、実質的な空港アクセス鉄道として営業を開始して以降は、両社の間で激しい乗客の獲得合戦が多方面に渡って展開されている。

小さな所では羽田空港現地での客の呼び込みに始まり、空港利用者に対する割引切符の発売、地方での広報活動、大きな所では路線や駅の改良・アクセス時間の短縮など多岐に渡る。

また京急の空港乗り入れと時を同じくして、JR東日本が羽田空港アクセス参入を画策していたが、この思惑が当時の株主だった日立物流と一致、2002年にJRが株式の70%を購入して子会社化した。

これ以降は、京急に対抗する施策が次々と打ち出された。それまで京浜東北線快速の通過駅だった浜松町駅を停車駅に変更、浜松町駅の改良、昭和島駅での待避設備の整備ならびにこれによって可能になった「空港快速」「区間快速」といった速達列車の運用開始等である。モノレールでの優等列車運転は世界的にも珍しい。

今日の日本の跨座式（レールにまたがって走る）モノレールは速度が普通鉄道より遅いが、これは車体を腰高にして車内をフラットにした「日本式」と呼ばれる構造のため。建設時期が早い東京モノレールは「日立アルウェーグ式」と呼ばれる室内にタイヤハウスが飛び出るほどの低重心構造のため、モノレールの割に妙に速度が速いのも特徴。

全駅に可動式ホーム柵（いわゆるホームドア）が設置され、ワンマン運転が行われている。

2020年東京オリンピック開催決定に伴い、JR東日本が貨物線を利用した空港アクセス路線（羽田空港アクセス線）を開設することに意欲を示しており、傘下の東京モノレールの今後が注目されている。

イメージキャラクター「モノルン」

2012年に登場。東京モノレール沿線の幸運の青い鳥をイメージしている。人間でいう小学生くらいの男の子の設定。
「モノルンの幸せさん歩」と称し、沿線風景やおすすめスポットをTwitterへ投稿している。

ツイートを読み込み中です
 https://twitter.com/tokyo_mono1964/status/1036750701383233536

利用できるICカード系乗車券

東京モノレールはJR東日本傘下であることも手伝い、早期にSuicaに対応し「モノレール Suica」を発売した。その後PASMO・ICOCA・TOICA・Kitaca・SUGOCA・nimoca・はやかけんとの相互利用も可能となった。

羽田空港線路線図

　【凡例】　●：停車駅　 ▲：停車駅（一部）　｜：通過駅　■：乗り換え路線　○：駅周辺施設
　※列車種別「普通」は全駅に停まる為、省略しております。

臨時快速は定期ダイヤでは運転されず、毎年01月01日に「初日の出」として臨時運転される場合や、駅周辺施設でイベントが開催された際に、その最寄駅に定期の空港快速が臨時停車する形で運転される。そのため停車駅は、運転日・列車により異なる。

各種別の英語表記は、空港快速は“Haneda Express”、臨時快速は“Special Rap id”、区間快速は“Rap id”、普通は“Local”となっている。

区間快速	臨時快速	空港快速	駅番号	駅　名	■乗り換え路線　○駅周辺施設 (備考欄)
●	●	●	MO 01	モノレール浜松町駅	■JR東日本　山手線(浜松町駅)　■JR東日本　京浜東北線(浜松町駅) ■東京都交通局　都営地下鉄浅草線(大門駅) ■東京都交通局　都営地下鉄大江戸線(大門駅)
●	▲	｜	MO 02	天王洲アイル駅	■東京臨海高速鉄道　りんかい線 ○JAL ビルディング
●	▲	｜	MO 03	大井競馬場前駅	○大井競馬場(ホーム直下に厩舎)
●	▲	｜	MO 04	流通センター駅	○東京流通センター(同人イベントによく使われる)
｜	｜	｜	MO 05	昭和島駅	※待避線を持つ唯一の駅(日中の全ての普通が空港快速を退避) 車両基地併設
｜	｜	｜	MO 06	整備場駅	○海上保安庁羽田航空基地
｜	｜	｜	MO 07	天空橋駅	■京急　空港線 ○羽田イノベーションシティ
●	●	●	MO 08	羽田空港第3ターミナル駅	■京急　空港線 ○羽田空港第3旅客ターミナルビル ○羽田エアポートガーデン
｜	｜	｜	MO 09	新整備場駅	○各航空会社格納庫 ○日本航空安全啓発センター(日本航空123便墜落事故関連の展示施設)
●	●	●	MO 10	羽田空港第1ターミナル駅	■京急　空港線(羽田空港第1・第2ターミナル駅) ○羽田空港第1旅客ターミナルビル・発着航空会社日本航空・日本トランスオーシャン航空・スカイマーク・スターフライヤー福岡空港線・北九州空港線
●	●	●	MO 11	羽田空港第2ターミナル駅	■京急　空港線(羽田空港第1・第2ターミナル駅) ○羽田空港第2旅客ターミナルビル・発着航空会社全日本空輸・北海道国際航空(エアドゥ)・ソラシドエア・スターフライヤー関西国際空港線