龍の口の騒乱 単語


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タツノクチノソウラン

6.3千文字の記事

龍の口の騒乱とは、2021年8月5日23時前頃に、神奈川県藤沢市の龍口寺前交差点にて起きた出来事である。

なおこの出来事には特定名前がついていないので本記事を作成するにあたって困ったのだが、Twitterで「いいね」や「リツイート」を集めていた下記のツイートが言及した「龍の口の騒乱」という呼称を仮に採用するものとする。

ちなみに、この「龍の口の騒乱」という呼称の元ネタは、鎌倉時代に法宗の開祖である日蓮上人が当時の幕府に物申した結果、危うく処刑されそうになったという「の口の法難」である。そして、このツイート内で投稿者口寺交差点の場所を「鎌倉市越付近」と書いているが、実際は藤沢市片瀬にある。この点は投稿者自身がセルフリプライで訂正している。exit

「令和の生麦事件」「撮影戦争」などとも呼ばれたようだ。こちらも歴史ネタで、幕末うっかり薩摩の大名行列に作法を良く知らないまま突っ込んでしまったイギリス人が武士たちに礼と判断されで切りかかられされた幕末の事件「生麦事件」と、それをきっかけとして薩摩イギリスの間で生じた戦闘戦争」をもじったもの。

概要

このには、この場所に大量の「撮り鉄」すなわち電車カメラで撮する趣味の人々が集まっていた。江ノ島電鉄線電車車両300形305編成」[1]が重要部の検を終え、試運転を行ったためだ。

撮り鉄から見れば)重な、「試運転」マークヘッドにつけた、検・整備を終えてピカピカの車両の試運転。それも在籍編成が1つしかない車両ということもあって、レアな機会を撮するために、走行予定路の各所には撮り鉄が自的に集まっていた。

この「龍口寺前交差点」も撮り鉄の間ではいい写真が撮れるスポットとして有名であったらしい。急なカーブを曲がってきて電車が姿を現す様が「」なのだろう。あくまでも「撮り鉄らの中では」の話であってそれ以外の人々にとっては知ったこっちゃないが。

そして龍口寺前交差点付近の路上にてカメラを構えて電車の到着を待っていた数十名の「撮り鉄」たちの前に、いよいよお当ての電車が走ってきた……。

が、その横には自転車を漕いで走ってくる男性の姿が!

自転車で移動していて急なカーブを曲がったところ、なんか人が集まっててこっちにカメラを向けてる」という状況にテンションが上がったのか、手を挙げてフレンドリー笑顔で手を振ってくれる男性

しかし混じり物のない「電車写真」が撮りたかった「撮り鉄」らの一部は昂!

「おいチャリどけや!」

「おいチャリンコ!」

チャリー!」

「どけよー! 死ねー!」

「どけボケ!」

「おーい! 何やってんだよ!」

「おい! 何してんだ!」

「ふざけんじゃねえ!」

「何やってんの? 何やってんの?」

「やーばっ」

「え何してんの? 何しっ……えー、何々?」

「何してんすか?」

「いや、さすがにやべえ。おー……カネ! カネだろ! いやマジで! カネだろ普通に!」

といった罵を挙げて、集団でその自転車男性に詰め寄っていったのだった。

さらに「こんな災難があったんですよ」と示したかったのだろうか、その場に居て撮していた「撮り鉄」のうちの数名が動画写真ネット投稿

その場のを荒げた「撮り鉄」達にとっては「重なシャッターチャンスを邪魔されるなんて勘弁してほしいですよね、非常識ですよ、トホホ」というノリだったのかもしれない。

だが、「撮り鉄」ではない人々にとっては「道路自転車で走っていて、急カーブを回ったらたくさんの人々がこちらを撮しており、とりあえず手を振ったらなのによくわからない理由で昂される」という理不尽な出来事の映像でしかなく、大炎上

さらにこの出来事について報じた「J-CASTニュース」の記事exitによれば、

ツイッター上では、他にも当時の動画投稿されており、自転車が通る前も、一部ファンらは、「ヤバい、行くしか」とを出して横断歩道に出て、「バイクどけ!」と叫んだり、に対しても、集団で「く」と手招きする仕をしたりしていた。

とのことである。

こういった現場の動画や画像を投稿していた「撮り鉄」らしきアカウントのいくつかは、アカウント名の変更やプライベートアカウントへの変更をして火消しを図らざるを得なくなったのだった。

J-CASTニュースの同記事には江ノ島電鉄に取材して得たコメントも掲載されているが、

では、公式ツイッターなどで、構内や沿線で撮トラブルが発生しているとして、ルールを守って静かに撮するよう呼びかけている。試運転の運行情報は、外部には表していないといい、「なぜか305編成が試運転すると、鉄道ファンの方が集まってきます。情報せているのにも関わらずそうなので、対応に苦慮しています」[2]と話している。

とのこと。

とはいえ念のために記すと、その場に居た「撮り鉄」がみな罵を浴びせたというわけではもちろんない。「みんな罵飛ばすもんだから英語で仲裁に入った」とネット投稿したり、「ユーモアのある素敵な外人さんでした!」と書き添えつつこの自転車男性が入っている素敵な写真ネット投稿している「撮り鉄」もいる(どちらも本記事からのリンクは控える)。その場に居た中でも特に悪質な「撮り鉄」が罵を浴びせていた……ということのようだ。

江ノ電自転車ニキ

ちなみに今回の罵倒の被害者自転車男性については、ほどなく地元のアメリカ料理タコスが推し)のお店の人だったと判明。そして「撮り鉄」の復讐なのか、あるいはそう見せかけたいだけの便乗愉快犯の仕業なのか、このお店のGoogle口コミレビューに突如低評価レビュー投稿されはじめるなどの陰湿な出来事も起こった。

だが自転車男性自らのインスタグラムで「#江ノ電自転車ニキ」のタグを付けたネタ画像投稿をしていたりexitと、ポジティブにとらえているようなので安心されたい。インスタグラムのフォロワーも増したし、お店は盛況になった。

お店のGoogle口コミレビューも高評価のものが増(2021年8月9日時点で数千件のレビュー)し、均評価5.0(5点満点)に到達してしまった。

その後、Googleによって「増した低評価も高評価のどちらもノリにまかせた不適当なものだ」とみなされたのか、事件から数日中投稿された数千件の口コミレビューはまとめて削除された。しかしそれで残った「元々の評価」でも均評価4.9(5点満点)であり、そもそもメチャメチャ高評価な店だったことも判明した。

お店の料理写真についても「やたら美味しそう」「行ってみたい」というが少なくない。

ちなみに実際にお店に訪問した人がこの出来事について自転車男性に聞いてみたところ、本当に偶然通りかかっただけだったそうで、「トツゼンメチャクチオコラレマシタ」と遠目で語っていた、とのことである。

また、他の訪問客らしき人が投稿した動画では、彼は

カドだったじゃん。カドのあの、江ノ電が、ちょっと曲がって、江の島に入るところだった。カドだからー、なんか、見えない!その先。あんなに人が、居ると思わなくて、ただもう帰ろうとしてるだけじゃん。

したらー、もしなんか撮だと、普通は1人ぐら……そう40人いるじゃん、1人ぐらいは、そのの反対側に、ほら、自転車とかが来た場合に、『あ、ちょっと待って今撮してるから』つって、それで最初に言われたら『あぅわかったごめんね』つって、言うじゃん、

と語っていた。「あの場に40人くらいいた人たちの中のか1人でも『撮してるからちょっと待っててね』とか前もって言ってくれていれば、邪魔せずに済んだけどなあ……」と残念に思う気持ちはあるようだ。

ということは、「撮り鉄」らが「ちょっと待ってて頂けないでしょうか」と通行者に対してお願いする担当者を一人決めておけば、今回のこの悲しい事件は起きなかったのだろう。

和解

その後、某女性雑誌にてこの事件は取り上げられ、件の「撮り鉄」らが自転車男性に対して謝りに店を訪れていたことがわかった。男性も彼らの謝罪を受け入れ「会えばね、みんな良い人たちです」とコメントしている。

「江ノ電自転車ニキ」コミケに登場

12月31日コミックマーケット99コロナ禍を乗り越えて2年ぶりに開催されたが、そこで出展した江ノ電趣味同人誌を販売するサークルになんと「江ノ電自転車ニキ」こと件の自転車男性が参加。サークルとのコラボグッズとして自らの自転車で片腕を上げた姿をアクリルスタンドとして発売。あの時の写真そのものを使用しており、撮者と自転車男性自身の許諾がとられたものである。

売り子としてサークルスペースに立った男性は、例のポーズをとって設営完了を告げるツイートに登場。

さらにコミケ終了後、かぼちゃマスク(閃光のハサウェイ)コスプレをした参加者とツーショット写真を撮り、2021年下半期の大きな話題同士のコラボを見せたのであった。

タコス

タコスに少し詳しい人の中には、「アメリカ料理タコスが推し)のお店」という上記の記述について、「タコスメキシコ料理じゃないの?」と疑問に思う人もいるだろう。それは半分正しい。タコスメキシコを代表する料理であり、メキシコ発祥である。

しかしタコスアメリカ合衆国において独自の進化を遂げた料理でもあるのだ。アメリカタコスのように「メキシコ料理ルーツがあるアメリカ料理」をして「テクス・メクス」(Tex-Mex)という言葉もあり、これはメキシコと接していて文化的に大きなを受けているアメリカの州、テキサスTexas)とメキシコMexico)を合わせたものだ。

日本料理の店で、インドルーツがあるが日本で独自の進化を遂げた「日本カレー」を推しているような感じ……と考えればわかりやすいかもしれない。
ちなみにその「アメリカ料理タコス」は沖縄において「タコライス」としてアレンジもされていたりする

このタコス推しのお店が大盛況となったことを受けて、「風が吹けば桶屋が儲かる」ならぬ「撮り鉄の邪魔をすればタコス屋がかる」なるの新ことわざを作っている人もいる。いや件の自転車男性は意図して「邪魔をした」わけじゃなくてほとんど不可抗力だったようだけれど。

さらには全然関係ないタコス屋さんもこの騒動に乗っかって「そういえば江ノ電撮り鉄問題で、タコス屋さんが話題の様ですね‼️ タコスはいいですよぉ~😍🌮」と宣伝したりする光景も見られた。

とりあえずタコスはおいしい料理である。これを読んだあなたもいい機会なのでタコスを食べてはいかがでしょう。

関連動画

関連静画

関連リンク

関連項目

脚注

  1. *2021年時点で300形では一の在籍編成であり、過去に所属していた他5編成は既に引退済み。
  2. *本来試運転の日付・時刻は当然ながら非表なのだが、なぜかTwitter上ではこう言った情報を掲載しているアカウントがあり(つまり何処かから情報漏れている)、撮り鉄の間では周知の事実となってしまっている。
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