たい焼きとは、魚の「鯛」型を用い、小麦粉などで作られた生地を焼く日本発祥のお菓子の一種。
概要
たい焼きとは、一般的には小麦粉を中心として作られた生地の中に具材を入れ、専用の鉄板で焼いた食べ物。
名前に「鯛」が付いているが、たこ焼きが中に蛸が入っているのに対し、こちらは形以外の共通点は無く、材料にも使われない。大判焼きの形が鯛になったものと考えてほぼ間違いはないが、正確な開発経緯や発祥の地は今もって不明である。
昔は、中に入れる具は「あんこ」と「クリーム」が主流だったが、最近ではそれ以外に「チーズ」「チョコレート」「じゃがいも」「ツナ」など様々な種類が増えている。変り種を作れば、かなりの種類を売れるので、惣菜パン化してきつつある。タピオカを用いてもちもちに仕上げた「白いたい焼き」も一時期ブームになったが、現在は下火。
1枚の鉄板に複数の型があり、1度に多く作れるたい焼き器が一般的だが、お店によっては専用の型を使って1個ずつ火の上を回転させながら焼く「一丁焼き」で提供することもある。こちらは専門家から「天然たい焼き」と呼ばれており、これに対して前述のたい焼きは「養殖たい焼き」と呼ばれる。東京の御三家と呼ばれる「わかば」「浪花家総本店」「柳屋」や関東~九州で展開している「鳴門鯛焼本舗」「日本一たい焼」などが一丁焼きで提供している。
天然と養殖の違いは「皮と中身のバランス」に現れる。一丁焼きで作ると皮を薄く仕上げられるため、皮がサクサクで中身の餡が頭からしっぽの先までぎっしり詰まっていることが多い。一方養殖は一丁焼きのような薄皮仕上げが不可能なため皮が厚くずっしりとした食べ応えが魅力。お腹の具合と好みに合わせて選ぶと良いだろう。しかし、一丁焼きはその名の通り少数ずつ焼いていくため時間と手間がかかり、有名店ともなれば多少の行列は覚悟する必要がある。
1975年には「およげ!たいやきくん」という曲が大ヒットし、日本中にたい焼きブームが起きた。実際、「およげ!たいやきくん」は日本で一番売れたシングル曲としてギネス世界記録に認定されている。
なお、中国(中華人民共和国)と台湾(中華民国)にも「鯛魚焼」と言う名称で、たい焼き屋は存在し、日本と同様の型を使い焼き上げている。またロシアでもたい焼きに魅せられた人が独自にたい焼き屋をオープン、日本での勉強を経て事業を拡大している。
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