タコ(蛸、章魚、英:octpus)とは、足が8本ある特定の海洋生物の総称。一般に『タコ』といえばマダコのことを指す。
概要
タコは海洋生物の中ではかなり有名な生き物である。大きな丸い胴体(頭とも呼ばれるがこれは誤り。詳しくは後述)と八本の触腕(足)が特徴的。軟体動物で骨はなく、体の殆どが筋肉で出来ている。その柔軟な体を駆使して狭い隙間も軽々と通り抜けたり、体表の色素を変化させて周りの岩や砂そっくりに擬態することが可能。
八本の触腕には吸盤がついており、強力な力で対象に吸い付くことが出来る。天敵に襲われた際にはトカゲの尻尾と同じように腕を自ら切り離すこともある。自切した腕はまた元通りに生えるが、稀に先が二本に分かれてしまうこともある。極端な例では腕が96本もあるタコが日本で捕獲されたことも。そのタコは現在志摩マリンランドに標本として展示されている。オスの腕の一本は交接腕(チンコ)となっており、これをメスの体内に挿入することで交尾する。種によっては触腕の間に傘膜という膜がある。
主食はエビやカニなどの甲殻類、貝類など。一方天敵はウツボやサメなど。身を守るためにいつもココナッツの殻を持ち歩いているタコも発見されている。
分類的には軟体動物門頭足綱鞘形亜綱八腕形上目に属する。内部的には一般にタコと聞いてイメージされるような姿の無触毛亜目のタコの他、メンダコやジュウモンジダコに代表される原始的な有触毛亜目のタコがいる。有触毛亜目のタコは深海性で、吸盤にひげ(触毛)が生えている、頭部に二対のヒレ(とそれを支える体内の殻)を持つ、墨袋を持たないなどの特徴がある。
タコの一般的なイメージについて
漫画やイラストで描かれるタコといえば『丸い頭にハチマキを巻いて筒状の口をとんがらせている』イメージが強い。
しかしここで頭のように扱われている部分は実は我々人間にあたる胴体で、本当の頭部はその胴体と触腕のあいだにある。そのため腕は頭の下から生えている形となっている。タコやイカが『頭足類』と呼ばれるのはこのため。
また上記で『口』と称されている部分は漏斗(ろうと)という器官。この漏斗は海中を進む際に水を取り込んで噴射したり、天敵に襲われた際に墨を吐いたりするのに使用する。タコの墨はイカのものに比べて広がりやすく、いわゆる煙幕の用途を果たしている。実際の口は『からすとんび』と呼ばれるくちばし状のもので、八本の腕が集まっている付け根の部分にあるため普段はよく見えない。
蔑称・愛称としてのタコ
会話では「このタコ!」といった風に罵倒の意味合いで使われることが多いタコだが、実は無脊椎動物の中では最も知能が高い部類に入る。例えば蓋をした透明な瓶の中にいるカニを視覚のみで認識して瓶の蓋をひねって開けたりするなど。
他に会話でタコといえば芸人・たこ八郎や『男はつらいよ』シリーズのタコ社長など、坊主ないし禿げ頭の人に対する愛称としてもよく使われる。もちろん禿げていることを気にしている人もいるので使うのは親しい間柄の人に抑えよう。
タコに対する海外の反応
日本ではたこ焼きや寿司のネタとしても人気のタコだが、一部を除く欧米諸国では『悪魔の魚』として忌み嫌われている。しかし現代では全く食べられていない訳ではない。それは丁度「日本人にはカエルを食べる事を苦手とする人が多い」という事に似ているかも知れない。
近代の北欧神話では船を襲う巨大なタコ、もしくはイカの怪物『クラーケン』が登場する。TVゲームなどでもクラーケンを題材とした敵キャラクターが登場する機会が多い。
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関連項目
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- オクタン
- タタッコ / オトスパス
- パウル君
- クラーケン
- スダール
- タコ科学者(ドラゴンボール)
- オクタリアン
- イカ
- オウムガイ
- 魚介
- 寿司
- 養殖
- たこ焼き
- 蛸と海女
- たこわさ
- ひっぱりだこ飯
- モーリタニア
- クトゥルフ
- メンダコ(けものフレンズ)
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