セイユウ記念とは、かつて中央競馬、後に地方競馬で行われていたアングロアラブ限定の重賞競走である。
概要
1949年から中央競馬で行われていたアラブ系重賞「読売カップ(春)」を前身とする。読売カップは春と秋の2度アングロアラブの大一番として長く開催され、優勝馬にも第1回のタマツバキを始めニユーバラツケー、セイユウ、シユンエイ、ゲンタロウ、オーギ、ビッグスリー、ジャズなど中央競馬を代表するアラブの名馬が名を連ねていた。その後1974年にサラブレッドの重賞セントライト記念を勝利するなど日本の競馬を代表する活躍を見せたセイユウを記念するため設立された。
中央競馬時代
1973年まで行われていた読売カップの春開催を引き継いで中山競馬場芝2000mで開催された。その後1979年から福島、83年から新潟芝1600mと開催条件が転々とした後86年から札幌競馬場のダートコース、距離も89年から1700mでようやく定着した。中央競馬では1995年にアラブ系競走を廃止することになったため、それに合わせて廃止され、翌年からはタマツバキ記念と共に地方競馬にレース名が引き継がれた。
このレースのトピックとしては第18回の優勝馬ヒロタイムが11番人気の最低人気から優勝。第20回優勝馬シゲルホームランは中央競馬では12年ぶり2度目の女性担当馬の優勝などの記録がある。
またアングロアラブの大一番として多くの有力馬が集まったためか、第12回ではアングロアラブ芝1600メートルのJRAのレコード。第19回ではダート1700mのJRAのレコードをそれぞれ記録している。
歴代優勝馬
| 回数 | 開催日 | 競馬場 | 距離 | 優勝馬 | 性齢 | 斤量 | 勝利騎手 | 勝ち時計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 第22回 | 1995年7月22日 | 札幌 | ダ1700m | シゲルホームラン | 牡5 | 62kg | 千田輝彦 | 1:47.2 |
| 第21回 | 1994年9月18日 | 函館 | ダ1700m | シゲルホームラン | 牡4 | 60kg | 千田輝彦 | 1:50.7 |
| 第20回 | 1993年7月18日 | 札幌 | ダ1700m | シゲルホームラン | 牡3 | 56kg | 藤田伸二 | 1:48.0 |
| 第19回 | 1992年7月19日 | 札幌 | ダ1700m | ヒロタイム | 牝6 | 55kg | 柴田政人 | R1:45.6 |
| 第18回 | 1991年7月14日 | 札幌 | ダ1700m | ヒロタイム | 牝5 | 55kg | 蓑田早人 | 1:49.2 |
| 第17回 | 1990年7月15日 | 札幌 | ダ1700m | トキノリバティー | 牡3 | 56kg | 横山典弘 | 1:45.8 |
| 第16回 | 1989年7月16日 | 函館 | ダ1700m | ショウブラッキー | 牡3 | 60kg | 細川英二 | 1:49.2 |
| 第15回 | 1988年7月17日 | 札幌 | ダ1800m | アキヒロホマレ | 牡3 | 59kg | 柴田政人 | 1:54.1 |
| 第14回 | 1987年7月19日 | 札幌 | ダ1800m | ワクセイ | 牡4 | 63kg | 玉井智光 | 1:55.4 |
| 第13回 | 1986年7月13日 | 札幌 | ダ1800m | ミトモスイセイ | 牡4 | 63kg | 郷原洋行 | 1:51.9 |
| 第12回 | 1985年7月21日 | 新潟 | 芝1600m | ウルフケイアイ | 牡4 | 58kg | 小島太 | R1:36.0 |
| 第11回 | 1984年7月22日 | 新潟 | 芝1600m | ウルフケイアイ | 牡3 | 59kg | 小島太 | 1:36.3 |
| 第10回 | 1983年7月17日 | 新潟 | 芝1600m | ダイドルマン | 牝5 | 56kg | 増沢末夫 | 1:37.4 |
| 第9回 | 1982年7月4日 | 福島 | 芝2000m | アズマスカレー | 牡3 | 55kg | 小島太 | 2:04.8 |
第8回
|
1981年6月28日 | 福島 | 芝2000m | ユーショウマンナ | 牡3 | 55kg | 古小路重男 | 2:09.9 |
第7回
|
1980年6月29日 | 福島 | 芝2000m | ギンザン | 牡3 | 55kg | 坂井千明 | 2:08.2 |
| 第6回 | 1979年7月1日 | 福島 | 芝2000m | パークボーイ | 牡3 | 56kg | 中島敏文 | 2:09.6 |
| 第5回 | 1978年6月18日 | 中山 | 芝2000m | タカノトクユウ | 牝3 | 53kg | 増沢末夫 | 2:05.3 |
| 第4回 | 1977年6月19日 | 中山 | 芝2000m | アームシシリアン | 牡3 | 54kg | 岡部幸雄 | 2:09.3 |
| 第3回 | 1976年6月20日 | 中山 | 芝2000m | カズマ | 牡3 | 54kg | 嶋田功 | 2:06.4 |
| 第2回 | 1975年6月15日 | 中山 | 芝2000m | トクノハルオー | 牡3 | 60kg | 柴田政人 | 2:06.0 |
| 第1回 | 1974年6月16日 | 中山 | 芝2000m | スカイシーダー | 牡3 | 55kg | 柴田政見 | 2:05.5 |
地方競馬時代
中央競馬で1995年にアラブ系競走が廃止された後、地方競馬では引き続きアラブ系の競走が行われていた。その為地方競馬に大きな影響を残したセイユウの偉業を称えるべく、中央競馬からセイユウの名を引き継いで東日本地区の競馬場を持ち回りで開催する交流重賞として開催された。その後地方競馬でもアングロアラブの競走馬の数は減少し、2000年からは全国の交流競走に拡大され、最終的に2004年の開催を最後に廃止された。
歴代優勝馬
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- 馬齢表記は現行表記に統一。
- 競走名は第1回から第3回まで「セイユウ賞」、第4回から第5回が「全日本セイユウ賞第10~11回アラブ大賞典」、第6回以降が「セイユウ記念第14回~17回アラブグランプリ」
| 回数 | 開催日 | 競馬場 | 距離 | 優勝馬 | 性齢 | 所属 | 勝利騎手 | 勝ち時計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(第9回)
|
2004年8月15日 | 金沢 | ダ2100m | スイグン | 牡4 | 福山 | 片桐正雪 | 2:18.1 |
(第8回)
|
2003年8月4日 | 金沢 | ダ2100m | マリンレオ | 牡7 | 名古屋 | 山田崇史 | 2:18.2 |
(第7回)
|
2002年7月2日 | 金沢 | ダ2100m | マリンレオ | 牡6 | 名古屋 | 宇都英樹 | 2:15.0 |
| (第6回) | 2001年6月24日 | 金沢 | ダ2100m | ワシュウジョージ | 牡5 | 園田 | 小牧太 | 2:15.5 |
| (第5回) | 2001年1月30日 | 荒尾 | ダ2150m | メグミダイオー | 牡6 | 荒尾 | 吉井浩和 | 2:25.9 |
(第4回)
|
2000年3月5日 | 佐賀 | ダ2400m | アキフジクラウン | 牡5 | 福山 | 岡田祥嗣 | 2:41.9 |
| 2000年より地方全国交流競走に指定 | ||||||||
(第3回)
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1998年11月3日 | 盛岡 | ダ1800m | ホーエチャンピオン | 牡3 | 北海道 | 坂下秀樹 | 1:53.6 |
(第2回)
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1997年10月26日 | 上山 | ダ1800m | エルデンライデン | 牡7 | 水沢 | 菅原勲 | 1:57.6 |
| (第1回) | 1996年9月16日 | 新潟 | ダ1800m | ジョセツローゼン | 牡4 | 盛岡 | 菅原勲 | 1:54.8 |
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