重賞とは、競馬のレースにおいて特定のグループのレースを指す呼び方である。
概要
重賞の起源は、イギリスから始まった近代競馬で「毎年一定の時期に一定の条件で繰り返し行われるレース」を意味する英語の「パターンレース」である。すなわち「回を重ねて行われる賞」を略して重賞である。競馬の黎明期には、レース(対戦)は突発的に行われることが多く開催時期や開催条件について事前に確定していることはあまりなかった。しかし事前に開催時期や開催条件が確定するパターンレースには出走馬が目標にしやすいという特長があったため流行し、パターンレースの流行に伴い競馬に番組という概念が生まれた。
重賞の起源となった「パターンレース」には重要な賞という意味はなかったが、歴史を重ねている事や賞金も高額な事が多いため、結果として重要な賞の意味も含まれるようになった。現在ではJRAのサイトにある用語集のページでも、重賞について「特別競走の中でも特に賞金が高額で重要な意義をもったレース」と解説されている。重賞に出走することや勝利することは、ひとつのステータスであったりする。ただし必ずしも重賞の賞金が重賞でない競走の賞金よりも高額とは限らず[1]、海外では重賞に指定されていない高額賞金レースも存在する[2]。
重賞には、それぞれGⅠ、GⅡ、GⅢの格があり、そのなかでGⅠはとても価値のあるレースとされている。こうしたレースの格付けは、かつては各主催者ごとに独立して行われていたが、競馬の国際化に伴い、取引や交流の円滑化を図る目的で各国間で互換性のある国際格付けの考え方が導入された。国際格付けは専門の委員会(日本では日本グレード格付委員会、GIの昇格・降格やGⅡの降格など一部はアジアパターン委員会)の承認によって格付けされている。現在、国際的な格付けを得るためには、以下の条件をすべて満たす必要がある。
- 新設後、最低限2年間の競走実績がある[3]
- 過去2年ないし3年間の年間レースレーティング[4]がGⅠで115、GⅡで110、GⅢで105以上ある(数値に関しては年齢や性別で多少変動はあり)
- 牝馬限定戦の場合は、この数値から4を減算した111/106/101を基準として用いる。なお、2020年度[5]以前は5であった
- 3歳限定戦の場合は、この数値から2を減算した113/108/103を基準として用いる(2023年以降)
- 3歳牝馬限定戦の場合は、この複合で6を減算した109/104/99を基準として用いる(2023年以降)
- 2歳限定戦の場合は、この数値から5を減算した110/105/100を基準として用いる
- 2歳牝馬限定戦の場合は、この複合で9を減算した106/101/96を基準として用いる
- 牝馬限定戦以外では、牝馬のレーティングは4加算したもので取り扱う(2023年以降はこの基準で統一)
- なお、3頭立て以下の場合は、以下のような規則になっている(2023年以降)
- 直近年の年間レースレーティングが上記基準以上ある
- 性別・年齢以外の出走制限を設けていない(日本産、外国産などの違いなど)
- 新規格付・および格上げに
なお、この国際格付けは継続的に確認が行われ、下記条件に該当すると降格される場合もある。
参考文献(2023年英語※PDF注意) Revised APC Ground Rules (01/10/2023)
参考文献(2019年英語※PDF注意) Revised APC Ground Rules (26/2/2019)
参考文献(2012年 日本語) https://marius.hatenadiary.jp/entry/20120922/1348326234
- GⅠおよびGⅡの場合は、年間レースレーティングが2年間連続で基準値を3より下回ると警告があり、その翌年も基準値を3よりも下回るとアジアパターン委員会で降格に関する審議が行われ、降格に過半数が賛成した場合は降格する
- GⅢおよびリステッドの場合は、年間レースレーティングが2年間連続で基準値を3よりも下回ると警告があり、その翌年も基準値を3よりも下回ると自動的に降格する。ただし、距離・馬齢・性別限定・負担重量・日程の変更を提案して受け入れられた場合、1年間の猶予が与えられるが、年間レースレーティングが基準値に到達しなかった場合は自動的に降格する
上記のルールはオーストラリア・香港・日本・ニュージーランド・南アフリカ・アラブ首長国連邦などが所属するアジアパターン委員会で決められたものであるが、ヨーロッパでも同等の基準でグループが決められているため[6]、互換性は確保されている。ただし、降格基準は異なるようである。
例えばニュージーランドトロフィー(3歳GⅡ)は2019年の年間レーティングが106.75、2020年の年間レーティングが106.50と2年連続で降格基準値107よりも下回ったことにより、警告が発生した。2021年は新型コロナウイルス感染症に伴い適用除外となったが、仮に2022年のレーティングが107を下回った場合には降格が審議されることになることになっていた[7]。
したがって、国際格付けなしの重賞や国際格付けとは異なる格付けを持つ重賞というものも存在する[8]。たとえば、葵ステークスは2018年から2021年までの4年間、国際格付けの基準を満たしていなかったため国際格付けなしの重賞として開催されていた[9]。
日本国内で格付けされているが国際格付けを取得していない重賞については、2007年以降は「G」の文字ではなく「Jpn」の文字を用いることとなっている。それ以前には国際競馬統括機関連盟の資料でも国際格付けを取得した重賞と区別されずに G1、G2、G3 の表記が用いられていた。なお、Jpnは「ジー」と読むため、例えばGⅠとJpnⅠはどちらも「ジーワン」である。
JRAのJpn格の競走は、国際セリ名簿基準委員会(ICSC)パート1国への移行時には多く存在したが[10]、逐次移行し、2010年をもって基本的に全てG格に変更された。それ以後にJRAで開催されたJpn格の競走としては、2011年に東京競馬場で開催されたマイルチャンピオンシップ南部杯と2018年に京都競馬場で開催されたJBCクラシック・JBCレディスクラシック・JBCスプリントがある。前者は東日本大震災の関係でJRAと岩手競馬の利害関係が一致したこと、後者は地方競馬とJBCがJRAに要請し、JRAがこれを受諾したことにより実現したものである。
現在、地方競馬で行われるダートグレード競走のうち東京大賞典以外は全てJpn格の競走である。地方競馬で開催されるダートグレード競走でない重賞の場合は、各主催者独自の格付け表記が用いられている。ホッカイドウ競馬ではH1~H3、岩手競馬ではM1~M3、南関東競馬ではSⅠ~SⅢ、東海地区ではSPⅠ~SPⅢ、兵庫競馬では重賞Ⅰ、重賞Ⅱ、ばんえい競馬ではBG1~BG3という格付けがある。なお、金沢競馬と高知競馬では格付け未導入、佐賀競馬では一時導入されていた[11]ものの廃止され、全て同じ"重賞"として扱われる。
なお2022年11月28日に発表になったNARの案内によると、現在は地方競馬でのみ採用されているJpnの格付けは廃止の方向との事である。地方競馬でもパート1国としてグレード格付け(G)の取得を目指し2028年以降、厩舎や検疫など受け入れ態勢が整い次第順次変更申請の予定とのことである。
障害競走の格付けは賞金・負担重量・歴史と伝統・競争内容等により決定され、障害競走であることがわかるようにJ・GⅠ、J・GⅡ、J・GⅢとJumpの略である「J・」を付けた格付けを使用している。ただし、ブルーブック上では各国と同様にG1、G2、G3と表記される。なお、2022年時点で障害競走の格付けについて国際的な基準は存在しない。したがって平地で用いられる国際格付けや、各国が定める障害競争の格付けとの互換性はない。障害競走の形態が国によって多様であるため、障害競走の国際格付けは今後も制定されないと思われる。
かつては新設でGⅠを作成もできたが、現在は国際ルール上原則GⅢ、GⅡからGⅠとレースの価値を高めていく必要がある。ただし、サウジカップのようにいきなり国際GⅠまで昇格する例外もある。
「G」は日本では「グレード」の略であるが、日本以外で平地競走の格付けにグレードを用いているのはアメリカ、カナダ、南アフリカ、韓国[12]で、それ以外の国では「グループ」の略である。一方で、障害競走では世界共通で「グレード」の略となっている。この「グレード」と「グループ」の違いは、1970年に「グループ」制をヨーロッパ内で基準を決めて統一運用を始め、1973年に「グレード」制を北米[13]で運用を始めたために起きている。これを統一することも合わせ、国際セリ名簿基準委員会(ICSC)が1981年に設立されている。
以後は統一的な基準によりこれらが扱われている。ブラックタイプ周りの整備はその後も続き、1990年頃には確立しているようだ。ただし、略表記にグレード制がローマ数字を、グループ制が算用数字を用いるなど、細かい違いは残っている。
なお、パート2国であっても、いくつかのレースに限りパート1扱いの競走になっている国もある。2022年時点では、以下の数存在する。なお、グループ制ではG1・G2・G3と表記するが、グレード制ではGⅠ・GⅡ・GⅢと表記する。グループ制を導入している国の方が多いため、本記事の次の表では前者に合わせて表記する。この表では、韓国がグレード制を導入している他は全てグループ制である。
国・地域 | G1 | G2 | G3 | 合計 |
---|---|---|---|---|
イタリア | 0 | 11 | 15 | 26 |
韓国 | 0 | 0 | 2 | 2 |
スカンジナビア | 0 | 0 | 5 | 5 |
シンガポール | 0 | 0 | 1 | 1 |
トルコ | 0 | 2 | 1 | 3 |
ウルグアイ | 3 | 4 | 18 | 25 |
サウジアラビア | 1 | 0 | 5 | 6 |
バーレーン | 0 | 0 | 1 | 1 |
日本における重賞一覧(開催時期順)
以下は原則であり、年ごとに変更になることあり。また、月については、月末月初に関してはずれることがあるので注意。また、別定については、収得賞金による増量と、重賞勝利による増量の2種類があるので、それを明記。また、1着賞金は2021年時点の本賞金である。JRA主催の場合、2着から5着の賞金は1着賞金のそれぞれ40%・25%・15%・10%である。
国際格付けの得られていない重賞は国際的にはL(リステッド競走)である。2019年から一部のオープン特別競走がリステッド競走として指定されたが、国際的に見れば同一の扱いであり、ブルーブック上では両者の区別がつかない。
中央競馬
地方競馬・ダートグレード競走
地方競馬の重賞のうち、JRA所属馬が出走可能なレースが下記の表の通り合計40競走あり、JRAで開催されるダート重賞とともに「ダートグレード競走」(交流重賞)と総称される。
そのうち38競走は外国調教馬が出走不可能であるため、国際的にはLR[14]の扱いであり、国際格付けと区別するため日本独自の格付けであることを表すJpnⅠ、JpnⅡ、JpnⅢの表記を使用している。
東京大賞典および全日本2歳優駿は国際交流競走であり、外国調教馬も出走可能である。東京大賞典はGⅠ、全日本2歳優駿は国際的にはL(リステッド競走)格付けのため、日本独自格付けを表すJpnⅠの表記を用いている。
月 | レース名 | 格付け | 対象 | 競馬場 | コース | 負担重量 | 交流等 | 1着賞金(万円) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1月 | 農林水産大臣賞典TCK女王盃 | JpnⅢ | 4歳以上牝 | 大井 | ダ1800 | 別定(収得賞金) | 指定交流 | 2200 |
農林水産大臣賞典川崎記念 | JpnⅠ | 4歳以上 | 川崎 | ダ2100 | 定量 | 指定交流 | 8000 | |
2月 | 農林水産大臣賞典佐賀記念 | JpnⅢ | 4歳以上 | 佐賀 | ダ2000 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 3000 |
農林水産大臣賞典エンプレス杯(キヨフジ記念) | JpnⅡ | 4歳以上牝 | 川崎 | ダ2100 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 4000 | |
3月 | 中日新聞杯名古屋大賞典 | JpnⅢ | 4歳以上 | 名古屋 | ダ1900 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 2500 |
農林水産大臣賞典ダイオライト記念 | JpnⅡ | 4歳以上 | 船橋 | ダ2400 | 定量 | 指定交流 | 4000 | |
農林水産大臣賞典黒船賞 | JpnⅢ | 4歳以上 | 高知 | ダ1400 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 3000 | |
4月 | サッポロビール盃マリーンカップ | JpnⅢ | 3歳以上牝 | 船橋 | ダ1600 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 2500 |
東京スプリント | JpnⅢ | 4歳以上 | 大井 | ダ1200 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 2700 | |
5月 | 農林水産大臣賞典かきつばた記念 | JpnⅢ | 4歳以上 | 名古屋 | ダ1400 | ハンデキャップ | 指定交流 | 2500 |
農林水産大臣賞典兵庫チャンピオンシップ | JpnⅡ | 3歳 | 園田 | ダ1870 | 定量 | 指定交流 | 3500 | |
農林水産大臣賞典かしわ記念 | JpnⅠ | 4歳以上 | 船橋 | ダ1600 | 定量 | 指定交流 | 8000 | |
農林水産大臣賞典さきたま杯 | JpnⅡ | 4歳以上 | 浦和 | ダ1400 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 3500 | |
6月 | 農林水産大臣賞典日刊スポーツ賞北海道スプリントカップ | JpnⅢ | 3歳以上 | 門別 | ダ1200 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 2200 |
農林水産大臣賞典関東オークス | JpnⅡ | 3歳牝 | 川崎 | ダ2100 | 定量 | 指定交流 | 3500 | |
農林水産大臣賞典帝王賞 | JpnⅠ | 4歳以上 | 大井 | ダ2000 | 定量 | 指定交流 | 8000 | |
月 | レース名 | 格付け | 対象 | 競馬場 | コース | 負担重量 | 交流等 | 1着賞金(万円) |
7月 | スパーキングレディーカップ(ホクトベガメモリアル) | JpnⅢ | 3歳以上牝 | 川崎 | ダ1600 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 2500 |
農林水産大臣賞典ジャパンダートダービー | JpnⅠ | 3歳 | 大井 | ダ2000 | 定量 | 指定交流 | 6000 | |
メイセイオペラ記念マーキュリーカップ | JpnⅢ | 3歳以上 | 盛岡 | ダ2000 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 2800 | |
8月 | クラスターカップ | JpnⅢ | 3歳以上 | 盛岡 | ダ1200 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 2800 |
JBC協会賞農林水産大臣賞典スポーツニッポン杯ブリーダーズゴールドカップ | JpnⅢ | 3歳以上牝 | 門別 | ダ2000 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 3100 | |
農林水産大臣賞典サマーチャンピオン | JpnⅢ | 3歳以上 | 佐賀 | ダ1400 | ハンデキャップ | 指定交流か | 3000 | |
9月 | テレ玉杯オーバルスプリント | JpnⅢ | 3歳以上 | 浦和 | ダ1400 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 2500 |
Road to JBC 日本テレビ盃 | JpnⅡ | 3歳以上 | 船橋 | ダ1800 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 3500 | |
10月 | 農林水産大臣賞典白山大賞典 | JpnⅢ | 3歳以上 | 金沢 | ダ2100 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 2100 |
Road to JBC 農林水産大臣賞典東京盃 | JpnⅡ | 3歳以上 | 大井 | ダ1200 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 3500 | |
農林水産大臣賞典レディスプレリュード | JpnⅡ | 3歳以上牝 | 大井 | ダ1800 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 3100 | |
農林水産大臣賞典Road to JBCマイルチャンピオンシップ南部杯 | JpnⅠ | 3歳以上 | 盛岡 | ダ1600 | 定量 | 指定交流 | 5000 | |
農林水産大臣賞典報知新聞社杯エーデルワイス賞 | JpnⅢ | 2歳牝 | 門別 | ダ1200 | 定量 | 指定交流 | 2000 | |
11月 | 農林水産大臣賞典JBCレディスクラシック | JpnⅠ | 3歳以上牝 | 持ち回り | ダ1800(目安) | 定量 | 指定交流 | 6000 |
農林水産大臣賞典JBCスプリント | JpnⅠ | 3歳以上 | 持ち回り | ダ1200(目安) | 定量 | 指定交流 | 8000 | |
農林水産大臣賞典JBCクラシック | JpnⅠ | 3歳以上 | 持ち回り | ダ2000(目安) | 定量 | 指定交流 | 10000 | |
農林水産大臣賞典JBC2歳優駿 | JpnⅢ | 2歳 | 門別 | ダ1800 | 定量 | 指定交流 | 3500 | |
農林水産大臣賞典浦和記念 | JpnⅡ | 3歳以上 | 浦和 | ダ2000 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 4000 | |
農林水産大臣賞典兵庫ジュニアグランプリ | JpnⅡ | 2歳 | 園田 | ダ1400 | 定量 | 指定交流 | 3000 | |
12月 | デイリー盃クイーン賞 | JpnⅢ | 3歳以上牝 | 船橋 | ダ1800 | ハンデキャップ | 指定交流 | 2500 |
農林水産大臣賞典全日本2歳優駿 | JpnⅠ | 2歳 | 川崎 | ダ1600 | 定量 | 国際 | 4200 | |
農林水産大臣賞典名古屋グランプリ | JpnⅡ | 3歳以上 | 名古屋 | ダ2500 | 別定(重賞勝利) | 指定交流 | 3500 | |
農林水産大臣賞典兵庫ゴールドトロフィー | JpnⅢ | 3歳以上 | 園田 | ダ1400 | ハンデキャップ | 指定交流 | 3000 | |
農林水産大臣賞典東京大賞典 | GⅠ | 3歳以上 | 大井 | ダ2000 | 定量 | 国際 | 10000 | |
月 | レース名 | 格付け | 対象 | 競馬場 | コース | 負担重量 | 交流等 | 1着賞金(万円) |
スーパーGⅡ
GⅠレベルのレースをするGⅡレースを指す日本での造語である。GⅠに出走した馬がそのレースに参戦させたり、これからのGⅠ馬がそこで研鑽するレースであるため、有力馬が集まりやすいのが特徴であり、下手すればGⅠ顔負けのレースレーティングになることもある。
例えば、毎日王冠は天皇賞(秋)、神戸新聞杯は菊花賞、金鯱賞は大阪杯[15]に向けた馬が登場することが多い。他にも夏競馬のメインレースでありつつも天皇賞(秋)の準備に向けた札幌記念や短距離、マイル向けの馬で香港遠征を回避した馬が集まる阪神カップもあり、スーパーGⅡと呼ばれるには様々な要因がある。
このため、多くのファンからスーパーGⅡからGⅠへの昇格を期待されているものの「下手に昇格することでGⅠレースの前哨戦と本戦という構図を崩したり、日程やレートを乱したくない」という心理が働いているため、スーパーGⅡの昇格にはシビアな面もある。
関連動画
関連項目
脚注
- *海外のGⅢクラスの賞金は、JRAの未勝利戦の1着の賞金とほぼ変わらないことも多い。
- *例えばイギリスのウェザビースーパースプリントは格付けなしの競走だが、その賞金は同国のG1競走であるミドルパークステークスやフューチュリティトロフィーよりも高額の25万ポンドに設定されており、イギリスの2歳戦としてはデューハーストステークス(G1)に次ぐ国内2番目の高額賞金レースとなっている。
- *ただし新設の重賞でも、前身となるレースがGⅢの国際格付けに相当するレースと評価されている場合は、みやこステークスのように重賞として行われた第1回から国際GⅢ格付けを得ることがある。
- *レースレーティングとは、レースの上位4頭のレーティング年内最高値の平均のこと。
- *年度は北半球では1月起点、南半球では8月起点。
- *こちらの33-34ページ(表示ページでいうと43-44ページ)参照(英語PDF注意)
- *なお、2022年のニュージーランドトロフィーは4月14日発表の時点では暫定レーティング107.25を獲得しており、2022年の全てのレースの終了後の精査で最終的な年間レースレーティングは108.75となったことから、国際格付けは維持されることとなった。
- *新設後2年間は国際格付けが得られないし、レーティング105に届かなければ国際格付けを得られない。
- *葵ステークスは、2022年に国際GⅢの基準を満たしたことによりGⅢの国際格付けを取得した。
- *国際格付けを得るためには国際競走でなければならず、かつ十分なレースレーティングがないと必要な国際格付けを得られなかったため。
- *佐賀・荒尾・中津の九州地区合同で1999年~2006年はKG1~KG3、2007年~2011年はKJ1~KJ3の格付けをしていたが、荒尾競馬が廃止され佐賀単独となった2012年に格付けが一旦廃止された。2013年~2017年に佐賀独自のS1~S2の格付けをしていたが、2018年から再び廃止されている。
- *韓国自体はパート2だが、2競走がパート1の競走とされている。
- *アメリカとカナダ。
- *Listed Restricted(リステッド・リストリクテッド)の頭文字。制限されたリステッド競走という意味。
- *開催時期の変更もあって、宝塚記念、有馬記念に向けたレースという時代もあった。
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