ビアンカ・オーバースタディとは、いつもの筒井康隆日本の小説・ライトノベル作品である。
概要
筒井康隆の著した小説作品。カバーイラスト、及び挿絵はいとうのいぢが担当。
講談社より刊行されている小説雑誌『ファウスト』のVol.7(2008年)に第1章~第3章が、Vol.8(2011年)には第4章が掲載され、残りの第5章を新規に書き下ろす形で2012年8月に単行本となって刊行された。
SF小説(ショートショート)の巨匠たる筒井が人気イラストレーター・いとうのいぢを迎え『ライトノベル』のジャンルへ参戦、という話題が各所で波紋を呼んだ。
そしてその風聞の通り、本書は筒井がライトノベルを意識して書き上げたストーリーであるのだが、やはり単純なSF小説というわけがなく、従来の筒井作品にも引けを取らない程の過激なエロ・グロな描写が少なからず飛び出すストーリー仕立てとなっているため、表紙イラストに釣られて読み始めると話の内容に驚かされる事だろう。
御大、もう80歳近いのに若ぇよホント。
ちなみに本書のあとがきに曰く、「ラノベはよく売れるので大抵は続編が出るが」と断った上で、筒井は(年齢、及び根気的な問題で)この話の続編を書く予定は無い事を表明しており、「(本作のアイディアをまるまる使ってくれて構わないので)誰か続編を書いてはくれまいか」と発言している。
ストーリー
主人公・ビアンカ北町は生物研究部に務める女子高生。
放課後になると自分を含め2人しかいない生物研究部で実験や研究に没頭し知識欲を満たす日々を送るが、その矢先にビアンカの前に未来人が現れ、「自分が住んでいる未来世界を救う為に力を貸して欲しい」と協力を要請されるのだった。
主な登場人物
- ビアンカ北町
- 本作の主人公。好奇心旺盛な女子高生。
校内でも屈指の可愛らしい容姿を持ち、男子生徒の注目を浴びる存在だが、男子の視線や注目は意に介さない。研究や実験で好奇心を満たすのが放課後の専らの過ごし方で、研究テーマである「ウニの生殖の研究」に取り組んでいるが、本人はというと「人間の生殖の仕組みを見たい」と考えていて・・・ - 千原信忠(ちはら のぶただ) / ノブ
- ビアンカと同じく生物研究部に務める男子部員で、ビアンカの先輩。
女子に人気が高い端整な容姿をしているが、彼自身はというと爬虫類や両生類を題材とした何かの研究に勤しんでいるため、女性に対しては意識を持たないらしい。 - 塩崎哲也(しおざき てつや)
- ビアンカに熱を上げている、後輩の男子生徒。見ている方が甘ったるい気分にさせられるような詩を謳っているが、ビアンカと話した事は一度も無い。
だが、ストーリー冒頭からビアンカの知的好奇心を満たすためにビアンカや耀子から連日に渡って「手コキ」させられたり、その後もトラブルが絶えない。 - 沼田耀子(ぬまた ようこ)
- ビアンカと同学年の女子生徒。熊田曜子とは名前が似ているが関係ない。
長身で端麗な見た目だが、中学時代は暴走族の仲間だったと噂されており、男勝りで粗暴な態度をとる。
塩崎を可愛がっている。 - ロッサ北町
- ビアンカの妹。詳細は伏せるが、作中で何人かの男性達を犯罪行為に走らせた罪深い存在。
関連項目
最後に一言
太田が悪い。
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