傾国の美女とは、皇帝・王・将軍と言った高い身分の男性でも夢中になって己の職分を顧みなくなるほどに魅了できる美貌を持つ女性を指す表現。「傾城の美女」とも。
概要
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由来
北方有佳人
一顧傾人城
再顧傾人國
佳人難再得
前漢の7代皇帝の武帝の時代、武帝に仕えていた宦官の李延年の詩が由来となっている。
テキトーに意訳すると
北の方(※河北地方を指している)に、一度見つめれば城が傾き、また見つめると国が傾いてしまうような並ぶ者がいないほどのすごい美人がいるそうです。
政がおろそかになるおそれがあるとは言うものの、このような美人を手に入れなくてよいでしょうか?(よくないに決まってんだろぉぉーーーーーー!)
…と李延年が自分の妹を売り込む目的で詠ったもので、幸いにも妹は本当に美人だったようで武帝の寵愛を受けることになりました、まる。
ここから『傾城傾国』という表現が生まれ、美貌の形容詞として使われるようになった。
ちなみにこの妹、李夫人は早逝し、悲しんだ武帝は道士に命じて霊薬を作らせたところ、炉で炊き上げられた霊薬の煙の中に夫人の姿が垣間見えた、という話が中唐の詩人・白居易によって詠われている。いわゆる「反魂香」の元ネタ。
「傾国の美女」≠「悪女」
この由来に従うと、別に国や城(都市)が傾く必要はないものの、
「中国ナントカ省ウンタラ村に住んでいた春麗(仮名)は絶世の美女で村長の家に嫁ぎ幸せに過ごしました、まる。」
ではネタにならない後世に伝わらないため、実際に傾いてしまった事例が挙げられることになる。
そういう訳で「傾国の美女」として挙げられる女性は得てして「悪女」としても挙げられることが多い。
ゲーム的な表現をすると、
<魅力>で対象男性が働かなくなるほどに魅了すれば「傾国の美女」のトロフィーをゲット。
そのあとに色々悪行ポイントを貯めれば「悪女」のトロフィーがゲットできる。
と言ったところだろうか?(余計わからなくなってしまったような気もする。)
主な傾国の美女
美女 | 概ねの活動期間 | 対象 | 備考 |
---|---|---|---|
末喜 | 紀元前16世紀ごろ? | 夏のケツ王 | |
妲己 | 紀元前11世紀ごろ? | 殷の紂王 | 「傾国の美女」を代表する美女 |
褒姒 | 紀元前11世紀ごろ | 西周の幽王 | オオカミ少年ならぬオオカミ美女 |
驪姫 | 紀元前7世紀ごろ | 晋の献公 | 「驪姫の乱」を引き起こした |
夏姫 | 紀元前6世紀ごろ | たくさん | |
西施 | 紀元前5世紀ごろ | 呉王夫差 | 夫差を骨抜きにするために越王勾践が送り込んだ 中国四大美女に挙げられることもある美女 |
貂蝉 | 190年ごろ | 董卓 呂布 |
「連環の計」で董卓と呂布を仲違いさせた 中国四大美女に挙げられることもある創作上の美女 |
甄氏 | 200年ごろ | 曹操 曹丕 |
曹操と曹丕が取り合ったという逸話もある美女 |
楊貴妃 | 740年ごろ | 唐の玄宗 | 安史の乱が起きる原因となった 世界三大美女に挙げられる美女 |
陳円円 | 1640年ごろ | 明の呉三桂 | 呉三桂が清に寝返った理由とも言われる美女 |
中国以外の海外の話
実在の美女ではカエサルとアントニウスを魅了したクレオパトラが(それほど美人ではなかったというネタもしばしば挙がる)、伝説上の話ではトロイア戦争の原因になったヘレネーが挙げられるだろう。
日本の話
実際に傾いちゃったかどうかは置いておくとして、「藩の財政は火の車にもかかわらず殿様が遊郭から身請けした」とか「商家の二代目が入れ込んでしまって身代が傾いてしまった」などというネタは時代物の定番である。
美女としては、美女であったかどうかも含めてはっきりしないものの天智天皇と天武天皇とで三角関係であったといった話が作られている額田王や、戦国一の美女と言われた母・お市の方の美貌を受け継いで豊臣秀吉の寵愛を受けた淀君あたりが、日本版の「傾国の美女」と言えるかもしれない。
伝説上の話としては鳥羽上皇の寵姫ですったもんだの末に殺生石と化した玉藻前が挙げられる。この玉藻前=九尾の狐の話から、九尾の狐ベースの妖狐といったキャラクターを扱った動画や静画で「傾国の美女」タグがつけられることもある。
関連項目
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