東京都立呪術高等専門学校とは、芥見下々による漫画作品である。
概要
2017年にジャンプGIGAにて短期連載された漫画。週刊少年ジャンプで連載されている『呪術廻戦』のベースとなった物語である。本編の正式な前日譚として扱われており、単行本も呪術廻戦0巻として発売されている。原作をより深く理解したいなら読むのは必須。渋谷事変の展開を知る前までに読んでおくと良いだろう。
『呪術廻戦』のアニメ化により今作の映像化も期待されていたが、2021年に映画『劇場版 呪術廻戦0』として製作・公開。詳細は後述。
あらすじ
乙骨憂太には、かつて結婚を誓った祈本里香が特級過呪怨霊として取り憑いていた。同級生から執拗な嫌がらせを受けていた乙骨は、里香が彼らに重症を負わせたのをきっかけに拘束され、死刑を宣告される。しかし、あまりにも強大な里香の力に術師側は尻込み、かつ呪術高専の教師・五条悟の提案もあったことから、乙骨は東京都立呪術高等専門学校に転校することとなった。
他者との関わりを恐れ、何事にも消極的だった乙骨は、個性豊かな同級生と関わる内に少しずつ自信を取り戻していき、里香の呪いを解くために呪術師を目指すようになる。
登場人物
- 乙骨憂太(おっこつ ゆうた)CV:緒方恵美
- 主人公。幼馴染みである折本里香の交通事故死を目の当たりにし、その時に怪物化した里香に取り憑かれる。気弱で自己評価が低く、他者を傷つけてしまうことへの恐れから、人との関わりを避けて生きてきた。「生きていいという自信が欲しい」という理由で高専に入学し、同級生と様々な経験を重ねていく中で自信を取り戻していく。
- 祈本里香(おりもと りか) CV:花澤香菜
- 乙骨のことを深く愛し、婚約を誓った女の子。11歳の時、交通事故で死亡すると同時に怨霊と化し、乙骨に取り憑いた。呪術師の家系ではないにも関わらず、非常に強大な力を持つ特級過呪怨霊となっている。
- 五条悟 (ごじょう さとる)CV:中村悠一
- 呪術高専1年のクラスを受け持つ、自他ともに認める最強の呪術師。「死刑にしようとしたら逆に何人呪い殺されるかわからない」などの理由から、乙骨の死刑を回避し、呪術高専に入学させた。保身に走る呪術界の上層部とは折り合いが悪く、意見の違いから衝突することもしばしば。
- 禪院真希 (ぜんいん まき)CV:小松未可子
- 呪術高専1年。呪術界の御三家、禪院家の出身にも関わらず、呪力を持たず、呪いも見えない。代わりに人間離れした身体能力を得ている。呪術師となって本家を見返す為高専に入学。呪霊を目視するための眼鏡をかけ、呪具を用いて戦う。ガサツな性格で他人を理解した気になるところがあり、乙骨との関係はあまり良くなかったが、高専での交流を通して次第に仲を深めていく。
- 狗巻棘 (いぬまき とげ)CV:内山昂輝
- 呪術高専1年。言霊を操る狗巻家相伝の術式を使う。術式を使う度に反動があり、連続で使用すると声が枯れるので喉薬を使用する。また、相手が格上だとそれほど強くない言葉でもすぐに限界が来る。不用意に人を傷つけないように「しゃけ(肯定)」「おかか(否定)」「明太子」「いくら」など、おにぎりの具のみで会話する。優しい性格の持ち主で、境遇が似ている乙骨を入学当初から気にかけていた。
- パンダ CV:関智一
- 呪術高専1年。突然変異呪骸。見た目はただのパンダだが、意志を持ち、感情もあり、喋れる。性格に難のある真希や、おにぎりの具しか喋らない狗巻の間に立ち、仲を取り持つことが多い。
- 夏油傑 (げとう すぐる)CV:櫻井孝宏
- 日本に4人しかいない特級呪師の一人であり、百を超える人間を殺害した最悪の呪詛師。呪術高専に何らかの因縁を持つ様子。非呪師を「猿」と呼び見下している。呪術師のみの世界を築くために暗躍・行動し、東京・京都に千の呪いを放つ「百鬼夜行」を画策する。
劇場版 呪術廻戦0
呪い合え、全てを懸けて。
本作を原作とする劇場アニメ『劇場版 呪術廻戦 0』が2021年、百鬼夜行決行日の12月24日に東宝の配給により公開。制作は『呪術廻戦』のアニメを手掛けたMAPPAが引き続き担当する。
概ね原作通りだが、公開がアニメ1期放送後であるため百鬼夜行の内容がより詳しく描かれている。東京側ではアニメ1期には未登場だった日下部篤也が先行登場。京都高専の面々や七海などを絡めて京都側の攻防も追加された。他にもアニメ第2期の『懐玉・玉折』の断片が織り込まれているなど、より本編との繋がりが強くなっている。こちらもあらかじめアニメを視聴しておくと良いだろう。また女性差別や黒人差別への配慮や、アニメ版における呪霊の血の色の変化などから、台詞が原作から一部変更されている。
先に公開された『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』などに続くジャンプ作品の劇場映画でも上位のヒット作となり、公開43日目で興行収入100億円を突破。最終的には137億円の興行収入を叩き出した。
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関連項目
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