キャッツ(ミュージカル)

ジェリクルキャッツを知っているか？

キャッツ(ミュージカル)とは、T・S・エリオット原作、アンドリュー・ロイド=ウェバー作曲によるミュージカル作品である。

概要

CATS/キャッツ
基本情報
原作	T・S・エリオット 「キャッツ-ポッサムおじさんの猫と付き合う方法」
作曲	アンドリュー・ロイド=ウェバー
作詞	T・S・エリオット
初演	1981年(ロンドン) 1982年(ニューヨーク) 1983年(日本)
ミュージカルテンプレート

作詞を担当しているT・S・エリオット原作の詩集「キャッツ-ポッサムおじさんの猫と付き合う方法」を基に、「オペラ座の怪人」「ジーザス・クライスト・スーパースター」などのミュージカル作品を作曲したアンドリュー・ロイド=ウェバーが作曲を担当したミュージカル作品。(ウェバー自身が全曲を手掛けたわけではなく、一部は初演時の演出家であるトレヴァー・ナンにより作曲されている。)

産まれも育ちも異なる24匹の猫たちが都会のゴミ捨て場を舞台に、年に一度の舞踏会を踊り歌い抜く、スリリングな舞台の中でそれぞれの生き様を語る。人間や猫以外の動物は現れず、物語は全て舞踏会に参加した猫のみで展開されていく。

1981年にロンドンで初演。翌年にはアメリカはニューヨークで初演され、2006年に同じくウェバーが作曲した『オペラ座の怪人』に追い抜かれるまでのブロードウェイロングラン公演記録を所持した。日本国内ではロンドン初演から2年後、劇団四季により初演。累計公演数は1万を突破し、東京都には専用の舞台が設けられるなど、四季の代名詞とも言えるプログラムと化している。内容は知らなくても、一時期流れたCMで「ジェリクルソング」「メモリー」などの楽曲を耳にした、という人は多いだろう。

初演から39年後、翌年の公演40周年の目前となる2020年には実写映画として上映が決定。詳細は後述。

あらすじ

満月が青白く輝く夜、街の片隅のゴミ捨て場。たくさんのジェリクルキャッツたちが、年に一度開かれる"ジェリクル舞踏会"に参加するため集まってきます。

人間に飼い馴らされることを拒否して、逆境に負けずしたたかに生き抜き、自らの人生を謳歌する強靭な思想と無限の個性、行動力を持つ猫、それがジェリクルキャッツ。

そして今宵は、長老猫が最も純粋なジェリクルキャッツを選ぶ特別な舞踏会。再生を許され、新しいジェリクルの命を得るのは誰か。夜を徹して歌い踊る猫たち。
やがて夜明けが近づき、ナイフで切ってしまえそうな静寂に向かって、天上に上り、新しい人生を生きることを許されるただ一匹の猫の名前が、宣言されます。

その猫とは…。

-劇団四季ミュージカル「キャッツ」公式HPより-

実写映画「キャッツ」

CATS/キャッツ(2020)
基本情報
監督/脚本	トム・フーパー
脚本	リー・ホール
音楽/製作総指揮	アンドリュー・ロイド=ウェバー
製作総指揮	スティーヴン・スピルバーグ アンジェラ・モリソン ジョー・バーン
配給	ユニバーサル・ピクチャーズ
公開	2019年12月20日(米国) 2020年1月24日(日本)
映画テンプレート

監督に「レ・ミゼラブル」「英国王のスピーチ」などを手掛け、後者でアカデミー賞監督賞を受賞したトム・フーパー、製作総指揮に巨匠・スティーブン・スピルバーグらを迎え制作される、同作の実写映画。2016年に製作がアナウンスされ、3年後の2019年7月に予告編が公開。米国では同年12月20日とホリデーシーズン真っ只中、日本では公演40周年を目前に迎える2020年1月24日に公開予定。

現時点でアナウンスされているキャストには、白猫のヴィクトリア役に英国ロイヤルバレエ団でプリンシパルダンサーを務める、フランチェスカ・ヘイワード。国内では化粧品のCMで知られるコメディアンのジェームス・コーデンがバストファストジョーンズを担当。他にもグリザベラ役に国内でも知名度の高いジェニファー・ハドソン、グラミー賞常連アーティストのテイラー・スウィフトがボンバルリーナで出演。

先日解禁された予告編では、最新のCG技術により表現された美しく繊細な毛並みの猫たちのビジュアルや、猫目線で描かれた大型セットのインパクト、グリザベラが歌う「メモリー」で大きな話題を呼んだ。

そのビジュアルのインパクト、内容は米国全土を震撼させており、ありとあらゆる映画評論家たちを発狂させたほどである。以下、同国で先行鑑賞した北米メディアのコメント。

実写版キャッツを一足先に鑑賞したメディアの反応あれこれ

• 『ジョーカー』でアーサーが『社会で生きる”まともな人間”になろうとするのを諦めた』と言って、自分のなかの悪を解き放つシーンがあるけど、『キャッツ』を観た私の感想はそんな感じ。
  (アンジー・J.ハーン:Mashable)
• 『キャッツ』の猫たちは、ホルモンを爆発させている。それも（ジョークではなく）文字通りムラムラしている。制作陣は一度も猫と同じ部屋にいたことがないんじゃないか。
  (リンゼイ・エリス)
• 同僚のジャスティン・チャンが書いた『キャッツ』のレビューを抜粋しよう。『奇妙』、『人間の顔をした小さなゴキブリ』、『心をざわつかせる』、『ホラーであり、忍耐テスト』、『身の毛のよだつ』、『退屈』、『恐ろしい人間もどき』、『ゾワゾワするほど人間っぽい』、『悪夢のような解剖学のレッスン』、『平らで、全く違いのない股間』
  (マット・ピアース:LA Times)
• 実写版『キャッツ』を観るのは、不浄で、これまで知られてなかったポルノのジャンルにうっかり遭遇したような体験だ。性欲を爆発させた毛皮のバケモノたちが、舌を伸ばしてミルクを飲んで、いやらしい声をあげるたびにFBIが劇場に乗り込んでくるんじゃないかと思った。
  (カイル・ブキャナン:ニューヨーク・タイムズ)
• 『キャッツ』を0～5点で評価するとしたら、玉ねぎかな。
  (マット・シンガー:Screen Crush)
• 『キャッツ』を観たあと、メインキャラクターの名前すら思い出せなかった。
  (ジム・ヴェイヴォダ:IGN)
• 13歳の頃、両親が猫の繁殖を始めた。鳴き声を上げあさり歩き、とめどなく交尾するネコたちの光景が今も目に焼き付いている。25歳になると自分はケモナーの友人とつるむようになった。彼らは毛皮のスーツを着込み発情。鳴き声を上げながら性向を続けていた。そして37歳になった自分は『キャッツ』を観た。13歳と25歳の自分を追体験しているようだった。これは映画ではなくカオスである。
  (デイビッド・ファリアー)

関連動画

関連商品

関連項目

• 音楽
• エンターテインメント
• ミュージカル
• 映画
• 猫
• 劇団四季
• 映画の一覧
• 人類には早すぎる動画
• ケモノ