シムシティ4とは (シムシティフォーとは) [単語記事]

シムシティ4とは、都市開発シミュレーションゲームであるシムシティ(SimCity)シリーズの第4作目である。

概要

Max is(マクシス)が開発しエレクトロニック・アーツ(EA)社によって2003年に発売されたPCゲーム。基本的なゲーム内容に関してはシムシティの項を参照してほしい

前作Simcity3000との違い

基本仕様は前作SimCity3000に近く、プレイの方向性も似ているが、グラフィックや一部のシステムは飛躍的な進歩を遂げている。

地形がフル 3Dになり、表現が滑らかになった
影の表現が一新された。大きなビルの日陰がほかの建物にかぶったりする（さすがに日照権の概念はない）
完全に平坦な土地でなくても建物を建てられるようになった。斜面に張り付くような街を作ることもできる
建造物のディテールがきめ細かになり、付属のオブジェクトも増量されている
ゲーム内のシムの生活や勤労も描画されるようになっている。
一つのマップだけを開発するのではなく、いくつものマップで構成された巨大な地域全体を開発・発展させることができるようになった。隣接するマップ同士を交通機関やインフラで繋ぐことで都市間の労働人口や需要と供給が影響し合うため、1都市だけで需給バランスを完結させるだけでなく、都市ごとの特色を出してうまく組み合わせてより大きな地域として発展させることもできる。1都市に留まらない地域開発が都市経営シミュレーションとしての面白みを増している
シムピープルの個人データを導入し、市民として街に居住させることができる

拡張パック

2003年 9月には拡張パック「シムシティ4 ラッシュアワー(RH)」が発売され、いくつかの新要素が追加された。

大通りや一方通行など、道路の種類が追加された。より交通需要や予算、都市計画に沿った交通網の構成が可能になった
高架鉄道が追加され、地下鉄と接続可能（ただしなぜか地上の鉄道とは接続できない）
より大人数を収容できる、拡張された公共施設が利用できるようになった
難易度設定が追加された
処理速度も若干の改善がなされている。なので実は拡張版のほうが必要スペックが低い

また、無印と拡張パックを同梱した「シムシティ4 デラックス」も発売されている。

MOD

英語版公式サイトで配布されているツールを使うことで、都市に設置する建物を自作することができる。既存の建物を組み合わせて新しい建物を作るツール（LOT）と、LOTのレパートリに自作のオブジェクトを追加するツール（BAT）がある。秀逸な作品をネットで公開している職人も多く、上手く使えれば自分のイメージする都市をより忠実に再現することができる。

また、ゲームシステムに手を加えるMODも多く配布されている。特に、NAM(Network Addon MOD)と呼ばれるMODは交通システムと景観の大幅な改良が可能であり、多くの市長が導入している。このNAMは2010年となった今でもメジャーアップデートが行われており、世界的にもシム4廃人が未だかなりの数存在することを証明している。

ただしシムシティに限ったことではないが、海外のMODの導入は（特にPC 初心者には）難易度が高い。詳細に説明しているページもあるので、手をつける際は十分下調べすることをお勧めする

スペック問題

上記のように非常に凝った作りのせいか、2003年当時はハイエンド PCを持ってしても快適に動作させる事は困難なゲームとして有名であった。あまりに重いので、アメリカのデジタル系雑誌「WIRED」の記事になるほどであった。以下に記事の冒頭を引用する。

1.5G Hzのプロセッサーに1GBのメモリ、加ATI テクノロジーズ社のグラフィックカード『ラデオン8500』を搭載したコンピューターの性能に不満を感じるのはどんなときだろう？それはおそらく、人気ゲーム『シムシティ』の最新版をプレイしようとするときだ。

ここで例に挙がっているスペックは、当時の価格で構成するには十数万円かかるミドルアッパークラスである。それでもなお、このゲームをぐりぐり動かすには事足りなかったわけだ。

それから7年経ち、ハードウェア周りもすっかり進化した今では、要求スペックに対する不満は過去の物となっている……はずなのだが、古いゲームのためマルチコア非対応であり、最新のPCでは工夫しないと安定して遊べない困りもの。ユーザー報告のため非公式だが、Windows Vista(x64含む)でも一応動作するようだ。またwindows7でも一応動作は可能らしいが、特別軽く動作する訳では無いとの事。