ジョージ・オーウェル

ジョージ・オーウェル(George Orwell　1903年-1950年)とは、イギリスの小説家である。

代表作に『1984年』『動物農場』『カタロニア讃歌』など

概要

本名はエリック・アーサー・ブレア（Eric Arthur Blair）。ジョージ・オーウェルはペンネームである。

ジョージ・オーウェルは当時イギリスの植民地であったインド・ベンガルで中流家庭の子として産まれる。イギリスで幼少期を過ごした後、パブリック・スクール（日本の中高一貫私立校のようなもの）の名門イートン校を卒業する。その直後の1922年にイギリス植民地であったビルマで警察官となった。が、1927年に休暇を貰いイギリスに帰り辞表を出すとビルマには帰らなかった。

その後は1928年から1931年にかけて最底辺生活者の生活を自身の放浪体験を交えて描いた『パリ・ロンドン放浪記』や、スペイン内戦での体験を描いた『カタロニア讃歌』を出版。しかしこの段階では売れない作家の一人であった。

第二次世界大戦中はBBCに入社（「101号室」等『1984年』の元ネタはここから取られたものが多い）し、1945年にスターリン体制を批判する寓話『動物農場』を出版。ここで莫大な富と名声を獲得する。

1946年、彼はスコットランドのジュラ島の北端にある、自動車では行けず、電話も電気もない家を借りた。妻に先立たれ、彼自身は結核を患い、本国は戦争に勝ったものの安全も繁栄ももたらすことはなく、ヨーロッパは2つの陣営に分裂しつつある…という状況下で、彼は「1984年」を執筆した。

1950年、ロンドン没。46歳であった。

政治思想

全体主義、特にスターリンのそれを批判した小説で知られるため、反共的な作家と誤解されることがある。だが彼自身は左派であった。「全体主義と戦い、民主社会主義を支持している」という立場を表明したこともある。

スペイン内戦では左派である反ファシスト側の一員として参戦している。同内戦の反ファシスト側は多数の党派が入り混じっていたが、その中の反スターリン派共産主義者政党である「マルクス主義統一労働者党」に属した。また、イギリスの社会主義政党である独立労働党の党員でもあった。

関連動画

関連項目

• 小説家の一覧
• 1984年（小説）
• ディストピア
• BigBrother
• スペイン内戦
• ヨシフ・スターリン
• 社会主義
  • 共産主義
  • 社会民主主義