スペースマンボウとは (スペースマンボウとは) [単語記事]

概要

当初は1988年にアーケードでリリースされた「サンダークロス」の移植を目的にプロジェクトが立てられていたが、ハードウェアの限界により、一部を応用しながらも別のゲームとして開発を進めることとなった。

ショットは前方に連射できるニードルショットと３方向に単発で出るワイドショットの2種類、パワーゲージに応じてショットを大きくする程度にパワーアップをとどめている。
オプションは2つまでとなり、上下移動させる代わりにショット方向を前、上下、後に切り替えることで攻撃のバリエーションを増やした。

パワーアップが貧弱になった代わりに、ステージ難易度も低めに設定された。これによって初心者でもやり込み甲斐のある内容となり、人気を得るようになった。

しかし、すでにPCエンジン、メガドライブなどの高性能ゲーム機が登場し、ゲーム重視のユーザーが離れていったこともあって、全体的な知名度は低い。

星歴189年、銀河辺境星域”アルファード4”で、人類を遙かに超える古代超文明の遺跡が発見された。ところが調査が進むうち、遺跡の防衛システムが突如として目覚めた。

調査団を敵と見なした防衛システムは、調査団の母星、太陽系に向け最終兵器の巨大宇宙船「SUN-FISH（マンボウ）」を発進させてしまう。

マンボウは強力な装甲とバリアーで外敵を寄せつけないばかりか、恒星をも破壊する巨大なビーム砲を備えている。太陽系に近づきつつあるマンボウを食い止める方法はただ一つ、アルファード4地下にあるワープゲートよりマンボウのバリア内に侵入し、マンボウを直接破壊するしかない。

クリーバーは、果たしてマンボウの太陽系破壊を食い止めることができるのだろうか?

マンボウ-J
自機。アルファード4から発掘された設計図を元にして作られた強力な戦闘機。小型ながらマンボウとほぼ同じ力を持っている。パワーアップ可能なニードル・ワイド二種類のショット、対地用ミサイル、任意で上下左右にニードルショットを放つオプション（最大二基）、画面内の敵を一掃するブラックホール爆弾といった武器が使用できる。

本作品以前まで、コナミはシューティングゲームの多くをMSX1のみで販売していた。MSX2では縦スクロールのみハードウェアで対応できたものの、横スクロールには対応していなかった。

また、グラフィック表示でもMSX1のグラフィックモードに比べて遅いことも、ソフトウェアスクロールによる表現で大きな障壁となっていた。
MSX2対応のシューティングゲームは、縦スクロールのみの火の鳥鳳凰編だけであった。

その中で、コナミはMSX２のグラフィックチップ（VDP)の画面表示位置を補正する機能を利用して、従来の横スクロールシューティングに用いていた8ドットスクロールを併用することでスムーズな横スクロールの実現に成功した。
その際の画面モードは、ビットマップグラフィックモードではなく、横ライン単位で使用できるカラーが制限されるグラフィックモードを使うことでビデオメモリーの消費を抑え、高速なスクロールにも対応できた。
ただし、左右端では画面の書き換えが見えており、若干の不自然さがあった。

一方で、MSX2+以降の横スクロール機能を搭載したモデルにも対応し、こちらはハードウェア処理させることで書き換えも見えないようになる。

激突ペナントレース２
1作目ではスクロール機能を使わず画面を切り替えることでフィールドを表示していたが、２では上記スクロール方法を利用することで、家庭用ゲーム機並みの表現に成功している。この作品に関わったスタッフが、後に「実況パワフルプロ野球」を開発する。
サンダークロス II
一部のステージがスペースマンボウから逆輸入されている。ステージ5の戦艦のシーン、ステージ6後半の隕石を使って巨大レーザーを避けるシーンがそれである。