デンゼル・ワシントン単語

デンゼルワシントン

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デンゼル・ワシントンとは、アメリカ人の俳優である。また、映画監督舞台俳優もこなしている。

概要

ニューヨークマウントバーノン出身。1954年生まれ。幼少期から黒人差別の当たりにし、決して恵まれているとはいえない環境で育ったためか、黒人差別黒人解放運動に関する映画に出演することが多い。演技俳優アカデミー男優賞も獲得した。これは、黒人俳優としては二人である。

アクション映画よりもむしろ、社会サスペンスヒューマンドキュメントのような映画に数多く出演しており、理知的で安定した演技を見せる。南北戦争時の初の黒人部隊の戦いを描いた戦争映画グローリー』(1989年)でアカデミー助演男優賞を獲得。さらに、実在の人物であるマルコム・Xによる黒人解放運動を描いた『マルコムX』(1992年)でも高い評価を受け、彼の俳優としてのキャリアは安定していた。

ところが、デンゼル・ワシントンはここで大きな挑戦に出た。同性愛エイズ問題に焦点を当てた映画フィラルフィア』(1993年)でゲイ偏見を持つ弁護士を演じたのである。この映画は共演した同性愛者役のトムハンクスとの見事なまでの演技と、新しい役柄に挑戦する姿勢が特に高い評価を得た。

その後、コメディ映画アクション映画にも出演し高い演技と表現を発揮。戦略ミサイル原潜内の争乱を描いた『クリムゾンタイド』(1995年)では潜水艦長を演じるジーン・ハックマンに反抗する副長を演じ、潜水艦という狭い間でも緊感と躍動感を観客に与えることに成功した。

演技の方向性が180度異なることも多く、人種差別フットボールを扱った『タイタンズを忘れない』(2000年)では白人黒人が混在するチームめ上げる名コーチを好演しつつ、翌年の刑事映画である『トレーニング・デイ』(2001年)ではパートナーを苦しめ抜く悪徳刑事を最後まで怪演するなど、バラエティに富んでいる。

体重の方向性が180度... 役作りのために増量することもあり地下鉄ハイジャックを描いた『サブウェイ123 突』(2009年)では太った姿で撮に臨んでいる。

大抵、役柄をいきなり変えたり路線変更したりするとコケてしまうこともあるのだが、彼に関しては安定した評価を得ている様子。

こういった、様々な役柄への挑戦とその成功でデンゼル・ワシントンは既存の黒人俳優ステレオタイプを根底から覆し、ハリウッド映画界に大きなを与えた。また、舞台俳優としてはトニー演劇男優賞を獲得している。

出演映画の特徴

ハリウッド映画でもアクション超大作B級映画に出演することはあまり多くなく、かなり深刻なテーマ社会問題を浮き彫りにする作品によく出演する。

黒人解放運動黒人差別問題に関する作品が多いがそれ以外にも、『ジョンQ -最後の決断-』(2002年)では医療制保険制度と貧困の問題を、息子の救命手術のためデンゼル・ワシントン演じる貧困労働者が病院を占拠するというプロットでメスを入れている。

最近開された『フライト』(2012年)は、アルコール依存症航空機事故責任所在の問題を提起するような作りとなっている。この映画アル中パイロットを演じたデンゼル・ワシントンはアカデミー男優賞にノミネートされたが受賞は逃した。

テロ下のニューヨークを描いた『マーシャル・ロー』(1998年)でも、爆弾テロリストを打ち倒すというものではなく、迫問題や自由とは法とは何か、その意義と必要性は、など重みのあるテーマ性が特徴。ブルース・ウィリススティーヴン・セガールならスッキリ解決するだろうがデンゼル・ワシントンが絡むと一筋縄ではいかない(?)

共演での相乗効果

デンゼル・ワシントンが出演する映画のいくつかには魅的な共演者が登場する。この共演が映画に味わい深さと魅を与えており、例えば『フィラルフィア』では同性愛者を演じたトムハンクスがエイズで余命いくばくもないが懸命に生きる様を見てワシントンは徐々に態度を軟化させ、やがては共感的理解に至る様が描かれている。

クリムゾンタイド』では先制核攻撃という強硬な態度を終始取り続ける艦長、ジーン・ハックマンを相手に最後まで自己の信念を曲げることはかった。劇中では潜水艦同士の戦闘シーンもあるのだが、この2名の極限のせめぎ合いは迫満点である。『サブウェイ123 突』でも、ジョントラボルタ演じるハイジャック犯との攻防を展開し、アクションシーン以外でも観客に緊感を与えている。『フライト』ではドンチードル演じる保身にまわる弁護士と反駁していくのだが、絶妙なバランスで二項対立状態が拮抗され物語スパイスを加えている。

共演においては、対立にしろ協調にしろ、相手役に食われることも相手役を食ってしまうこともないので、かなり高い演技があることがえる。

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最終更新:2023/03/25(土) 17:00

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