パンドラMAXシリーズとは、株式会社パンドラボックスが開発・発売した、プレイステーション用ゲームシリーズの名称である。
株式会社パンドラボックスが自社ブランドとして発表したシリーズ。
全作とも、同社社長である飯島健男(現:飯島多紀哉)がプロデューサーを務めた。
発表された6作品すべてが完全新作で、シリーズ共通のキャッチコピーは「1980円の超大作」。
そのコピーが示すとおり、すべてのタイトルが1980円という安さで発売された。
飯島社長が「子供の小遣いでも簡単に買えるように」という販売戦略を構想した為である。
また、他にはあまり見られないシリーズ共通のシステムとして、「コンバート」というものがある。
これは同シリーズソフトのセーブデータを読み込ませることによって、隠しイベント出現、レアアイテム入手など様々な特典を得られるというシステムである。
同じタイトルのナンバリングシリーズ(ガンダム系、サクラ大戦系)などでは、後発ソフトのセーブデータに先発ソフトのセーブデータを反映させるシステムは存在した。
しかしRPGやアドベンチャー等、ジャンルの違うゲームへのデータ反映は割と珍しい。
vol.1 「ドラゴンナイツ グロリアス」
ジャンルはアドベンチャーRPG。("Dragon Knights Glorious" 以下、DKG)
重厚かつ本格的ファンタジーなシナリオと、25パターンもあるマルチエンドが特徴。
クリアデータを引き継いでの周回プレイが可能であり、2週目以降でないと達成出来ないエンディングもある。
飯島健男が3年を費やして書き上げたシナリオとデータの量は、実に60万字にものぼり、この作品およびパンドラマックスシリーズへの強い意気込みを感じられる。
vol.2 「死者の呼ぶ館」
ジャンルはアドベンチャー。
公式発表はアドベンチャーだが、システムはサウンドノベルに近い。
元々パンドラボックスは「学校であった怖い話」の開発を手掛けていた経歴があり、名作ゲームを作ったスタッフが再集結!・・・と一部で話題になった。
本編シナリオはパンドラボックス社員:大池叙子、オマケシナリオを同社長:飯島健男が執筆している。
「特定のエンディングでセーブが出来ない」「プレイステーション2だと途中でフリーズする」など不具合がある。
後発ソフトで修正パッチが出されたり、バグを修正したディスクが配布されたりした。
ディスクが赤色だと修正前、青色だと修正済みのディスクなので、中古ショップで購入する時は、店員に頼んで中身を確認させてもらう事をお勧めする。
vol.3 「ラビッシュブレイズン」
ジャンルはコミカルRPG。("Rubbish Blazon" 以下、RB)
DKGに出てきた「カグランテス王国」の隣国である、「カーレイル王国」が舞台。
隣がカグランテス王国という事で、DKGに出演した名称やキャラクターがちょくちょく出てくる。
ただしゲームシステム(特に戦闘コマンド)は仕様が一部変更され、併せて「連係技」「連係魔法」などの新要素が追加されている。
また、DKGにはない「女の子ナンパシステム」も注目度が高かった。
シナリオはパンドラボックス社員:和田慶子、キャラクターデザインは同社員:珠梨やすゆき(女性)が担当している。
DKGと同様、クリアデータを引き継いでの周回プレイが可能。
vol.4 「Catch! ~気持ちセンセーション~」
ジャンルは恋愛アドベンチャー。
シナリオはパンドラボックス社員:大池叙子、キャラクターデザインは漫画家:瀬口たかひろが担当している。
ミニゲームをプレイしながらストーリーを進める形式を取っており、シナリオの都合上、ミニゲームクリア失敗=ゲームオーバーとなっている。
エンディングは全部で12パターンあり、周回プレイをしないとコンプリート出来ない。
vol.5 「ごちゃちる」
ジャンルはアドベンチャー。
元々はシリーズ恒例のおまけとして収録されてきたが、予想以上に好評だった為、一本のゲームとして発売された、ある意味ファンディスク的な意味合いを持つ作品である。
一応ストーリーは存在するが、STGやクイズなどのミニゲームをプレイするのが主な内容だ。
ミニゲームは基本的に何度でもプレイ可能であり、エンディング後も引き続き楽しむことが出来る。
パンドラマックスシリーズのセーブデータがメモリーカード内にある場合に限り、先発タイトルのセーブデータを修正するパッチを、利用することが出来るようになっている。
今作のみ、ディスクのみの通常版と、おまけがついた限定版が発売されている。
限定版にはそれまでに発売されたシリーズ5本を収納できるボックスと、シリーズ5本分をまとめた攻略本「連動の書」が付いてきた。
vol.6 「ONI零 復活」
ジャンルはRPG。
パンドラマックスシリーズ最新作であり、純和風RPG「ONIシリーズ」最新作として発売された。
それまでプロデュース参加をしてきたONIシリーズにおいて、飯島健男が今作で始めてシナリオを執筆している。
10万本以上を売り上げた今作は、パンドラマックスシリーズで最も売れたゲームであり、結果的にシリーズ最後の作品となった・・・。
飯島社長のチェックミスが原因で、普通にプレイすると退魔仲介所の仕事がコンプリートできない。
これを回避するにはデータをコンバートするしかなく、修正パッチなども公開されていない。
パンドラマックスシリーズは低価格が売りであったが、売れ行きは伸び悩んだ。
この売り上げ不振により、株式会社パンドラボックスは赤字経営へと転落し、発表予定だったシリーズ『リストラの朝』『闇の蛹』『ONI零 流転』などのタイトルは、日の目を見ることなく自然消滅してしまった。
さらに2001年には、飯島健男が創作活動の休止を宣言。
社長不在のパンドラボックスは事実上の活動休止状態となり、長きに渡り名前だけの存在となった。
そして2006年に飯島健男は飯島多紀哉と改名し、新たに株式会社シャノンを設立。
現在パンドラマックスシリーズの版権は、株式会社シャノンへと受け継がれている。
シャノン設立後、パンドラマックスシリーズはゲームアーカイブスタイトルとして、ソフト発売順に順次配信開始。
2009年11月以降、6作品は全て600円で購入できるようになった。
掲示板
6 ななしのよっしん
2016/05/29(日) 23:55:14 ID: l3Q2Dn4VJ9
>>5
適当なこと言わないで。
飯島のインタビューなどによると、
黒字 ドラゴンナイツ(9万本)
ONI零(17万本)
そこそこ 死者の呼ぶ館(5万本)
ラビッシュ(6万本)
赤字 Catch!(2万本)
ごちゃちる(1万本)
だそうだ。
・・・しかし、Catch!のキャラって頭おかしい奴ばっかりだな
まともなのがあゆりと主人公しかいない。
7 ななしのよっしん
2018/09/04(火) 21:52:04 ID: wuTNzYS7DM
仮に会社がピンチじゃなかったとしても、リストラと蛹は時節柄、出すことは難しかったと思われる。
01年に同時多発テロが起こったし、新潟で監禁されてた人も発見されたし。
テロリストや監禁を扱ったゲームは出したらなんか言われそうだしな。
SFCの学怖も、宗教ネタを入れたかったけど時節柄問題外で触る事すらできなかったそうだし(by小説版あとがき)。
8 ななしのよっしん
2023/08/27(日) 10:28:22 ID: SfiHr//SwE
通信技術が発展した今なら、steamなどのダウンロード販売サイトに拠点を移してやればいけるか?
プロテクト無しならDLsiteとかFANZAも選択肢に入るだろうし、闇の蛹やリストラの朝も監禁事件とかテロから時間がたった今ならいける?
ただ、日本の大手・有名ソフトメーカーの名作もそれらのサイトにゲームを出してるから埋もれてしまう可能性が極めて高いが…
ラビッシュ続編は自分もやりたかった。
あと、Catch!のキャラの行動とか設定とかがぶっ飛んでいるというが、当時からもっとぶっ飛んだ行動や設定持ちのが他のギャルゲにもたくさんいるし、あれぐらい普通だよ普通(教育済み)
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最終更新:2024/12/22(日) 19:00
最終更新:2024/12/22(日) 18:00
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