三菱重工爆破事件とは、1974年8月30日に起きた無差別爆弾テロ事件であり、連続企業爆破事件のひとつ。
平成も終わり、令和を迎えた現代日本においてなお、爆破予告が起きるたびに避難・休校措置などがかならず取られるようになったきっかけであり教訓となる事件でもある。
爆破予告は、連日お茶の間を騒がせる。どこかでひとたび爆破予告が起きれば、テレビもネットニュースも大きく報じ、公共交通機関は運休を発表、学校・職場は休みになる。
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) 。こうした事件が起こるたびに、ネット上では「なぜ馬鹿正直に休みにするのか」「対応するのは犯人の思う壺ではないか」という意見が巻き起こる。実際、上述の爆破予告事件は、実際に爆破が起きたという話は1件もないのである。爆破予告を行った者も大概は愉快犯か、学校・職場を休みにしたいといった軽率な考えによるものが多く、酷いケースでは爆破予告を行った者に対して「同級生の女子の家にオンライン授業を口実に上げてもらえた」などと感謝しに行く者までいる始末である (参考
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では何故、毎度毎度対応に大袈裟だと批判を受けても自治体・学校・企業は爆破予告に対して厳戒態勢をとろうとするのか?警察は送信元の捜査を行ったり爆発物がないか確認するのか?答えはシンプルである。
実際に実行され、人命が失われる事件が過去にあったからである。
本記事の主題たる三菱重工爆破事件こそがまさに「いたずらだと思っていた爆破予告が真実であった」ケースであり、この事件があったからこそ、どれだけ爆破予告が荒唐無稽であろうが、『真夏の夜の淫夢』界隈や恒心教、学校をサボタージュしたいだけの学生・生徒が打っていると思わせるような『11時45分14秒に810個の爆弾を仕掛けた』などという巫山戯た文章であろうが、爆破予告が起きるたびに自治体・企業・警察が対応するのである。
なおこの事件を起こしたのはいわゆるアナーキズム系の極左テロ集団なのだが、記事主題がぼやけてしまうため政治的な議論は触れないこととする。
東アジア反日武装戦線のグループの一つ「狼」は三菱重工を、『第二次世界大戦期の帝国主義を支え、かつ戦後もアジアを経済的に侵略している』として爆破テロのターゲットとした。彼らの手元には、同年8月14日に昭和天皇のお召し列車を爆破する作戦 (虹作戦) のため用意された爆薬『セジット』があった。しかしこちらが実行にあたり問題を抱えていたため中断。その爆薬を三菱重工の爆破テロに転用することを彼らは目論んだのであった。彼らはこの爆破テロを『ダイヤモンド作戦』と呼称していた。
1974年8月30日、彼らは三菱重工の東京本社ビル (現在は丸の内二丁目ビルとなっている) の1階出入り口付近に爆弾を仕掛けた後、三菱重工の電話交換手に『道路に2個時限式爆弾を仕掛けた』『直ちに避難するように。これは冗談ではない』と伝えるために電話をかけた。しかし、1度目の電話はいたずらだと思われて途中で切られた。2度目もすぐに切られ、漸く午後0時42分頃、電話交換手が最後まで犯行予告を聞いたのが、なんと爆破4分前であった。かつ、電話交換手も正直この予告を本気にしておらず、念のため庶務課長に報告したものの、爆発までの間に避難行動が取られることはなかった。
0時45分頃時限爆弾は炸裂し、建物内にいた社員は死傷した。また周囲の他のビルの窓ガラスも割れ、街路樹の葉さえ飛び散った。もともと列車爆破用の爆弾を転用したため、広範に被害がおき、音は新宿にさえ聞こえたとも言う。しかし8名の人命が失われ、負傷者が376人も出た背景には上述の爆弾の威力もさることながら、爆破予告から実際の爆破まで短かったために避難行動が取りようもなかったであろうこと、そもそもいたずらだと思われたため避難しようという動きにならなかったことが挙げられよう。
なお狼も流石に多くの死傷者を出してしまったことに内部で議論があったとされ、後に続く連続企業爆破事件では極力被害が出ないように配慮している。もっとも、犯行声明文はかなり自己弁護が強いものであったが (参考
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世界でも、「予告の後実際に爆破が起きた事例」が存在している。イギリスではアイルランド共和軍 (IRA) による爆破予告は自分たちが予告していることを示す暗号をかならず通告した上で警察に爆破予告を行うという流れであり、1996年6月15日にはマンチェスターでショッピングセンターが爆破され、2019年にも車爆弾が使用されている。
これらの事例の場合、「要求を飲まないと爆弾を起爆するぞ」ということで政治的な要求を飲ませようとすることから、爆破予告は彼らにとってはむしろ必須であったわけであり、「実際に爆破する奴はわざわざ予告なんてしない」というのは誤りであることを東アジア反日武装戦線とIRAは示しているといえよう (まったく褒められたものではないが) 。
いたずらだと思っていた爆破予告が実際に行われた場合、当然であるが多くの尊い人命が失われ、そうでなくとも大きな損害を引き起こすことになる。だから自治体・学校・企業・警察は、「364364発の爆弾なんて明らかにネタだろう」と批難されようとも爆破予告が起きれば厳戒態勢をとるのである。
爆破予告は、多くの人々の生活を混乱させ、さまざまな活動を妨げるものであり、絶対にしてはならない。また、実際に爆破を行う予定もなく爆破予告を行った場合、偽計業務妨害罪、威力業務妨害罪、その他軽犯罪法違反に問われることを認識してほしい (だからといって、本当に爆破すればいいわけでもないが) 。
一方で、爆破予告のたびに厳戒態勢が取られることを問題視してはいけない。そもそも、爆破予告を行う者が悪いのであり、自治体・学校・企業・警察はむしろ被害者サイドであるのだから。
掲示板
9 名無しさん
2024/01/29(月) 09:05:48 ID: +3YeVLseiJ
https://
死後の世界は信じないが....
こればかりは地獄で永遠に苦しんでほしいと思うぜ
10 ななしのよっしん
2024/01/30(火) 19:48:16 ID: QF3zZ0NCfE
桐島は殺人には関与してないんだから
自首して情報喋ってればとっくに出れただろうに
11 ななしのよっしん
2024/02/02(金) 18:50:05 ID: IkFzLvt53D
>>9
地獄行きの基準がよくわからん
紅林麻雄とかは地獄の殿堂入りなのか、それとも9の心情的に桐島の方がふさわしいのか
急上昇ワード改
最終更新:2025/12/06(土) 00:00
最終更新:2025/12/06(土) 00:00
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