懲役30日 単語

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チョウエキサンジュウニチ

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懲役30日とは、1998年フジテレビ系人気ドラマ世にも妙な物語』で放送されたドラマである。

概要

「懲役30日」は『世にも妙な物語1998年特別編で放送されたドラマ
演は、三上博史。共演には手塚とおる、松重豊などがいる。

脚本は『世にも妙な物語』の最多脚本数を誇る高山直也と90年代の作品を多く担当した鈴木勝秀の共同脚本。監督は『世にも奇妙な物語 映画特別編結婚シミュレーター」』の監督も担当し、現在は同番組のプロデューサーでもある小椋久雄。

後述するトラウマ級のストーリーと、演の三上と共演の重の怪演も相まって世にも奇妙な物語史上最高傑作と名高い物語となっている。似たような話の『5億年ボタン』が作られるよりはるかに前なので当時の視聴者には途方もない衝撃を与えたことであろう。非人的とも取れる恐怖システムだが、将来刑務所の収容限界に近付く事態が起これば・・・ありえないことでもない。
この回を放送した視聴率は20.0%と高視聴率であったこともある意味恐怖である。

その後は『世にも妙な物語 ビデオ特別編 vol.3』でソフト化し、『世にも妙な物語 DVD特別編 3』でDVD化もされたが地上波ではその怖さから長らく再放送等はされなかった。

だが、『世にも妙な物語 2014年特別編』の放送前のスペシャル傑作選である『世にも妙な物語 真夜中の特別編フジバラナイト<FRI>)』にてなんと、2014年10月17日深夜に16年ぶりに再放送がなされた。また、同日放映された傑作選にはこれのほかに「サブリミナル」「おばあちゃん」「死ぬほど好き」「三人死ぬ」といった傑作が名を連ねている。

2015年に行われた「『世にも奇妙な物語』25周年記念“一番好きな奇妙作品”大募集」という人気作品投票企画にて第8位にランクインした(なお1位は15周年の特別編放送「イマキヨさん」)。この企画トップ30にランクインした作品は25周年スペシャルリメイクとして放送されるかもしれないため今後の動向に期待がかかっていたが残念ながらリメイク作品からは外れてしまった。しかし、「イマキヨさん」「ハイヌーン」「ズンドコベロンチョ」「思い出を売る男」「昨日公園」など名作と呼ばれる作品が新たな世界とともに復活する。

☠内容は非常に恐ろしいストーリーなので注意されたし(ネタバレ注意)

ストーリーテラー(タモリの言葉)

残念ながら人は生まれながらにして、さまざまな不等にさらされて生きています。

しかし、そんな中にもたったひとつだけ等な物があります、時間です。

時間だけはたとえ一国王であろうと、庶民であろうと1日24時間に変わりはないのです。

しかし、その感じ方となると人それぞれです。

同じ1分がある人にとっては長く、別の人にとっては短く感じられます。

とくにこの奇妙な世界では・・・。

本編

舞台は、死刑制度が撤された未来犯罪を繰り返し7人もの大殺人を犯した男(三上博史)が逮捕される。だが男の態度はふてぶてしく、反省の色は見えない。逮捕され、裁判所の判決が下りる。

その刑は終身刑と思いきや、担当弁護士も驚く、わずか懲役30日というものだった。

男「7人殺して、たった30日!お前は最高の弁護士だぜ!」

思いがけない展開に、喜ぶ男。
まず身体検を受け、連れて行かれたのは、数名の医師が待ち受けるベッドの上。
そこで横になり、頭に電極を取り付けられ、怪しい注射を打たれる。

医療技師「少し眠くなるかもしれませんよ・・・」

を投与されたとたん眠気に襲われて男は眠ってしまう。その時、時間は4時ピッタリであった。

そして覚めたら独房に連れられ、の前にはナチスの将校のような看守長(松重豊)がいた。男は人一人入れるような独房に入れられる。

男「たった30日ガマンすりゃ・・・」

男がたたき起こされると、屋上に連れて行かれる。どうやら男の懲役とは屋上日暮れまで鎖でつながれたまま、立っていると言う事らしい。楽そうと思われたこの懲役だが炎下の中であるため想像を絶する辛さがある。

独房のすらも与えられず、刑務官がの前で美味しそうにを飲むのもじっと耐え、靴を脱がされ屋上の床の熱で足を焼かれる痛みに耐えながら、を体中に塗られたり、革のヒモを首に巻かれ呼吸すら満足にできなくなったりと、ひたすら耐える一日を繰り返す。独房へ放り込まれ、そのひどい扱いにづきながらも、慢し、空っぽコップに日付カウントの印をつけ、自らを慰めるのだった。

来る日も来る日も拷問の様な仕打ちを受け続け、男は心身共にやつれていく。 限界間際の中、遂に待ちこがれた30日がやってくる。男はあの看守長に復讐を誓う。

そして最終日・・・・・・

男「いよいよ今日で最後だな」

屋上に連れて行かれると思ったら、薄暗い部屋に連れられ電気イスの上に座らせられる。

看守長「今から君を処刑する

男「ふざけんな。死刑法律で禁止されてるはずだ!第一お前に何の権限があってそんな事をするんだ!?

看守長「懲役30日と言うのは死刑のことなんだよ。善良な市民々にめるのは何だと思う? 犯罪者の撲滅だ。つまり、処理しろってことだ」

男「処理だ?」

看守長「そう・・・殺せということだ。刑期を終えた人間が出所後行方をくらませることはしいことじゃない。それに、君の身体は処刑後すぐに溶かされる拠は残らない。」

看守「看守長、準備ができました」  看守長「さよならだな」

男「ま、まってくれ!頼む・・・やめてくれ!を殺さないでくれよ・・・!」

看守長「殺さないでくれぇ? お前に殺された人間が聞いたらなんて言うかなっ!
電気椅子スイッチを押そうとする看守。

男「やめてくれぇ、なんでも言うことを聞くから、一生ここにいろっていうならいるから、だから・・・だから・・・助けてくれよぉ!」

看守長「しかしガッカリだなぁ!!!」

男「!?

看守長「君も命乞いをするんだ?・・・おやすみ。」

男「やめろ!やめてくれええええええええ」

冷たい言葉が発せられ電流が流される・・・ 。

・・・ふと男がを覚ますと、そこは刑務所の医療ベッドの上。

男は助かったことに安堵する。

男「30日経っただろ?の懲役は終わったんだよ」

医療技師「いや!まだだ。 君がここに来てまだ・・・5分しか経っていない。」

時計を見て見るとなんと4時5分。怪しいを投与されてから、たったの5分・・・。

男「そんな馬鹿な、5分しか経ってないだと?じゃあ、がしてきたことはなんだったんだよ」

医療技師「もちろん現実だよ。君にとってはね。君はこの装置で、仮想の現実を体験したんだよ

男「仮想の現実?」

医療技師「そう。本物の刑務所以上の苦痛をね。」

これが男の受けた刑罰の正体だったのだ。

で5分眠らされている間、取り付けられていた電極を伝って送り込まれる装置のによって現実以上に過酷な刑務所での生活を30日分味わわせられる仮想現実、いわば一種のを見させられていた。

つまり、5分が30日(1ヶ)。1時間で1年。24時間で24年。 彼に課せられた刑は30日。
即ち、「720年の懲役刑」こそが、男に課せられたの刑罰だったのである。

死刑制度が止された事で、内の刑務所は過密状態となり、犯罪者を懲役刑や終身刑にしようにも入る刑務所がどこにもくなったため、終身刑に代わる新たな刑罰を用意しなければならなかった。それがこの「懲役30日」であった。

医療技師「さ、先を続けようか・・・」

君にはあと

29日と23時間55分の懲役が残ってる・・・

男「やめろ!やめてくれ!やめてくれ!うわああああああぁぁぁぁ!!!!!」

男の叫びも聞き入れられず、次のが投与されていく・・・

~30日後~

刑務所前で相棒を待つ女性。その時、刑務所から一人の男が出所してくる。 男が帰ってきたと喜ぶ女だったが、

現れたのは老人のように白髪で痩せこけ廃人だったため、女は彼を無視相棒の男が出てくるのを待ち続けることにした。

その男が・・・かつての相棒の成れの果てとは知らずに・・・。

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